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行徳の訪問マッサージ師 田口です。

 

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脳梗塞を発症したWさん(70代男性)は、左片麻痺(かたまひ)の後遺症がある患者さんです。


先日訪問した際、Wさんの奥様からこんな質問をされました。

「先日、主人の左足が急にガクガクと震えたのですが、どこか悪いのでしょうか?」

 

私は心当たりがあったので、「こんな感じですか?」と実演して、逆に質問しました。

答えはまさに、その通りでした。

患者さんの麻痺側の足が突然、貧乏ゆすりのように小刻みに震える現象です。
 

 

下の動画は足首の例ですが、こんな感じで起こります。

 

 

実はこの現象は、脳卒中を発症した患者さんには珍しいことではありません。

『クローヌス』と呼ばれるもので、本人の意思とは無関係に生じる、「反射の亢進」(こうしん)状態の一種です。

 


「亢進」とは、機能が通常より高まることを意味しています。


クローヌスの場合は「出過ぎている」というニュアンスです。

 

私はよく遭遇しますが、時々聞かれるので、まだまだ一般的には認知度が低いなぁと感じます。



クローヌスは、起こりやすい場面があります。

 

それは、患者さんがベッドから起き上がって座った直後など、急に体勢を変えたときです。

座った瞬間、麻痺側の膝から下がガクガクと震え出すのです。


突然起こるだけに、知らなければ驚いてしまいますね。


意思とは無関係に生じる動作で有名なのは『反射』です。

熱いお湯に触れた瞬間、「熱っ!」と手を引っ込めるようなケースが典型例ですね。

 


人の体に起こる反射の一つに、『伸展(伸張)反射』と呼ばれるものがあります。

筋肉は外からの力で引き伸ばされると、引き伸ばされ過ぎないよう反射的に縮みます。

例えば、こんなストレッチがあります。



太腿の裏を伸ばす、代表的なストレッチです。

この動作を行う時、私が急に患者さんの足を頭の方へ押したらどうなるでしょうか?

大抵の人は「痛っ!」と言うと同時に、勝手に足を振り下ろすような動きになると思います。

これが伸張反射なのです。

過剰に伸ばされた筋肉が傷まないようにする、一種の防衛本能とも言えます。


この伸展反射の伝達は通常、一度で終わるものです。

筋肉が過剰に伸ばされた瞬間に、体が反射的に縮む行動を”一度だけ”起こして終了です。

健常者は一瞬で終わる出来事なので、そんなことが体内で起こっていることすら気付きません。


脳卒中などで脳に損傷した患者さんの場合、反射の伝達経路が障害されていることがあります。

そのため、命令の伝達がうまく機能しません。

 

 

うまく機能しない例の一つに、伸展反射の命令を出し続けてしまうことがあるのです。

すると実際の動作は一度で終わらず、何度も行うことになります。
 

そのため、足がガクガクと震える状態になってしまうのです。

これがクローヌスの正体です。


この震えは通常、数秒で自然に治まります。


ですので、放っておいても大丈夫です。

またクローヌスが出現したからといって、患者さんの体に悪影響はありません。

クローヌスは、筋肉や腱を急に伸ばしたときに生じます。


伸ばす動作をゆっくり行うことで、現れにくくなるのです。


脳卒中は、ありふれた病気ではありません。


そのため、発症して初めて気付くことも多いものです。

上記のクローヌスが、その典型例ですね。

 

こちらも、そんな例の一つです。

 

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

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