こんにちは。
行徳の訪問マッサージ師 田口です。
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脳出血を発症したMさん(50代男性)は、右片麻痺(かたまひ)の後遺症がある患者さんです。
Mさんは片麻痺ですが、杖を使って自力で歩くことができ、その歩行姿はとても安定しています。
先日Mさんと話していて、「細かいことだけど気になることがありまして…」と切り出されました。
「玄関マットにつま先が引っ掛かることが多いんですよね」
原因は、単純に「足が上がっていない」ことです。
足が上がっていない理由は、主に二通りのことが考えられます。
一つは、足の付け根が上がらないためです。
足全体が高く上がらないため、つま先が地面に当たるのですね。
こうなる原因は、足の付け根の筋力低下です。
典型的な例は、高齢者によく見られる、狭い歩幅で”すり足”になっている場面です。
Mさんは、この理由とは考えにくいのです。
もう一つは、つま先が上がらないことです。
脳出血による片麻痺の影響として、神経障害があります。
脳がダメージを受けたことで、体を動かそうとする指令が、神経を通してうまく伝わらないことです。
いわゆる運動神経が麻痺するためですね。
つま先を持ち上げる動きは、『前脛骨筋』(ぜんけいこつきん)がその役割を担っています。
【前脛骨筋】
つま先を持ち上げる動きを、足首の『背屈』(はいくつ)と言います。
前脛骨筋を動かす神経は、『深腓骨神経』(しんひこつしんけい)が担当しています。
そのため、片麻痺によって深腓骨神経が麻痺すると、うまく足首を背屈できなくなってしまいます。
つまり、足のつま先が上がらない状態です。
つま先が上がらなければ、玄関マットなどに引っ掛かる可能性も高くなりますね。
Mさんのケースでは、まさにこちらの理由ですね。
ですので以前からリハビリでは、足首の背屈動作を積極的に行っていますが、まだ足りないようです。
ただしMさんは、それほど足首の背屈が困難な方ではありません。
しかし頭でイメージした感覚に、実際の体の動きが伴っていないのですね。
脳梗塞や脳出血の患者さんによくある話です。
このようなときの解決策は単純です。
頭で考えているよりも、意識して大きく動かしてみることです。
自分では動かしているつもりでも、外から見れば、思っている以上に動いていないものです。
また大きく動かし続けることによって、その感覚が定着すれば、”普通”の感覚になってきます。
繰り返しは、リハビリの基本です。
地味なことですが、回復には重要なことですね。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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