日本では、ラム肉も、ウールも輸入に頼っており、特にウールはほぼ100%輸入です。
ウールは、オーストラリアから約15%輸入されています。
そのオーストラリアに在住されているERINAさんが、現地でウール産業の調査の結果を、非常に細かく発信してくれています。
これはウールの毛刈り小屋の様子です。
ところどころ、赤黒いシミがあるのが分かります。
なぜこのようになっているのか?
1955年からある毛刈り小屋、今までここで毛刈りをされ傷ついた羊の血が染み付き黒くなった床。#ウール から苦痛はない、とんだ思い違いだった pic.twitter.com/ZgWjA90iIr
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) February 19, 2022
毛を刈られた際に出血した、羊たちの血が床に染み込んでいるからです。
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ウール刈り中に血で汚れた床は次の羊が汚れないよう血が出た羊のウールで血を拭く。
もしくは職人が靴で床に擦り付けるようにして綺麗にする。
この血がついたウールも売られ消費者の物となる
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ウールは、動物園のパフォーマンスショーのように、ほのぼのとした雰囲気で優しく毛を刈ってると思いこんでいる人が多いようですが、
あれはただのショーなので、そうしているだけです。
大量生産をしなければならないウール産業では、以下のように行われます。
雑に乱暴に毛を刈られる羊たち。
思い通りにならないことに苛立ち、暴力を奮われる羊たち。
乱暴な扱いをされ、暴行され、死んでしまった羊たち。
ノルマをかけられたり、歩合制だったり、仕事が思うようにはかどらなかったりすると、羊たちはこのように暴力的に扱われます。
そして、エスカレートしていきます。
この羊は、毛を刈り取られた後、立ち上がれず、這って刈り取り場所を脱出しているところです。
間違って皮膚を刈り取った場合は、獣医師ではない人間がたちが麻酔なしで傷口を縫います。
さらに、寒い時期に刈り取ることもあり、
毛を刈り取られ、寒さをしのげなくなってしまった羊たちは、
寒さのために毎年100万頭が死亡しています。
実際、ERINAさんも現場を確認され、PTSDを発症されたようです。
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PTSD心的外傷後ストレス障害 ウールの毛刈りを見ただけで昨夜寝れなかった。
動画で見るような動物虐待を目の前で見てしまったから、殴り蹴られ頭を踏み付けられる羊を。
この労働者は精神的にも不安定な雰囲気で暴力後は後悔する様に落ち込んでいた。
結局、彼は無言で帰り今日は姿を現さなかった。
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精神的に不安定な人間が、職場で働いているようですね。
目の前で、毛刈り中の羊が死んでしまったこともあるそうです。
毛刈り中に衰弱してた羊が目の前で死にました。彼女の最期の瞬間は恐怖しかない、何もできなかった自分の無力に涙が止まらなった。
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) February 21, 2022
死んで欲しくなかった。ウールのために死ぬなんて想像もしてなかった。
もし彼女に来世があるならば今目の前に広がる空のような綺麗な世界で幸せになって欲しい pic.twitter.com/qw3X7B6ibC
衰弱している羊まで刈るような何の配慮もない現場。
死んでしまうほど乱暴な毛刈り。
そして、傷を負った場合は、獣医師資格のない人間たちの麻酔なしでの縫合。
あるいは、傷を負っても放置。
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ウール刈りの傷 出血が多い傷口だと虫除け、傷口用のスプレーをする。
皮膚の下が見えるほどの傷は麻酔なしで縫われ、スプレーをかけ終わり。
私から見たら処置するべき傷を負った羊でもほぼ手当なしでした。
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さらに、毛刈りで疲弊した羊たちは、暑い時期は、炎天下の中、餌も水も与えられず、何時間も放置されます。
毛刈り中、傷ができるのは毛と一緒に皮膚まで刈られてしまうから
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) February 23, 2022
毛刈り後、数を把握する必要があるため彼らは炎天下にも関わらず何時間も放置されていた pic.twitter.com/ixladE6KmH
毛刈り前の羊たちも同様であり、恐怖で脱走しようとする羊や、暑さなどが原因で死んでしまう羊もいるようですね。
そしてウール刈りをした日中の気温は30度超え、小屋の中の温度は外より暑く感じる。水も飲めず自分の順番がくるまでの恐怖の中、脱走しようとする羊もいれば疲れて動けず座り込む羊もいた。
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) February 22, 2022
死んでしまった羊は病気、脱水症状、理由はわからない
ただ生きる希望を失う環境にいたのは確か pic.twitter.com/0FJDyiJu0m
やはり、毛刈りは歩合制のようです。
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毛刈り職人は1日約8時間労働で1匹4-6ドルの歩合制150匹刈って日給にすると高額だが職人不足は解決しない。
羊を刈るのにかがみ続け、1枚のウールになるように刈るため羊を動かし押さえ続ける体力、暴れれば大怪我に繋がる決して楽な仕事ではない。
その一方で利益が早く出る羊の家畜は増えていると聞いた
オーストラリア政府は毛刈り職人育成のために無料で1週間のトレーニングを開催し参加者は一通りやり方を覚えられる。
だが実際は資格などなくても教えてくれる人がいれば誰でもできてしまう。
だから未熟でも上手くなるには羊の犠牲は承知で実践を重ねるしかない。
だが、ベテランでいくら経験を積んだ人でも羊に怪我をさせている。
歩合制で過酷な労働条件、技術よりもスピードが重視されてしまう為、怪我をさせることは許されてしまう。
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刈った分だけ金になるので、毛刈りは雑になり、思うようにいかないと暴力的になります。
下手な人間や短気な人間ならなおさらでしょう。
#ウール 消費者の需要量のために生産性をあげなければいけない結果、羊だけではなく毛刈り職人の心と体に傷を生む労働環境になってしまった。畜産と人権問題は屠殺場労働者だけではない、動物搾取で起こる暴力は個人の問題ではなく消費者が作り上げた問題のひとつでしかない。 pic.twitter.com/u59ytKdBtx
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) February 18, 2022
毛刈りが上手くても羊を怪我させますし、その上手い人は必ず下手な時期を経るわけです。
そして、下手な人を含めても人手不足。
重労働かつ、動物を傷つける仕事。
普通は誰もやりたがらないでしょう。
私が見てきた毛刈り職人は力がある男の人たちばかり、それでも繁殖用のオスの羊には毛刈り中に暴れることを防ぐために精神が安定する注射をしていた。羊とはいえ暴れれば力は強い pic.twitter.com/kupbf0HgTf
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) March 15, 2022
結局は、個人の毛刈り能力を向上したところで、解決する問題ではありません。
毛刈り自体をやめるべきです。
もし大会に出るような人が羊刈りをしてたら、もし労働者の負担が少ない環境下だったら、もしウールを必要とする人が減れば、羊たちが傷付き血を流す必要はなかったかもしれない。
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) February 22, 2022
私だってウールから苦痛はないって言いたかったよ pic.twitter.com/MceV6P8wSt
そして、ウールの生産における虐待はまだまだあります。
羊は尻尾が短いと勘違いしている方がいるかもしれませんが、元々は長い尻尾を持っています。
短い羊が多いのは、ウール産業が、このように羊の尻尾を切り落としているからです。
生後数週間の子羊たちに、このような残酷なことが麻酔なしで行われています。
なぜ、このようなことを行っているのか?
羊は毛が生え変わらず、人の毛刈りが必要な動物と思っている人が多いですが、元々はそうではありません。
本来は、毛が抜けて生え変わる動物です。
人間が品種改良を行い、毛の生え変わらない、大量に毛が生える 羊を作り上げてしまったのです。
それがメリノ種という羊です。
メリノ種は、人間に刈り取らってもらわなければ、数十kgの毛を背負いながら生きていくことになります。
人間都合で品種改良されてしまった羊は、糞尿が毛に付着しやすく、そこにウジ虫がわきます。
それによって、蠅蛆症(ようそしょう)という感染症にかかり、、それが原因で死んでしまう事もあります。
ヒツジのお尻を清潔に保つことが出来れば、この病気にかかる事はありませんが、
金儲け、すなわち効率を重視する羊毛業界はそんなことはやる気がありません。
なので、手っ取り早く済ませるために、尻尾を切り落とすというわけです。
このように、輪ゴムをつけて、血流を止め、壊死させ、腐った尻尾が地面に落ちる、という方法もあります。
去勢も同様の方法で行われています。
このように、ゴムリングを陰嚢に巻き付け、血流を止め、
2週間~4週間ほどで、陰嚢が委縮し、壊死し、腐って睾丸が地面に落ちる、というやり方です。
農家は痛くないなどと言っていますが、痛くないわけがないでしょう。
だったら自分でやってみろ、という話です。
このようにして、切り取られた尻尾は、ゴミとして処分されます。
こちらも、ERINAさんが実際に現場で撮られた写真で、
尻尾を切りとられた羊たちは、このように、尻尾や体が血まみれになります。
ウジ虫が湧くのを防ぐために尻尾を切っているわけですが、
尻尾を切ったことで、その傷口から菌が入ったり、ハエが集まって卵を産みつけられることもあります。
そして、それが原因で、歩けなくなったり、病気になってしまったり、死んでしまうこともあります。
ハエが卵を産み付けるのは、尻尾だけではなく、体の至るところで産み付けられます。
ハエに卵を産みつけられたところの毛は刈り薬品をかけます。
治らなければ苦しみ死にます。
良くなっても時期が来ればまた同じ羊がハエに襲われます。
そして、この薬品を、羊を全身浸してかける農家もいます。
‘Sheep dipping' is a process in the wool industry to treat parasites like lice in sheep.
— Animal Save Movement (@animalsavemvmt) May 30, 2021
The sheep are completely submerged in toxic pesticides for almost 15 secs. What a horrific ordeal this must be.
RT if it outrages you 🤬
🎥@dannyboii12340 via TikTok pic.twitter.com/toWXvgu60T
羊は人間と違って、せーのっで息は止められませんし、
そもそも何が起こるか羊たちも分かっていないでしょうから、
有毒な薬品が、目や鼻や口に入ってしまうでしょうね。
このような数々の苦しみを経て、生産量の落ちた羊は、使い物にならなくなり、屠殺所に送られ殺されます。
https://www.instagram.com/p/Cajoqb5JBZ2/?utm_source=ig_web_copy_link
ウール製品を買う方、ラム肉を食べる方は、目を反らさず動画をご覧ください。
中東に輸出されることもあり、これが最も悲惨です。
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中東に送られる羊達はよりいっそう悲惨な運命をたどる。
「死の船」と呼ばれる船に何百万頭もの羊を乗せ3~6週間ほどの間、南半球から北半球への気温差やサイクロンなどの過酷な気象条件や座ることもできない過密さの中で水もなく、糞尿にまみれて輸送される。
さらに、過密で不衛生な環境は怪我をしたり病気が蔓延し、羊たちに多大なストレスを与え健康状態を保っていない。
到着するまでの間に18%の羊が死亡し、そのほとんどが餓死による死亡である。
なんとか生きて港にたどり着いたとしても到着後すぐに、身体をひきずる羊を屠殺場に追い立て、宗教儀式の理由により意識のある状態で喉を切り殺される。
もしくは、別の屠殺場までさらにトラックで搬送されたり、手足を縛った状態で車のトランクや屋根に縛り付け自宅まで運び屠殺する。
中東の真夏には50度くらい気温が上り、衰弱しきっている羊は立つことすらできない。
ウールなどの羊製品を購入する行為は、この死の船も支援することにつながっている。
◆ 航海中に病気やケガをした羊はミンチにし鮫に投げ与えられることもある。
◆ 輸出前の羊の死亡率:40%の子羊が生後8週間以内に寒さや飢えなどで死亡。
年間、800万頭の成羊が、病気や施設不足、管理怠惰などのために死亡。
また、雑な毛刈りにより毛刈りご後の30日以内に100万頭が死亡と異常に高い。
◆オーストラリアから輸出される羊は年間4億頭にもなる。(2010年調べ)
◆オーストラリアは2010年までにミュールシングを段階的に終了させると発表しているが、その後の経過報告はまだでていない。
羊の毛は、人間の髪と同じように自身の体を守るためにあるもので、それを無理やり奪われた羊は当然、病気にかかったり寒さのために死んでしまうこともある。
環境や肌にやさしいコットンやアクリルなど代用繊維はたくさんあり、またウールそのものにアレルギーがなくとも、ウールにつく虫やフンなどにアレルギーを起こす場合がある。
アクリルなどはウールに比べ非常に軽量であり、さらに最近ではリサイクル繊維や高機能素材もあり、ウールを選ばないことは環境のためにもよいと言えるだろう。
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以下は、航海中に、海に捨てられる羊の映像です。
これがウール産業のほんの一部です。
#ウール のイメージってふわふわして気持ち良さそうで羊の毛刈りから悪いイメージがなかった。なぜなら毛刈りは羊のためにも行わないといけないから、だけど実際に刈られるところを見て本当にショックで涙が出た。うまく言葉にできるか分からないけど知って欲しいから伝えたい。まず想像以上に残虐です pic.twitter.com/sXA65now8w
— ERINA🌻🌱 (@ern_rhn0206) February 18, 2022
ERINAさんの調査は、まだまだ取り上げたいことがありますが、次回以降に取り上げさせていただきます。
ウールは、セーター、ニット、帽子、スーツ、制服、羊毛フェルトなどで使用されています。
これら製品を買う人、売る人は、羊たちの虐待を支援しているということです。
犬猫の虐待を非難しておきながら、ウール製品を買うのは矛盾でしかありません。
メリノウールに限らず、動物性の素材の生産は、すべて最悪です。
需要があるから供給があります。
商品を買う人が、お金を支払い、生産者を支えているのです。
つまり、動物性の素材を使用した物を買うのであれば、動物虐待、動物の殺戮を行っているのはあなた自身です。
賢明な消費者がこの裏側に気づき、買うことをやめない限り、動物達の苦しみは一生続きます。
動物性のものは買わないようにしてください。
衣類や小物やアクセサリーは、今使っているものを限界まで使う。
どうしても必要な場合は、タグを見て、動物性の素材が含まれていないか確認する。
中古のものを買う。
などの工夫をお願いします。
バッグ、靴、家具、車の座席の素材、ペットのおもちゃ、首輪なども注意してください。
以下は、アニマルフリー(動物性素材を使わない)ブランドです。
基本は、動物性にしろ何にしろ、今あるものを限界まで使うことです。
最近は、エシカル(倫理的)消費が叫ばれていますが、
最大のエシカルは、「消費しないこと」です。
どうしても新しいものが必要な場合は、こういったアニマルフリーのブランドから購入するとか、
タグを見て、動物性素材が使われていないものを購入するとか
古着を購入するようにしましょう。
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