とある日の縁側。
訪れたのはロードバイク好きの中2ボーイ。
新しい自転車を買ったのでメンテナンスをしたいとのこと。
で、ロードバイクに詳しい僕の友人宅まで付き合ってくれと。

おぉそうか。

電話で友人に確認すると快く受け入れてくれた。


友人宅まで徒歩30分。
新しい自転車はまだ乗れる状態ではないので押しながら一緒に向かう。

道中で他愛もないおしゃべり。

彼がカスタマイズしている自転車のこと。
この近辺のおすすめコース。
たまたま声をかけた社会人ロードバイクサークルに入れてもらったこと。
またはスポーツテストの成績が良かったこと。

友人宅でもチェーンを取り付けながら1時間ほどおしゃべり。
僕はまったく話について行けないが、詳しい友人と話せて中2ボーイは嬉しそう。
で、また徒歩で30分かけて戻ってきて普通にバイバイ。

ひとり振り返る今日の出来事。

彼のこんなユニークさをどれだけの大人が知っているんだろうな。
僕はとても貴重な瞬間に立ち会っているのかもしれない。

ふとした時に僕のことを思い出してくれて、実際に頼ってくれた彼。
声をかけたら応じてくれた友人。
すべてにありがとう。合掌

ふと。

余談だが、中2ボーイは僕に「ありがとう」を言ったりしないw
僕はそれがけっこー嬉しかったりする。
彼にとって僕はどんな立場なんだろう。

 

僕は現在、兵庫県朝来市で中高生をはじめとした子どもの場づくりをしている。

自宅の一部を地域に開放する取り組み。

そんな高校の通学路に面した縁側にて起こった出来事を中心に紹介する。

 

 

 

 

【4月23日】

 

高校の図書室をサードプレイスのような場所にするという取り組みが全国的に拡がりを見せている。

で、あわよくばという思いのある僕は、しばしば近隣の高校の昼休みの図書室にお邪魔させてもらっている。

 

基本的に昼休みの図書室利用者は少なく、いつもだいたい2、3人。

静かに本を読みたい生徒もいるので、邪魔しないよう僕は図書室の外から様子を伺う。

 

挨拶を交わし顔見知りになるところから始め、手作り新聞を配ったり、おススメ本を紹介したり。

そんな地道な関わりを重ね、ついに今日という日。

 

奇跡的に価値観カードをやる流れになる。

52枚の異なる価値観の中から、自身にとって大切な価値観を選び出すというカードゲームだ。

高2ボーイ2名、高2ガール1名、計3名。

イイ感じにやわらかな図書室的サードプレイスを体現できたように思う。

こんど司書の先生にも感想を聞いてみたいな。

 

 

 

 

【5月3日】

 

風薫るゴールデンウィーク。

野球部帰りの高校生ボーイズ3名がしゅわわ邸の縁側に寄ってくれた。

 

最近がんばっているYouTubeライブ配信の効果だな。

オンラインで僕を先に知ることが彼らの心理的安全性に影響したのだろう。

 

オセロ対決してとりあえず僕の圧勝。

 

ボーイ「小学生にキモイとか言われても活動続けられるのって何でなんすかw?」

僕「。。なんでなんだろうね。。」

 

他にはハタチボーイと小5ボーイと小5ガールも来訪。

「子ども達と食べてね」と友人からお菓子をいただき穏やかな日。

 

 

 

【5月5日】

 

朝来市生野は昨夜からずっと暴風雨。

部活帰りの高校生ボーイに傘を貸し出した。

こんな出来事だけでも僕がこの場所に住む理由になったりする。

 

 

 

 

【5月6日】

 

高3ガールズ2名としゅわわ邸の縁側にて価値観カード。

たぶん彼女たちには既に話したい内容があったような気がする。

ふたりにとって良い時間だったならいいな。

 

最終的には小5ボーイ&ガールがジョインしボードゲーム。

今日はトータル10名くらいの高校生が向こうから話しかけてくれた。

 

 

 

 

【5月7日】

 

昨日に引き続き、本日は別の高3ガールズ2名。

 

縁側で雨宿り、からの価値観カード、からのギター演奏をしてくれた。

『マリーゴールド』を弾いてくれたのでなんとなく一緒に歌ったりw

少しずつだけど確実にこの場所が認知されてきていることを実感する。

 

 

 

 

 

【5月10日】

 

朝来市には市内の高校生を対象とした『キャリアトークカフェ』というイベントがある。

いろいろな職種の大人20名ほどと高校生による対話の場。

僕も、元青年海外協力隊&現地域おこし協力隊という立場で例年参加している。

今日のしゅわわ邸はまさに『キャリアトークカフェ』そのものだった。

 

姫路から出張カットに来てくれた僕の友人である美容師ケンちゃん。

裏庭でカットしてもらい縁側で昼ごはんを食べなんとなくダラダラ。

 

すると家の前を通り過ぎる下校中の高校生の中に、先日価値観カードをした高3ガールの姿が。

「あ、先日のガール! たしか美容師になりたいって言ってたやんな?」

そんな流れで対話の場は(図らずも!)生まれた。

 

高3ガール、ケンちゃん、僕。(途中で小5ボーイとママも少し) 電車の時間が迫りつつも、次でいいやを繰り返しトータル2時間弱。

『キャリアトークカフェ』@しゅわわ邸。

 

僕はファシリテーターとして聴く修行をさせてもらっているんだなぁ。

その内容についてはここで多くを語らないが、高3ガールと貴重な時間を共有できたことに感謝している。

 

 

 

僕は朝来市地域おこし協力隊として『中高生の学びのサードプレイス』という居場所づくり事業をしています。
春休みに入った昨日。
地域の子ども達に開放している自宅拠点(しゅわわ邸)でこんな出来事がありました。



大阪&神戸に住む僕の友人、ふたり組の女子大生ちなみちゃんとまおちゃんが、しゅわわ邸に遊びに行きたいと連絡をくれたところから物語が始まります。

過去に朝来市生野町の旧しゅわわ邸にて1週間雑魚寝合宿?をした仲のふたり。
大阪で開かれた国際交流系の飲み会でたまたま意気投合し、サードプレイスに興味を持ってくれた上で、じゃぁ来週行きまーすみたいなノリで朝来市に来てくれたのは2年前のできごと。
(僕は過去に青年海外協力隊としてエジプトで活動していた)

当時の大学2年生が、卒業を控え満を持しての凱旋訪問という流れだ。


しゅわわ邸に到着するとすぐに小4ボーイ&小4ガールからのおもてなし。
はじめてこの家に来る女子大生ズに、ここでの過ごし方を熱心にレクチャーするボーイ&ガール。

僕がお茶や昼ご飯の用意などをしてキッチンから戻ると、家の中ではミニドローンが飛びラジコンカーが走り回っていたw

うん、いい感じ✨

久々に会う女子大生ズは当時の距離感そのまんまで、あっという間にしゅわわ邸にも子ども達にも馴染んでくれる。(ここで小4ボーイは家の用事のため泣く泣く帰宅)


なんとなく場のコンセプトを共有できたところで、せっかくだからとコタツを移動させて縁側ランチ。
やはり縁側から女子大生ズが語りかけると、下校中の高校生も普段より柔らかい。

いい風が吹いてる。


ふと通りすがる中1ボーイ。
今までは立ち止まることなんてなかったのに、女子大生ズに誘われ縁側でひとやすみ。
ボーイのフォローをする訳ではないが決して下心ではなく、やはり大学生が楽しそうにしていると心理的ハードルがグンと下がるようだ。

だんだんと気持ちも解れ、家の中を恐る恐る探検する中1ボーイ。
しゅわわ邸にはヘンテコなものがたくさん飾ってあるので、それにツッコみながらだんだんと場に馴染んでいく。

嬉しかったのは、天井にディスプレイしてる20m洗濯ホースで糸電話みたいな遊びをしてくれたり、最近作った黒板にめっちゃしっかりと看板を描いてくれたり、ここでこんなことしようやとか、こんな部屋を作ろうとか、だんだんと自分ゴトとして捉えてくれるようになったこと。
もちろんそれは女子大生ズの絶妙な声かけのおかげだ。

この場所でまた何にもしない合宿やろうやというまさかの提案に、過去に蒔いた種は無駄じゃなかったんだと知り胸が熱くなる。


続いて通りすがりの中2ガール。
彼女も僕だけだったら絶対立ち止まらないけど、女子大生ズの誘いで縁側に腰かけてくれた。

せっかくだからとそのタイミングで『価値観カード』を出す僕。
プレイヤーは女子大生ズ&中2ガール&中1ボーイ&小4ガール。
小学生には難しいかなと思ったけど本人の希望を尊重してみた。

このカードの何がいいかって、対話が勝手に深まるという点。
ゲームを通してそれぞれの大切にしている価値観が洗い出されるという、こういう場ではめっちゃ使えるカード。(カラバリで検索☆)

普段は自分のことを語りたがらない中学生も、自分の選んだ価値観についてだったら話しやすいみたい。
ていうか、学年も性別もまたいで、誰もがひとりの個人としてこんな場を共有できていることが、めちゃめちゃサードプレイス過ぎてヤバかった。
30分ほどして中2ガールは名残惜しくもバイバイ。

その後、小4ガールが持参したお化けキャッチというボードゲームで遊ぶ。
プレイヤーは女子大生ズ&中1ボーイ&小4ガール。
オブザーバーとして小4ガールのママがジョイン。
ひと通り遊び終え、6時過ぎくらいに子どもの部は流れで解散。


ここからは第二部で、お酒アリの大人の部。
朝来市山東町に住む20代ボーイ&ブドウ農園の南谷夫妻がジョイン。

実はこの日、午前中に僕と女子大生ズは南谷農園でのブドウの植え付け体験に飛び入り参加していた。
長らく顔見知りではあった僕と南谷夫妻だが、まともに絡んだのは今日がほぼ初。
だけどめっちゃ意気投合し、じゃぁ夜にしゅわわ邸で飲もうよみたいになって。
20代ボーイは、2年前に女子大生ズが来た時になんとなく一緒に鍋を囲んだりした仲で。
今日に限らずいつもなんだけど、僕の人生は脈絡なく仲良くなるパターンが多い。

大学を卒業し新たな道に向かう女子大生ズ。
ひとりは東京、ひとりはカンボジア。

そんな真っただ中にいる彼女たちの貴重な瞬間に僕ら(子ども達も)は立ち合い、ひと時を共にした。

人生、価値観、誠実さ、考えるということ、属人的、未来、選択、アート、経済、世界、1日を通してそんな感じの対話。
それは今日この場で出会ったメンバーでしか生まれなかったまさに一期一会の時間。

帰り道もあるので8時半くらいにおひらき。


この日、しゅわわ邸は紛れもなくパワースポットだった。
ご興味ある方はいつでもウェルカム☆

 


私は青年海外協力隊(2015年2次隊)で青年海外協力隊でエジプトに行ったあと、

現在、兵庫県朝来市で地域おこし協力隊をやっています。

 

そこで『中高生のサードプレイス』という活動をして2年半が経ち、

この正月から新たなチャレンジとして、自宅の一部を開放して”地域の場づくり”をしています。

そんな我が家=”私設サードプレイス”の縁側にて。

本日の物語を三部構成でご報告します。 

 

 

【第一部】

 

昼過ぎに小4ガール登場。

 

ハンモックに揺られながら1時間ほどダラダラ。

僕は寒いのでコタツで本を読んだり。作りかけの工作をいじったり。

ガールは家から持参したコロコロコミックを読んだり。 何にもしなかったり。

 

たまにテキトーにおしゃべりしては何気なく過ぎるゆるやかな時間。

 

 

【第二部】

 

日差しも出てきて暖かな陽気に。 

ホワイトボードにお雛様の絵を描く小4ガール。

 

ふとガールに話しかける通りすがりの地域のご婦人の声が。

なんとなく僕も顔を出してご挨拶。

 

ひとり増えふたり増え小4ガールのママも合流したところで、よかったら縁側に腰かけてくださいねと座布団を差し出す。 

座ってくれたタイミングで急いで湯を沸かしお茶を出すと、あら申し訳ないねーとご婦人。

いえいえこういう使い方をしたくて縁側を準備してるので、、とシレっとこの場のコンセプトを伝えることに成功。

地域の方が理解してくださるのは心強い。

「ここに座っとったら私ら三人官女みたいやなぁ」

 

ご婦人の話題は年齢についてと移り行く朝来市生野町の風景について。

 

 

【第三部】

 

ご婦人方は帰られ、小4ガールがハンモックに揺られるなかママと僕で世間話。

 

そこにロードバイクに乗った中1ボーイが通りがかり、30分ほど対話。

ボーイが自転車に跨ったままなので、先を急ぐところを足止めさせてしまったかなと軽く探りを入れるも、 どうやら彼はこのスタイルがいいらしい。

縁側に座るでも帰るでもなく、何となくの立ち話。

なるほど、半分ウチ半分ソトという縁側の特質はこういうシチュエーションで活かされるんだなぁ。

夕食の支度のためママだけ先に帰宅した後もダラダラと30分ほどおしゃべりは続き、17時半に解散。

 

 

以上、とある日の自宅拠点の模様でした。

 

 

私は、”サードプレイス”とは新しい公共の在り方だと捉えています。

屋根のある広場=サードプレイスにたまたま居合わせた、子ども達を含む地域の方々。

そこで交わされる「こんにちは」や他愛もない会話。

この場所ではよく見られるそんな光景も、気軽に集える場があってこそ。

 

町で見かける子どもの顔と名前、みなさんはどのくらい知っているでしょうか?

 

親や先生以外の大人と築く、子ども達にとってタテヨコではない”ナナメの関係”。

そのひとつひとつの体験が地域の未来を支える”種”になると考えています。

 

 

ご興味ある方はご連絡ください。

検索するといろいろ出てきます。

 

 

 

 

まずはビブリオバトルが何なのか説明しよう。

 

簡単に言うと。

ビブリオバトルとは『バトルゲーム感覚の書評会』のこと。

好きな本を1冊紹介し合って、どの本が一番読みたくなったかを決める!的な。

多数決で選ばれた本は『チャンプ本』と呼ばれ、みんなから称えられる。

そのイベントがめちゃめちゃ楽しかったという話。

 

僕は『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』というkemioの書いた本を紹介した。

この本は僕が昨年100冊近く読んだ中でもイチオシのおススメ本。

ザビエルのように全国の小中高生に布教活動したいくらい好き。

 

本に限らず、自分の“好きなもの”を誰かに紹介するのってとてもドキドキする。

 

バカにされたらイヤだなとか。

センスいいって思われたいなとか。

 

この本を、こんな自分を、周りは受け入れてくれるのか。

そんな不安でいっぱいな中。

最終的にはみんな真剣に耳を傾けてくれて。

とにかく。

ひとつ試練を乗り越えた感覚がなんか清々しかった。

 

そう、ビブリオバトルはとても清々しいのだ。

真剣勝負の空気感はスポーツに近い。

互いの健闘をたたえ合う場がそこにはあった。

 

たぶん題材は本に限る必要もない。

“好きな食べ物”でも“好きな音楽”でもなんでもいい。

 

つまりは『自己開示』と『承認』なんだなと。

それによって『自己肯定感』が育まれる。

なんて素晴らしい発明なんだ!ビブリオバトルのヤツ!!

誘ってくれたイチロー先生ありがとう☆

 

うん、朝来市でもビブリオバトル企画しよ。