こんにちは。
行徳の訪問マッサージ師 田口です。
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ある介護施設に入所しているKさん(90代男性)は、パーキンソン病の患者さんです。
パーキンソン病とは簡単に言うと、体がスムーズに動かなくなってしまう病気です。
そのため動作が遅くなったり、体のバランスが取りづらくなったりしてしまいます。
動きが遅くなったり、少なくなったりする症状を『無動』と言います。
全く動かないというよりは、”緩慢な動作”というニュアンスです。
具体的には、速く歩けない、寝返りが打てないなどの症状です。
Kさんにもやはり、こうした症状がみえます。
先日訪問した際、施設の職員さんが困った顔でこう言いました。
「Kさんがトイレで固まったまま、出てこないんですよ…」
早速様子を見に行くと、確かに職員さんの言う通りでした。
用を足して車椅子に座ったのですが、便座の縁にしがみついて離れないのです。
職員さんが声をかけたり強引に離そうとしたりしても、結構な力でつかんで離しません。
これも無動の症状の一種ですね。
どうしたら良いか、私も考えました。
脳は神経に電気信号を伝えて、体を動かすよう命令します。
パーキンソン病では、この電気信号がうまく神経に伝わらないために、体が動かないのです。
この電気信号の伝達には、『ドーパミン』という神経伝達物質が使われています。
ドーパミンには電気信号を伝達する役割の他、別の一面を持っています。
それは「快感を得る」「意欲を作ったり感じたりする」といった機能を担う、脳内ホルモンの一つという側面です。
ですので人は気分が良いときや、何かに意欲がわいているときには、ドーパミンの分泌量が増えます。
対応策を考えていた私は、使えそうなことを思い出しました。
それは、Kさんは背中をゆっくりさするようなマッサージがお気に入りだということです。
これを行うと「あぁ、気持ち良い」と、表情も和らぐほどです。
Kさんにとっては、ドーパミンが分泌されている瞬間ですね。
ですので動きが固まっている今こそ、背中をさすれば動きも出るだろうと考えた訳です。
そこでKさんの背中をさすりながら、「どうしましたか?」と呼びかけてみました。
しばらくすると、少しずつ言葉を発しながら、ゆっくりと体が動くようになってきました。
そうなると、後は早いものです。
電気信号さえ伝われば、体は動きますからね。
約1~2分で、トイレからの脱出に成功しました。
パーキンソン病は、健常者には理解しづらいことも多い病気です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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