牛肉、乳製品を食べている方は、以下の動画をご覧ください。
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これは和牛の背後にある不穏な現実です
牛たちは狭い牛舎に閉じ込められていないときは
灼熱の太陽の下やドロドロの糞便の中に立つことを強いられています
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この映像は、以前紹介した茨城県畜産センターの映像ですね。
税金運営の施設で、
子牛の頭を焼いたり、牛を蹴ったり、牛の乳を棒でつついたり、糞まみれの環境で飼育する
などといった、虐待の実態が明らかとなりました。
この映像が公開されて以来、ネットの反応を見ていると、誤った見解をしている人が非常に多いようなので、
先にそちらから説明しておきたいと思います。
まず、子牛の頭を焼いているシーンを見て、茨城県畜産センターはひどい! というコメントしている人が多かったです。
しかし、以前の記事でも触れたのですが、これは除角といって、
茨城県畜産センターに限らず、酪農家や肉用牛農家が一般的に行っている事です。
こちらの動画は、和牛農家が麻酔なしで牛の角を切る様子です。
角を切った後に、痛みで牛が暴れる様子が映っています。
そして、切られた時の痛みは、人間が指を切り落とされたのと同じ、と認めています。
また、茨城県畜産センターが一体何の研究をしているのかというコメントも非常に多く見られましたが、
茨城県畜産センターは、畜産や酪農に関する研究を行う施設です。
↑こちらのページの研究報告を見ればすぐに分かりますが、
生産性向上のための研究、肉質を向上のための研究、環境負荷のための研究を行っており、
すなわち、茨城県畜産センターが存在するのは、畜産や酪農が存在するからであり、
畜産や酪農が存在するのは、皆さんが肉や乳製品を食べているからです。
つまり、子牛の頭を焼いているシーンや、茨城県畜産センターに悲しみや怒りを感じるのであれば、
畜産や酪農全体に悲しみや怒りを持ち、肉や乳製品を食べるのをやめてください。
その本質から目を反らして、肉や乳製品を食べながら、茨城県畜産センターだけに対して怒りを放ったところで、
いやいやあなた普段から除角させてる側じゃん、研究させてる側じゃん、っていう話なんですよ。
矛盾だらけの感情論と言われてしまうのも無理はないわけです。
なので、虐待だと騒いだところで、このような返答が返ってきて終わりです。
このひどい飼育で、アニマルウェルフェアに基づいた飼育だそうですよ。
日本のアニマルウェルフェアとは一体・・・って思いませんか?
正しい知識を身につけ、畜産や酪農に反対するようにしてください。
それでは、冒頭の映像の話に戻りましょう。
冒頭の映像では、茨城県畜産センターの和牛に関して、スポットがあてられていますが、
こちらも、茨城県畜産センターに限った話ではありません。
まずは糞だらけの地面について。
肉用牛の多くは牛舎内で一生のほとんどの時間を過ごします。
約88%の農家は、生後1年以上の肥育牛を放牧場や運動場に放すことがなく、
牛は出荷されるまでの期間を牛舎内で閉じ込められっぱなしで過ごします。
その運動不足の状態で、太るよう濃厚飼料が多給されていくのです。
牛の糞が土にかえり草が生え、その草を牛が食べるという自然で持続可能なスタイルの場合は、
牛1頭につき1ヘクタール(100m×100m)の面積が必要だと言われています。
日本人は1日あたり約200gの糞をしますが、肉用牛は1日あたり約17.8kgもの糞をします。
つまり、その量は89倍にものぼります。
牛舎のような狭い空間に、多量の糞をする牛が複数いるわけですから、
掃除をしても追い付かず、多くの農場の床は糞尿にまみれです。
糞尿にまみれた牛舎では、牛は糞尿の上での生活を余儀なくされ、
寝床も糞尿の上になります。
糞尿の上で生活する牛たちは、糞が体にこびりつき、
その糞尿にハエが群がります。
程度は色々ですが、この糞まみれの状況や、糞がこびりついてる様子などは、
自ら動画を上げているような農家の農場でもよく見られます。
また、茨城県畜産センターでは、コンクリート床でのつなぎ飼いも行っていましたね。
肉用牛の農場では、牛舎飼育が主流ですが、中にはコンクリート床でつなぎ飼いを行うひどい農家もいます。
主流である牛舎飼いを行わず、効率のために牛を繋ぐような農家が、
掃除を適切に行うはずもなく、床はやはり糞尿にまみれています。
また、茨城県畜産センターでは、牛が異常行動をしていましたね。
本能を満たせず、ストレスを抱えた牛は、舌遊びという異常行動を行うことがあります。
舌遊び行動とは、
舌を口の外に長く出したり、舌先を左右に動かしたり、舌先を丸めたりする動作を持続的に行う行動のことを言います。
人工哺乳、粗飼料の不足、つなぎ飼い、単飼などの行動規制が原因で、引き起こされます。
母牛の乳を十分に吸わせてもらえなかった、一頭で飼育されている、繋がれたままでどこにも行けない、いつも同じ場所で好奇心を満たすものが何もない、採餌のための探索行動ができないといった不満や苦悩を、舌遊び行動でまぎらわしているのです。
これはどこの牛舎でも見られる光景でしょう。
さて、動画にあったのは以上になりますが、
肉用牛の受けている虐待はまだまだ他にもあります。
まずは、麻酔なしの去勢です。
和牛農家自らがアップした動画です。
農家が牛の陰嚢を刃物で切り刻み、牛は、痛みで暴れ、鳴き叫びます。
両方に切れ込みを入れると、陰嚢を強く握り、睾丸を露出させ、
その後、器具を用いて、睾丸の根元を捻じり取ってしまいました。
この農家が特別ひどいわけではありません。
麻酔なしの去勢は、畜産では一般的に行われている事です。
↑この農家は、牛が痛がっているとはっきり認めています。
数日は食欲も低下する、と書いていますね。
性質をおとなしくさせ牛同士の闘争を防ぐため、やわらかい肉質にさせるためなどの理由で、去勢されます。
生後2か月ほどで腹腔から睾丸が降りてくるため、去勢はそれ以降に行われます。
皮膚を切開して、精索と血管を何度か捻りながら、引いてちぎるという去勢が
多くの場合麻酔なしで、獣医師ではなく肉用牛農家自身の手で行われています。
言うまでもなく激痛でしょう。
生後3か月より前に行えば痛みを最小限にできると言われていますが、
日本の肉用牛の90%以上が、生後3か月以上で去勢を行っています。
うちは麻酔をしている! という農家もいるでしょうが、
仮に麻酔を打とうと、麻酔が切れたら痛いことに変わりはありません。
また 先ほど触れた除角について、詳しく説明しましょう。
牛たちは、牛同士の角による突き合いや、従業員がケガをする事故を防ぐために、除角や断角が行われます。
要するに、角が生えてこないようにするのです。
これがとてつもない虐待、暴力行為なのです。
生後3ヶ月以内の牛の除角の場合は、角芽を焼くために、熱された焼きゴテで、皮膚をやけどさせられます。
角が育ってしまった牛の場合は、ワイヤーのこぎりで、神経を含めて角を切ってから、
焼きごてを押し当てられます。
この説明を聞いただけで、ほとんどの人が、激痛を伴うことは容易に理解できるでしょう。
除角の時の牛の痛みは相当なもので、失神してしまうこともあります。
首を固定した状態で大きな恐怖と苦痛を与えることで、頚椎脱臼・骨折などでショック死させてしまうこともあります。
牛たちは、人間の欲のために、激痛を与えられながら、角を切られるわけです。
少なくとも麻酔を使えば、痛みを軽減できるにも関わらず、
大半の農家は、怠慢、経費削減のため、麻酔を使用しません。
除角の影響で、カラスに角をつつかれて怪我をしたり、角に膿がたまることもあるようです。
また、鼻輪も麻酔なしでつけられます。
削除したようですが、先ほど指を落とす痛みと認めていた農家は、以前、鼻かんを開ける様子も動画でアップしていました。
激痛で鳴き叫ぶ牛の様子が映っていました。
牛にとって鼻は敏感に痛みを感じるため、牛を扱いやすくするために、農家は鼻輪をつけます。
生後3ヶ月くらいに、専用の道具を用いて麻酔なしでつけられます。
日本の農家の76,1%が鼻輪の装着を行っています。
肉用牛は、乳牛から産まれたオスや、乳牛と和牛を掛け合わせた交雑牛(F1)が肉用牛として飼育されます。
母牛は好みのオスの牛と交尾させてもらって妊娠するわけではありません。
人工授精 つまり 人間の手によって、妊娠させられるのです。
その方法は、非常におぞましく、
人間が、牛の肛門から腕を突っ込んで糞を掻き出し、腸の中から膣を掴んで、器具を用いて精子を注入します。
人工授精は、別名レイプ繫殖と呼ばれています。
当然、牛は嫌がります。
これを業界の人間は喜んでいるといったり、受け入れているなどと言って、嘘をついています。
オス牛も強制的に精子を採取されます。
擬牝台(牛の皮で作った乗駕用の台)や人工膣などを用いて精子を採取します。
老齢や肢蹄故障で採精できないという時は電気ショックが用いられることさえあります。
擬牝台にうまく乗らないという場合は生きた牛が乗駕用に連れてこられ
雌牛だけでなく、おとなしい雄牛、去勢雄牛が使われることもあります。
日本では、引き離された子牛のうち、11.9%はつなぎ飼い、20.4%が1頭での単飼が行われています。
つなぎ飼いが最もひどい飼育になりますが、
単飼も、狭い空間で、他のの仲間とじゃれ合ったり親和関係を結ぶことができず、
子牛の本能を満たせない、人間都合の不適切な飼育方法です。
また、脂肪が筋肉の間に細かく網の目のように入った「霜降り肉」を作るために、牛たちは、脂肪細胞の増殖を抑える働きのある、ビタミンAが少ない餌を与えられます。
このビタミンA欠乏が慢性的に続くと、
光の情報を視神経に伝えるロドプシンという物質が機能しなくなり、
重度になると、瞳孔が開いていき、失明に至ってしまうことがあります。
以下は、2011年6月11日 信濃毎日新聞の記事。
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その牛は、額の先で手を振っても反応がなかった。
黒目は焦点が定まっていない。
ほかの牛と体をぶつけることも多い。
「盲目の牛です」。
ステーキなどの高級食材になる和牛を飼う県中部の50 代の男性農家が打ち明けた。
「おいしい肉にしようとすれば、こうした牛が出てしまう」と男性。
飼育中の約130 頭のうち、1 頭が完全に目が見えず、10 頭弱は視力低下が進んでいる。
こうした牛も人体への影響はまったくないとされ、普通に出荷される。
盲目になるのは、肉に「サシ」と呼ばれる白い脂肪分を入れようとして、牛の栄養が偏ってしまうことが原因だ。
和牛の価格は、サシの入り具合で決まる。
多くの農家の目標は、高値で取引される細かなサシが入った「霜降り」の牛を育てることだ。
そのため、農家は生後約1年半から数カ月間、ビタミンを多く含む牧草などの餌を抑え、穀物が中心の飼料で太らせる。
これがサシを入れるために欠かせない技術とされる。
「霜降り」という日本の食文化を支える生産者の知恵だ。
しかし、ビタミンは、視力維持に必要な成分。
欠乏がひどくなると盲目になりやすい。
足の関節が腫れて歩行に障害が出る場合もある。
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指を落とす痛みと認めていた農家さんは、盲目の牛を出荷する動画もアップしています。
失明しなくとも体に必要な栄養素の欠乏は、牛の苦痛を増加させます。
ビタミン制御した飼料給与が原因で、浮腫(むくみ)等の症状を示した牛の割合が37.7%という調査もあります。
「最上級」の霜降り肉でなくてよいならば、ある程度は脂肪交雑しているにもかかわらず、
食肉格付けの高い「最上級の霜降り」を求めて、牛を病気に追いやるような栄養制限が一般的に行われています。
牛の寿命は20年ほどと言われていますが、肉用牛は2年から2年半ほどで出荷されます。
と殺場に運ばれる牛たちは、立った状態で短い紐で固定されます。
そして、この立ったままの状態で、と殺場に到着するまで長時間ひたすら耐えなければならないのです。
冒頭の動画のトラックは、札幌ナンバー。
札幌から大阪まで、走ったり止まったりを繰り返すトラックの荷台で、ひたすら牛たちは耐えてきたわけです。
と殺場に着いた頃には、ぐったりして動けない牛もいれば、死んでいる牛もいます。
特にこれから暑くなってきますが、夏場は非常に多いでしょう。
動けない牛や、死んだ牛は、このようにして、片足を吊り上げられ運ばれます。
このような苦しみを経て、最後は、眉間に屠畜銃を打たれ、片足を釣り上げて逆さ吊りにされ、喉を切り裂かれ、出血多量で死亡します。
肉を食べる方はしっかり目を反らさず、動画をご覧ください。
これらの現実を前に、命を無駄にしたくないから消費を増やす、という考えは非常に浅はかで、
消費を減らしてどんどん産業を縮小させ、牛達の苦痛を減らしていくべきなのです。
日本人はすぐに、感謝すればいいとか、いただきますに意味があると言いますが、
このような一生を過ごしても、感謝されたら許しますという変わった方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせください。
感謝や、いただきますなんて、無駄に大食いしている人間でも言っているような、
何の意味も価値も中身もない、誰でも言える言葉です。
人間は肉を食べなくても生きていけます。
・ 菜食の始め方
・ 人間の体と食べ物
いつまで美味しいという欲だけのために、牛を虐待し続けますか?
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