以下の動画をご覧ください。
出荷される鶏たちが、コンテナに詰め込まれるときの様子です。
動画の通り、日本の多くの鶏たちは、乱暴に、雑に、叩きつけられながら、詰め込まれます。
鶏のこのような扱いは世界共通です。
採卵鶏は日常的に虐待飼育されていますが、
特に出荷の際は、どうせ殺す鶏なわけですから、扱いが雑になっても不思議ではありません。
仕事を早く終わらせるべく、詰め込むことしか考えていない従業員たちは、
作業が雑になり、鶏たちは様々な事故にあいます。
このように、コンテナとコンテナの間に、首がはさまってしまったり
コンテナとコンテナの間に、足が挟まり、足がもげてしまうことがあります。
どうせ殺すわけですから、知ったことではないのです。
1~2年もの間、人間が欲する卵のために、体を酷使し、尽くしてきた鶏たちへの最後の扱いがこれなのです。
採卵鶏は、主にバタリーケージという、非常に狭いケージの中に、ぎゅうぎゅう詰めにされて一生のほとんどを過ごします。
1匹あたりA4サイズ以下の面積で、拘束されます。
このように、隙間に挟まったまま、動けなくなる鶏もいます。
不衛生で、病気になりやすく、
骨折や脱臼に苦しみます。
死ぬことは日常茶飯事です。
90%以上の養鶏場で、この虐待飼育を行っています。
鶏は本来、一日に15000回地面をつついて過ごす生き物です。
しかしケージ飼育のせいで、その欲求を満たすことができず、その欲求不満が仲間をつつくという行為に発展します。
そのため 生後10日までに、デビークといって、くちばしの先を切断されます。
クチバシには神経が通っており、当たり前ですが痛みを感じます。
その後も、慢性的に痛みが継続します。
日本の養鶏場の80%以上で、この虐待が行われています。
— キリ (@Kiri36268982) September 28, 2021
鶏は本来、年間に数10個しか卵を産まないのですが、
品種改良により、300個以上産む体にされてしまっています。
卵は鶏の生理です。
年中、生理がくる体にされているのです。
鶏たちは1日がけで卵を産んでいます。
人間は食べる数分のために、この卵を何個も使います。
この問題は、 平飼いにしても、放牧にしても一切解決しません。
何個も生む体にされた影響で、卵巣か卵管に疾患を抱える子が多くなっています。
卵管と卵巣の使い過ぎで、きちんとした分泌も排泄もできず卵管に卵材料がたまってしまうことがあります。
卵にカルシウムを奪われ、どれだけカルシウムを摂取しても、カルシウムの備蓄機能がうまく働かなくなってしまうこともあります。
廃鶏の約9割は卵巣か卵管に疾患があります。
以下は、卵詰まりを起こして死亡してしまった鶏。
以下は、腹部に液体の溜まった鶏。
卵管に黄身や白身が詰まっているか、卵管に腫瘍ができている可能性があります。
採卵鶏(卵を産む鶏)は、産卵を開始して、約1年が経過すると、卵質や産卵率が低下します。
この時点でと殺する養鶏場と、
強制換羽を行って、さらに長期利用しようとする養鶏場があります。
強制換羽とは、2週間程度、絶食などの給餌制限をおこない栄養不足にさせることで、新しい羽を強制的に抜け変わらせることです。
換羽期に羽毛が抜けかわると再び卵を産むようになるという鶏の生態を利用し、
卵の質を均一にし、生産効率を上げるために行われています。
ショック療法の強制換羽では、死亡率が上がります。
さらに5%の採卵養鶏農家は、絶食させるだけでなく、絶水までさせています。
このような方法を行って、最大2年くらいまで卵を産ませ、と殺します。
これらの苦しみを経て、1~2年で、生産率が落ち、使い物にならなくなれば、冒頭のようにカゴに詰め込まれます。
そして、ぎゅうぎゅう詰めにされ、トラックで屠殺場へ運ばれます。
と殺が翌日に行われる場合は、ぎゅうぎゅう詰めにされたまま、夜間、放置されることがあります。
当然、餌も水も与えられません。
どうせ殺すわけですから、生きてようが死のうがどうでもいいわけです。
品種改良によって卵を産む機械とされた彼女たちは、この状況でも卵を産みます。
下にいる子達は、卵で体が汚されていきます。
何も身動きができませんので、ただじっと耐えるだけです。
痛かろうと苦しかろうと、ただただ惨めにうつむき、耐えるしかありません。
そして最後は、足を吊り上げられ
麻酔なしで首を切られ、出血多量で死亡します。
鶏は、日本だけで、1日あたり約175万羽が屠殺されています。
しかし、上記はあくまで屠殺数でしかありません。
それ以外にも、多くの場面で、数えきれないほどの鶏が卵や肉のために殺されています。
採卵鶏において、卵を産むのはメスです。
オスは卵を産まないので、養鶏業者からすれば、存在するだけで赤字になる邪魔者です。
なので、オスの雛は生まれて間もなく殺されます。
殺し方は、袋に入れて窒息死
圧死
生きたままシュレッダーで粉砕など、残酷な方法で殺されます。
孵化場で、ヒヨコが機械で運ばれる際に、機械のローラーなどに巻き込まれ、体に傷ができたり、ちぎれたり、死ぬことがあります。
メスであっても、弱っている子や、起立困難な子は、処分されます。
採卵鶏のオスが殺されている数は、世界では、毎年およそ60億羽。
日本だけで、毎年およそ1億羽です。
さらに、採卵鶏のオスの犠牲ばかりが注目されることが多いですが
実は、そこに至るまでにも多くの犠牲があります。
私たちが知る「採卵鶏」は、人間の品種改良によって、卵を産むマシーンと化してしまった鶏です。
この卵マシーンである採卵鶏を生む、親の鶏がまた別にいるのです。
種鶏、または、PS(ペアレントストック)といいます。
つまりPSは、採卵鶏を生むマシーンにされてしまった鶏です。
こちらにブロイラーのPSの話がありますが、その一生は死と隣合わせで交尾だけの生活を送る悲惨な一生です。
採卵鶏のPSもおそらく同じでしょう。
さらに、そのPSを生む、親の鶏がいます。
原種鶏、または、GP(グランド・ペアレント)といいます。
つまりGPは、PSを生むマシーンにされてしまった鶏です。
以下は、2021年の1年間に採卵鶏のGPとPSが輸入された羽数(検疫解放羽数)。
ご覧の通り、PSめす10万に対して、PSおすは1万しかいません。
同様に、GPめす1万3000に対して、GPおすは2000しかいません。
つまり、メスに対して、交尾をするオスは、10%程度しか必要ないのです。
では残り90%のオスはどうなるのか?
当然、殺されるわけです。
上の表だけでも、PSおすが9万、GPおすが1万殺されていることが分かりますが、
これはあくまで輸入された分の話ですから、実際は、輸入先でこの何倍も殺されているでしょう。
そして、ブロイラーのPS、GPも同様です。
また、農場内でも、多くの鶏たちが死んだり、殺されたりしています。
奇形、歩行困難、病弱の鶏や
卵詰まりや成長不良などで卵を産まない鶏は、養鶏場にとって金にならないため、殺します。
殺し方は様々で、このように隔離して、水も餌も与えず、餓死、脱水死、衰弱死させることもあります。
これを業界では、淘汰、などという言い方をしていますが、
要するに金にならない鶏を、人間側が意志を持って殺しているだけであり、自然淘汰とは全く意味が違います。
と殺、採卵鶏のオスの雛の処分、PSのオスの処分、GPのオスの処分、農場での淘汰。
凄まじい数の鶏たちが殺されているのです。
こうした、数々の苦しみと、犠牲のもとに生みだされたのが、卵です。
かつての私もそうでしたが、卵は鶏を殺すわけではないから可哀そうではない、などと思っている人がいます。
そういう人たちは、いかに浅はかなのかがよく分かるでしょう。
日本人はすぐに、感謝していただいています、とか言いますが、
このような悲惨な一生を送っても、感謝されたら許しますという変人の方がいらっしゃったら、ぜひ申し出てください。
感謝とか、いただきますなんて、誰でも言える中身のない建前の言葉であり、
そんなセリフを言ってる時点で、思考停止であり、感情のある命と何も向き合っていない証と言えるでしょう。
人間は、卵や鶏肉を食べなくても生きていけます。
・ 菜食の始め方
・ 人間の体と食べ物
いつまで美味しいという欲だけのために、鶏を虐待し続けますか?
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