まずはビブリオバトルが何なのか説明しよう。

 

簡単に言うと。

ビブリオバトルとは『バトルゲーム感覚の書評会』のこと。

好きな本を1冊紹介し合って、どの本が一番読みたくなったかを決める!的な。

多数決で選ばれた本は『チャンプ本』と呼ばれ、みんなから称えられる。

そのイベントがめちゃめちゃ楽しかったという話。

 

僕は『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』というkemioの書いた本を紹介した。

この本は僕が昨年100冊近く読んだ中でもイチオシのおススメ本。

ザビエルのように全国の小中高生に布教活動したいくらい好き。

 

本に限らず、自分の“好きなもの”を誰かに紹介するのってとてもドキドキする。

 

バカにされたらイヤだなとか。

センスいいって思われたいなとか。

 

この本を、こんな自分を、周りは受け入れてくれるのか。

そんな不安でいっぱいな中。

最終的にはみんな真剣に耳を傾けてくれて。

とにかく。

ひとつ試練を乗り越えた感覚がなんか清々しかった。

 

そう、ビブリオバトルはとても清々しいのだ。

真剣勝負の空気感はスポーツに近い。

互いの健闘をたたえ合う場がそこにはあった。

 

たぶん題材は本に限る必要もない。

“好きな食べ物”でも“好きな音楽”でもなんでもいい。

 

つまりは『自己開示』と『承認』なんだなと。

それによって『自己肯定感』が育まれる。

なんて素晴らしい発明なんだ!ビブリオバトルのヤツ!!

誘ってくれたイチロー先生ありがとう☆

 

うん、朝来市でもビブリオバトル企画しよ。

その昔、僕の主宰するアート教室に通ってくれていた小5ボーイはじけマッスル

 

あれから5年。

 

「朝来市に遊び行っていい?」という唐突な連絡が彼からあり。
はじけマッスル改め、高1になった太洋がサードプレイスに来てくれた。

 

なんやかんやで9日間滞在。

その濃密な日々については、ここで多くを語ることをしない。
(もうチビッ子じゃないのでプライバシー的な意味)

 

ただ、『太洋×子ども達』のかかわりを見て僕が感じたことを記す。

 

 

サードプレイスには小5・6のやんちゃボーイがよく来るのは以前にも書いた通り。
彼らは基本的に「スワうざい」が口癖である。

 

ところがどっこい。
太洋に対しては必ず君づけで、どうやらそこには尊敬の念があるらしい。

 

これは妬みではなく、そうであるというだけの話。
先輩というか良きお兄ちゃんみたいなノリなんかな。

 

僕には果たせない大切な役割。

 

 

太洋は特に変わったことを彼らとした訳ではない。

 

ただ彼らと一緒にいてくれた。
9日間ずっと。

 

その姿を見て、5年前のはじけマッスルを思い出す。

 

 

そう言えばあの頃も太洋はずっと僕の隣にいてくれた。
何をするでもなく。

 

ただ傍にいてくれる人の存在。

 

この9日間から小5・6ボーイが得たものはとても大きかっただろう。
彼らの心が安定してきたのを言葉の端々に感じる。
(僕にお菓子を分けてくれたり笑)

 

 

僕も太洋も子ども達も、ちょっぴり成長できた夏休みの終わり。

 

 

 

今日はいい日だった。
神様、僕を朝来市に導いてくれてありがとう。
僕はいま幸せだ。

 

――

 

現在僕兵庫県朝来市で地域おこし協力隊をしている。

活動内容は“中高生の居場所づくり”。

『中高生のための学びのサードプレイス』のコーディネーターだ。

 

――

 

【本日のサードプレイス】

 

兵庫県西宮市に住む友人まおちゃんがサードプレイスに来てくれた。
中学生と関わる仕事をしている彼女は、以前から朝来市の取り組みに興味を持ってくれている。
今日を振り返ってみれば、まおちゃんと僕が待ち伏せしているサードプレイスに、子ども達&地域の大人の方が次々ジョインするという流れ。

 

最初に訪れたのは中学ガールふたり組。
たまたま別件で通りがかった彼女たちに僕から声をかけてみた。

 

「まぁ寄っていきなさいよ」

 

僕は基本女子生徒にウザがられるのだが、まおちゃんがいると違うよね。
女子にとってお姉さんの存在はやっぱり大きい。
脇から僕も混ぜてもらいつつ、中学ガールのおススメ本をそれとなく聞き出すことに成功。

 

「ふむふむ、チョコレートアンダーグラウンド。。(なんだろそれ笑)」
30分ほど滞在。

 

 

次に訪れたのは小5ボーイふたり組。
以前も書いたが、とにかくやんちゃ系。

(甘い僕がそうさせてしまってるのかなと悩む時も多い)
 

ここでもまおちゃんの対話スキルは光っていた。
端的に言うと、彼女は朝来市の大事にする自己肯定感の育成を体現している人だ。
そして子ども達の懐に入るのがとても上手い。
初対面とは思えないスピード感でふつーに溶け込む。

 

その後、いつものように小5ボーイと僕はケンカをし。
いつものように殴り合いになり(僕はグーじゃなくて指で突っつく笑)。
いつものようにバイバイする。
「またねー」みたいな。

 

余談だが、僕はこのやりとり(儀式)をとても大事にしていて。
彼らが飽きるまでケンカごっこを続けるつもりだし、重ねるごとに関係は深まっているようにも感じる。
その証拠に彼らは当然のように毎週来るし。

 

 

と、男子には荒れる時期があるのが当然だとも考えている。
体力を持て余すというか。
彼らを取り巻く日常があまりに窮屈だというか。
(サードプレイスのある生野マインホールは公共の空間なので、場の空気に応じて玄関外に連れ出し発散)
どんな子どもが来ても排除したくないし、むしろそんな子どもにもここを居場所にしてほしい。

 

 

最後に来たのは高校生男女5名。
"話しかけないでオーラ"をガンガンに放つ彼らはどうやら夏休みの宿題をしているようだ。
ビビりながらも遠巻きに眺めつつ、中休みのようなタイミングでシレっと声をかけてみる。
こないだ高校に訪問してエジプトの活動のプレゼンをしたんだよという世間話。

 

高2ガール「スワさんのプレゼン聞きたかったけど人数が多くて聞けなかったんです。。」
僕「していいなら今すぐプレゼンさせて!」
その場でエジプトでの体験を10分ほどプレゼン。

 

高2ガール「実は私もいま学校でプレゼン作っていて、、」
僕「マジか!はいみんな集まってーー!」
そこから高2ガールのプレゼン。

 

観衆は増え、小5ボーイ&まおちゃん&たまたま立ち寄ってくれた地域の大人の方&僕。
そのプレゼンには良いも悪いもとりあえずジャッジしないでおいた。
今日の感じならそれは野暮というもの。

 

高校生&小5ボーイを見送った後、まおちゃん&地域の方との対話。(1時間ほど)

そんな一日。

 

 

――

 

今日はいろんなラッキーが重なった。
大それた言い方を敢えてするけど、これは奇跡のようなものでもある。

 

『新しい場所で新しい自分と出会う』
『普段の役割を離れ本来の自分として在る』

 

サードプレイスを始めるにあたり、かっこよくてもっともらしいコンセプトを市役所の人と考えたのは一年前。
そのコンセプトの壮大さに後から気付いて、実現できそうもないハードルを前に長い間もがき続けた。

だからこそ、今日みたいな日が来るとは思えない時もあったし。
半分挫けかけてもいたし。

そんな中で、なんかちょっと光が見えた。
だから僕にとってこれは奇跡

 

蒔いた種から芽が出るのって奇跡なんだなぁ。

応援してくれてる世界のみなさん、ありがとーー

 

 

(補足事項)

 

僕はサードプレイスを、朝来市内外の多様な大人たちも集える場にしたいと考えています。
その理由は2点。

 

地方部の子ども達の生き方の選択肢を増やしたい。
朝来市の関係人口を増やしたい。

 

ご興味ある方いつでもウェルカムです。
ちなみに本日ご来館のまおちゃんとは10年前に1回会ったくらいの関係だったりします。笑
(かつて僕が大阪で個展した時にたまたま通りがかってジョインした人)

 

僕自身が相手の肩書きや素性に良くも悪くも無頓着な性格で。
何者か知らないけど気の合う(1回しか会ってないような)友達が世界にたくさんいたりします。

だから、やりとりする上で深い理由づけは全く必要なく。
「サードプレイスに来てみたい」「子ども達と触れ合ってみたい」
そんな思いだけで構わないので気になればいつでもメッセージ下さい。

 

みなさんは『何にもしない合宿』というものをご存知か。

静岡県裾野市を発祥とし、月イチ開催で今回が66回目。

小学生ばっかりのその合宿に僕も参加してきたよという話。

 

“何にもしない“とは、特別なことを大人が“何にもしない”という意味である。

夕ご飯、風呂などの類は全て家で済ませ、地域の公民館に集合。

翌朝は起きたら解散し、朝食なども各自で帰宅後に。

 

つまり、ただ泊って眠るだけの会。

それが『何(なん)にもしない合宿』。

 

企画しない。

おもてなししない。

準備しない。

 

あるのは『場所』と『時間』。

 

キングコング西野さんの言葉を借りるなら、

「いつまでも客でいられると思うなよ♡」みたいな。

提供されてばかりだと退屈だよね。今ってそんな時代です。

 

じっくりじっくり観察した上でひとこと。

そこに集う大人たちは、本当に“何にもしない”のだということがわかった。笑

(もちろん誉め言葉)

 

打ち合わせやふりかえりもしない。

実施者側の負担を限りなく減らすことで、月イチ開催を6年も継続している。

主催者である小田さんによると、子どもが何人参加しても大人2名さえいれば対応できるとのこと。

(ちなみにこの日は100名近くの参加者で、宿泊した大人は5名)

 

子どもに関してのトラブルはこれまで全くなく。

むしろ“何かをしたがる大人”を制することに苦労したそうだ。笑

 

 

近頃、地域行事の担い手がいないってよく聞く。

当然どこも高齢化。

 

でも、問題は人の不足ではなく、繋がりの不足なのではないかと小田さん。

その証拠に、開催当初小学生だった児童が今では中高生となり、合宿以外の地域行事にも積極的に取り組んでくれている。

大人への抵抗感が少ない小学生の間に信頼関係を築くことで、中高生となった彼らとの意思疎通がしやすい背景があるらしい。

 

道を歩いていても“おじさん”じゃなくて、きちんと個人で認識してもらえるのが嬉しいという小田さんの言葉。

それは僕が朝来市で実感していることと全く同じ。

そういう大人を地域に増やしていくことが大切なんだろうな。

 

 

また参加者側のメリットとしては、大人が“何にもしない”ことで自分たち(子どもたち)のイベントであるという気持ちが芽生えやすいということがある。

これは朝来市が大切にしている自己肯定感の育成にも繋がる。

 

『提供される=お客様扱いされる=受け身感覚が生まれる』

そんな悪循環を防ぐ効果もある。

No moreお膳立て☆

 

 

裾野市では何故このようなイベントが可能なのか。

ここに集う大人たちは腹をくくっている。

地域にとってこんなにもメリットがある取り組みを、朝来市でも真似しない理由はない。

 

 

 

特筆すべき事項。

 

小学校の統廃合などで、地域のアイデンティティが失われてしまうということがある。

たとえ学校の存続が難しくても、こういったイベントで廃校の体育館などを活用できれば地域の繋がりは途絶えないのではないか。

 

つまりは祭りとかがそれなんだけど。

『月イチ開催が故の親密度』&『何にもしないが故の参加者主体』

この2点は他の行事にはないポイントだと考える。

そして授業当日。

 

 

『誰かに何かを伝える』というテーマで、チームで共同制作。(4、5人)

最終的にその作品を使ってチームでプレゼンをする。

 

 

注意点はひとつ。

作品のクオリティは問わない。

ただし、チーム全員で取り組むこと。

 

 

【2コマぶんの授業スケジュール】

 

     パワポを使っての導入(20分)

     チームでのディスカッション(目途が立ちしだい制作にすすむ)

     制作

     プレゼン(15分)3分×5チーム

 

(1年生も2年生も内容は同じ)

 

 

 

まずはこの課題の根幹である『誰に何を伝えるか』。

これさえ決まればあとは問題ない。はず。

 

パワポを使って、たとえば誰が思いつくか、どんなメッセージがあるか等、いくつか挙げる。

 

 

 

みんなが話し合いを始める中、ひとつのチームだけ話し合いすらしていない。

しばらく様子を見ることにしたが膠着状態。

 

「チームは今どんな状況?」って僕が聞いても無言。

「何かわからないところがある?」って聞いても「ぜんぶ」という返答。

 

むむむ。

 

丁寧に導入したつもりだけど、そりゃぁ生徒によっては戸惑うよなぁと。。

 

 

我慢くらべのような時間が過ぎる。

 

そんなこんなで1時間が終了。

 

 

 

休み時間に少し作戦を練る。。

 

 

「もう訳わかんないんだけど!諏訪ムカつく!」みたいなメッセージでもOK。

いま心の中にあるものをまずはチームで話し合おう。

で、諏訪正和って書いた紙をビリビリに破くみたいなパフォーマンスしてみたりしてもいいよ。

 

 

僕がそんな風に声かけするとちょっと笑顔も見えて、すこしずつ話し合いをしてくれるようになった。

 

 

 

で、ナンダカンダで授業は終了。

 

結果としてはどのチームも時間内に作れて、プレゼンも素晴らしかった。

よかったよかった。(生徒のチカラ)

 

 

完成した作品をいくつか挙げると。。

 

 

校長先生に「週に1日だけ好きな授業を決めさせて!」

というメッセージで立体的な時間割表を作ったチーム。

 

野菜嫌いの友達に「野菜食わないと便秘になるよ!」

というメッセージで野菜を食べる人形を作ったチーム。

 

とある先生に「いつもお疲れさまです」

というメッセージでイスを作ったチーム。

 

とある先生に「部活動の日をもっと減らして!」

というメッセージで生け花のオブジェを作って『部活イヤだ』寸劇をしたチーム。

 

など。

 

 

『自分たちで目的を決めて、ゼロから何かを作る』

普段の授業とは違う切り口で美術を体験できたのが良かったなって思いました。

 

 

 

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