誤飲 | Barrier free~子供たちの未来へ chiropiroのブログ

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妊娠8か月で生まれてきた3人の子供のうち、2人がPVL(脳室周囲白質軟化症)を発症。足が不自由な息子が幼稚園受験を経て私立小学校へ入学した事や、闘病、さらに我が家のもうひとつの暮らし、ハワイでの生活の記録です。

少し遡り

2023.9.21。



夜、ゆうを寝かせようとして

いつも通り人工呼吸器を着けたら

まだ眠くなかったのか?ものすごく嫌がり、


バスタオルで右手をぐるぐるに巻いてみても

何度も手がシャキーンと出て来て

指でマスクを取ろうとするので

一旦諦めて呼吸器を外し

眠るのを待つことにした。

バスタオルから手が抜けるとニヤリと笑います笑





隣でスマホを見ながら眠るのを待っている

うちに私が先に寝てしまい…

2時間以上経ってからゆうの異変で目が覚めた。





明らかに呼吸がおかしくて

目を見開いたまま苦しんでいて

数秒後にはサチュレーションのアラームが

鳴り出した。


SpO2 88→79→73


発作だと思い急いで酸素マスクをつけたが

何だか様子がおかしい…





ゆうくんを呼んで電気をつけると、

ゆうの横によだれまみれの呼吸器のベルトが

あった。



「これ飲んだんじゃない?」



口に指を入れて開いて確認しても

何もなかったが、

マスクをとめるためにベルトに付いている磁石が

片方だけ見つからず

磁石があるはずの周辺にかじった跡があった。





その頃にはSpO2は少し落ち着き

酸素3Lで93〜96くらいを保てていたが、

病院にTEL…




「娘は17歳の重症心身障害児です。

確証がないのですが、

人工呼吸器のベルトを留める磁石を

飲み込んだ可能性があるのですが…


もし異物誤飲でなかったとしても

明らかに何か苦しそうなので

受診したいのですが…」




「医師に確認したところ、

すぐ救急車を呼んで下さいとのことです。

(17歳だけど) 小児科で受け入れます」





まぁ、そうなるよね。





そして119にTELして状況を伝えていると、

突然ゆうがオェッオェッと言いだし

ゆうくんがゆうの身体を横に向けたとたん

口から磁石がポロッと出てきた。






飲み込んだ部品はこれ↓

可愛い歯型がいっぱい(*_*)




「どうしました?大丈夫ですか?」



「自力で吐き出しました!

やはり磁石を飲んでいました」






でもすでに救急車は出動していて、

普通に?ピーポーピーポーと鳴らしながら

到着。


ゆうはもうケロッとしていたが、

万が一、破片が残っていたり

気道が傷付いていると怖いので

搬送したいとのこと。





0:30だし明日も早いしもう大丈夫だよ…と

言いたい気持ちを抑え

私が救急車に乗り、

帰りのことを考えて

ゆうくんが車で来ることになった。




そして診察もレントゲンも異常はなく

しばらく様子をみても変わりなかったので

夜中2:30頃帰宅。





大事に至らず良かったが、

嚥下障害でトロミのついたペーストしか

飲み込めないはずの子が

直径3cm程の物を飲んだ不思議…




ドクターの話だと、

ベルトが付いたまま磁石をかじっているうちに

よだれでマジックテープが外れて

スルッと抜けて口に入ってしまい、

ふとした瞬間に喉に落ちてしまったのではないか

とのことだった。






今回は完全に私の責任。

17歳になっても

想定外のことはいろいろ起こるのね。








救急外来での図。

今度はサチュレーションのプローブをかじろうとしたので

左手に替えてもらいました(*_*)



朝日新聞出版【AERA dot.】コラム連載

江利川ちひろ

障害のある子と生きる家族が伝えたいことNEW


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