先日、エジプトでおこなわれた帰国報告会の内容について、ブログ用として自分なりにまとめてみた。
この場で文字だけでお伝えするのは難しかったが、本番では『パワポ・動画・教材の実物』を用いてのプレゼンだった。(ご希望の方にはいつでもお見せします)
なお、帰国報告会の方法は国によって大きく異なり、エジプトの場合は日本語でのプレゼンのみで、配属先の参加も基本的にはない。
(日本語以外でのプレゼンがマストとされる国もある)
【帰国報告】
平成27年度2次隊 環境教育 諏訪正和
【2年間を大きく3つの期間に分け、その1⇒その3⇒その2の順で紹介する】
2015年10月赴任
【その1】 カイロ環境庁(本庁)配属 11月~2016年3月初旬(約4ヶ月)
【その2】 任地変更・配属先ナシの期間 3月初旬~10月下旬(約7ヶ月半)
【その3】 ハルガダ環境庁(地方)配属 10月下旬~9月下旬(約11ヶ月)
【要請内容】(両配属先ともに)
1 ワークショップの企画・運営
2 教材開発支援
3 ポスターなど、広報ツールの普及支援
以上の業務を配属先、カウンターパートと協働でおこなう。
私は赴任して半年ほどで任地変更があったので、ふたつの配属先での活動報告となる。
【その1 カイロ環境庁期】
カイロ環境庁ではこのようなワークショップの実態があった。
【改善前】:『実施者主体のワークショップ』
実施者が廃品を使って工作をし、参加者(生徒)はその補助をする。
「使用済みのコピー用紙などはこのように工作してリサイクルしましょう」
【考察】ねらいや意図が曖昧で、実施者も参加者も、ワークショップ後に何をどう実践に繋げたらよいかわからない。
【改善後】:『参加者主体のワークショップ』
参加者同士でエジプトの環境問題についてブレインストーミング形式の話し合いをする。
「どんな問題解決の手段があるか自由なアイディアを出し合おう」
参加者の活発な議論もあり、配属先の評判も良かった。
このワークショップは計20回ほどおこなわれたが、私の任地変更と共に自然消滅という結果になった。
【教訓】私がいないと成立しない活動はダメ!!
【その3 ハルガダ環境庁期】
ハルガダ環境庁ではこのようなワークショップの実態があった。
【改善前】:『講義主体のワークショップ』
実施者は一方的に環境についての講義をし、参加者はそれを暗記する。
「汚染物質が海に流れることは海洋汚染といいます。いいですか?海洋汚染ですよ!海洋汚染!海洋汚染!海洋汚染!はい唱和して!」
【考察】実感の伴わない知識ばかりの教育。
私はこれをどのように改善しようかと考えた。
しかし、私の離任後のカイロ環境庁において、私考案のワークショップが継続されなかった事実を踏まえ、ハルガダ環境庁では彼らのニーズをもっと大切にしようと考えを改めた。
【改善後】:『講義主体のワークショップ』+αとしての『教材活用』
彼らにとって知識が重要ならば、それはそれで大切にしよう。
そのかわり、教材を用いることで、もっとわかりやすく、楽しく、実施者と参加者の双方向の関係性が生まれるようなワークショップを目指すのはどうだろう。
その後、『教材を用いてのワークショップが出来るよう、配属先パートナーをサポートする』という視点で活動をおこなった。
配属先とアイディアを出し合うなどして作った教材の数は30個ほどになる。
【教材の普及】
『教材のデータ化』 自らのブログでダウンロード可能なものにした。
『YouTubeでの公開』 ワークショップの手法を紹介した。(日本語・アラビア語)
紙芝居動画⇒https://www.youtube.com/watch?v=7j6cbW8gfLw
環境パズル動画⇒https://www.youtube.com/watch?v=tTq5ISEdmxM&t=134s
エジプト内外の他の環境機関、多くの各国隊員から反響をいただく。
結果:【配属先に起きた4つの変化】
1 講義だけでなく、教材を利用したワークショップをするようになった。
2 学校以外でもワークショップをするようになった。(保育園・図書館など)
3 YouTube動画の配信・各種イベントの開催を視野に入れるようになった。
4 他省庁との連携をするようになった。(社会連帯省など)
【その2 配属先のなかった7か月半について】
この7か月半は、私の2年間のうちでいちばん大きな学びとなった期間である。
【このフリーランス期で得た3つのもの】
1 『紙芝居というアイディア』
これは、カウンターパートがいない状態でもひとりで環境教育ができるようにと思いついたアイディアである。
言語力のない自分でも、シナリオを読めばどうにかなるという代物だ。
2 『自分から動くという精神』
上記の紙芝居を持参し、図書館、NGO、各種イベントなどに営業をかけては個人でワークショップした。
街なかでのゲリラ紙芝居は通算250回ほどした。(エジプト各地、任国外旅行先を含む)
3 『他隊員とのコラボ活動』
配属先がなかったため、他隊員の協力を仰いでは、彼らの活動に絡めての環境ワークショップをした。
その後のハルガダ環境庁での、チームプレイを大切にした環境教育に繋がったように思う。
【今後の私の予定】
『自作の教材の普及に努める』
環境教育の帰国隊員代表として帰国報告会(環境教育職種20周年記念式典)
協力隊機関誌クロスロード『プチテクガイド』5ヶ月連載(教材づくり)
環境教育・技術補完研修ゲストスピーカー(教材づくり&ワークショップ手法)
以上