イルカの天敵は人間、元イルカトレーナーの証言 | チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

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愛猫チロとツグミ、愛犬のメリーと暮らしています。
主に、動物問題について書き記します。
超偏食&料理経験なしでしたが、畜産の悲惨な実態を知ってから、ヴィーガンになりました。

バレンタインデーの昨日、イルカが追い込まれました。

 

********life_investigation_agency********

 

2022年2月14日 午前7時30分、

太地町灯明崎から数キロ程の所で、イルカ猟の船4隻(バンガーボート)が太地港へ戻る途中に、

13頭からなるハナゴンドウの群れを発見した。


13頭の家族は、ずっと一緒に逃げていた。

ハナゴンドウの家族の中には子どももおり、母親に寄り添って、ずっと一緒に逃げていた。

 

猟師がハナゴンドウを畠尻湾に押し込む時、

10頭のハナゴンドウと、3頭のハナゴンドウに別れてしまい、

10頭のハナゴンドウだけが畠尻湾のネットの中に閉じ込められた。


 

猟師達は畠尻湾に押し込めなかった3頭のハナゴンドウをその後も執拗に追いかけ続けたが

波が高く、太地漁港近くで3頭のハナゴンドウを見失い、途中で諦めた為、3頭のハナゴンドウは逃げ切った。


はじめに畠尻湾に押し込まれたハナゴンドウは、その後すぐに影浦湾へ追い込まれ猟師達が網を張り、完全に逃げられなくなった。


 

 

通常、ドルフィントレーナー達が世界中の水族館に生体販売する個体と殺す固体の選別作業に来る。

しかし本日は1人もドルフィントレーナーが選別作業に現れる事が無かった。

つまりそれは、すべてのイルカ達が殺される事を意味する。


小型ボート(スキッフボート)のエンジンを使い、まず7頭を影浦湾を覆うグレーシートの下へ押し込んだ。

そして7頭のイルカの尻尾をロープで結び、また別のロープに更に括った。

 

先にも記したように、本日は海が少し荒れており、ロープで縛られたイルカたちは、波によってだんだんと浜辺へ押し上げられた。

 

そんな中、残りのイルカ3頭はウェットスーツを着た3人の猟師によって、押さえ込まれ1頭ずつシートの下へ連れていかれた。

 

 

 

その結果、仲間たちと同様に尻尾をロープで縛られ逃げられなくなった。


シートの隙間からは、漁師がイルカを殺す姿が確認できた。

そしてイルカの血が、荒波で茶色く濁る海を赤く染めた。

その後、漁師たちは7頭のハナゴンドウの死体が結ばれたロープを中型ボートに結び、太地港へ運んだ。

 

 

残り3頭はもう一隻の小型ボートに結ばれ、太地港へ運ばれた。

 

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追い込まれたイルカは、

水族館向きのイルカか、そうでないかを選別されます。


 

選ばれなかったイルカは、食用として殺されます。

 

 

 

この選別作業を行うのは、イルカのトレーナーたちです。

 

 

トレーナーたちは、自分達に選ばれなかったイルカが殺されることは知っています。

 

 

以下は、先日のPEACEのツイート。

イルカに関する非常に貴重な話が多数ありました。

 

*****************引用*****************

 

朝日新聞からインタビューを受けました。

テーマはイルカショーでした。


地元の水族館の小さなタンクで1頭がもう1頭に追いかけられ必死になるも逃げ場がない恐怖を見てしまってから約30年…

ようやくです。

 

ショープールではなく別の小さなタンクでのことでした。

あんな狭いところに、追われるのも嫌な相手と閉じ込められて、出ることができない…。

 

こちらがパニックになりそうで、頭から離れなくて、その後しばらく苦しめられました。

救うことができない非力さでも苦しみました。

 

今はもう生きていないあのイルカに報いることのできる活動ができているかはわかりません。

しかし、仲間もふえ、着実に日本も変わりつつあると実感します。
一緒に声を上げてくださったら、とてもうれしいです。

 

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嫌な相手と、1日中、閉じ込められ続ける。

女性の皆さんは、生理的に無理な男と、1日中、密室に拘束されたらどんな気持ちですか?

 

PEACEの代表 さんは、もう30年以上も、活動をされているんですね。

 

 

 

 

こちらのツイートは、非常に共感しました。

 

*****************引用*****************

 

水族館に天敵がいないという考え方も疑問です。

人間がイルカの天敵なのであり、むしろ天敵に捕まった状態です。


イルカは人間に直接の捕獲・捕殺されるだけでなく、

巨大な商業漁業に伴うトロール網、定置網、ゴーストネットなどで死んだり傷ついたりし、

船もイルカの生活や身体を脅かしています。

 

水質汚染や海のプラスチック汚染なども含めれば、イルカに対する人間の脅威度はとても高いです。


プールでの飼育も、緩慢に殺しているようなものです。

狭く正常な行動ができない環境、塩素の入った水、冷凍で水分や栄養を失ったエサ、それを補うためのサプリや薬剤、体に無理のかかる調教芸…

 

飼育員が努力していないなどとは決して言っていませんが、どれだけ努力しても自然な状態に近づけることができません。

鯨類の飼育には限界があります。
鯨類だけではありませんが、大型の動物ほど、行動域を確保できない問題が大きく立ちはだかり、そこに社会性などの特性の問題も加わります。

 

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水族館があることで、イルカの需要が生まれます。

イルカの需要があるから、追い込み猟が存在するのです。

追い込み猟によって、毎年、数百頭のイルカが殺されているのです。

 

つまり、水族館に天敵がいないどころか、

水族館があることで追い込み猟が行われ、イルカが大量虐殺されるわけですから、

水族館自体がイルカにとっての天敵であり、

水族館に行き、イルカショーを見る人間達が、イルカにとっての天敵なのです。

 

 

さらに、ツイートの最後に元イルカトレーナーの証言が載ったリンクが紹介されていました。

 

 

イルカのハニーは、2020年3月29日に亡くなったイルカです。

 

追い込み猟で捕らわれ、イルカショービジネスに利用され、

水族館の経営破綻により、屋上のにごったプールに1頭で、2年も閉じ込められ続け、死にました。

 

 

 

また、1997年にオルカ捕獲事件という、

太地町の猟師たちが、野生のシャチ(オルカ)を捕らえ、水族館に売り飛ばし、全頭死亡させるという事件がありました。

子供のシャチも含まれており、この動画には、その悲痛な鳴き声が記録されています。

4:40頃です。

 

 

 

これは、亡くなる2年前に行われた、ハニーのために何ができるかを考えるディスカッションの様子です。

元イルカトレーナーが詳細に語る、非常に貴重な話です。

 

「マスコミが報道しなかったイルカ問題の事実」Vol.2 ~イルカのハニーを巡って~ 第2部パネルディスカッション・質疑応答

 

*****************引用*****************

 

渡辺)このイベントがあることを聞いてくださった、元、水族館でイルカを飼育されていた方が今日、 実は来てくださっています。

こんなことは世界で初めてだと思うんですけどね。

もう、今 は辞められていますけども、その方を坂野さんのほうから紹介していただいて、

少し、水族館でのイルカ飼育の現実をまず皆さんに知って頂いて、

それを基にして、ハニーについ てまたみなさんでディスカッションできたらと思っています。

そんなかたちで第 2 部を進 めさせていただきたいと思います。

 

○○)ご紹介にあずかりました○○と申します。宜しくお願いします。

私はそうですね、水族館と、あと、イルカのふれあい施設に勤めていたのですが、

そこに に勤めていたのが7~8 年くらい前なんですけど、

そこは、イルカ漁で捕獲したイルカを 選別して、プールに入れて、その後、中国の水族館などにも輸出するということもしてい るところです。

はい、そういうところに勤めておりました。

際、イルカ漁の選別にも参 加しましたが、一言で言いますと、イルカ漁はイルカにとって地獄です。

その時、一緒に 働いていた飼育員の人も言っていたんですけど、

「私達がやっていることは拉致監禁だよ ね」と、はっきり言われました。

私もその言葉に共感してしまうくらい、まあいろいろと 現実を見てきました。

今までずっと、自分が見てきたことを言えずにいたんですけど、

今回、このようなきっかけを与えて頂き、私が言えることはどんどん発言していきたいと思 っていますので、どうぞ皆さん宜しくお願い致します。

 

坂野)実はですね、以前、水族館関係者の女性にインタビューしたことがあって、

イルカ は、イルカ漁の現場から水族館用に運んでくるわけで、自分達はイルカの命を救ってあげ ている救世主だという言い方をしたんですね。

その従業員の方が。

要するに、あれだけ悲 惨な現場の中から一頭でも多く生きたままイルカを持ってくるのが私達の使命だというよ うな、そういう言い方をされて、僕はある意味、ショックを受けたんですね。

現場とし ては、そういう雰囲気というのはあったんでしょうかね?

 

○○)う~ん、私が思う限りでは、そういう使命感というよりかは、みんな仕事なので、 とりあえず、目の前のことで必死なんですよね。

なので、イルカを、まずは捕まえること、そして、ちゃんと生簀やプールに入れること、

そういったことを、無事に安全にやっていこうといった、そういったところの方が強かったんじゃないかとは思います。

実際に私も そうでしたね、はい。

 

坂野)さっき、あの、オルカ捕獲事件の映像を見て頂いて、

あのなき声は現場の人には聞 こえないのかな?ということをずっと思っていたんですけど、どう思われました?

 

○○)あ~、聞こえていても、みんなやっぱり仕事なので必死だと思うんですね。

実際、 シャチはあのような なき声でしたけど、

イルカも捕獲しているイルカ、バンドウイルカ、 ハンドウイルカなんですけど、結構ないていました。

ピーピー、ピーピー、ずっと ないていましたね。

その時は、そうですね、

やっぱり、今思うと悲痛な、泣き叫びだと思うん ですけど、

当時、やっぱり私は現場にいた時には、すみません、何回も言ってしまうんで すけど、

本当に仕事なので、目の前のことにただただ必死で、イルカを捕まえることにただただ必死でいたので、

その悲痛な泣き声というふうには、すみません、正直、聞こえな かったです。はい。

 

坂野)そうでしょうね、そうじゃなきゃやっていられなかったですよね。

 

○○)そうですね。拒否はできないので。

 

佐藤)あの、『ザ・コーヴ』とか、そういう映画はご覧になったりはしたんですか?

 

○○)『コーヴ』は見ていないんですよ。

恐くて見られませんでした。

 

佐藤)そういう・・・・、自分のしてきたことに罪悪感ということを感じているとういう ことですか?

 

○○)そうですね。

 

佐藤)僕も本当に人のことは言えなくて、「動物奇想天外」を12 年半やってまして、

その時は水族館に寝泊りして、水族館の人たちとがっちり握手して、ここのショー最高だねと かって言ってた時代があって、

ある日、テレビの仕事がばからしくなって辞めて、

その、象のはなこさんという井の頭の象をずっと見ていた時に、可哀相だなという気がしましてですね、

その日以来、ころっと人間が変わったという人間なんで、立場が一緒なんで、非常によくわかります。

 

坂野)○○さんがそういう気持ちを持ったきっかけみたいなものはあったんですか?

 

○○)そうですね、きっかけは、やはり野生のイルカと泳いだことですね、ドルフィンスイムですね。

 

坂野)どこでですか?

 

○○)そうですね、今まで、小笠原諸島の父島と御蔵島と、あと、利島ですね。で、泳いできました。

小笠原諸島で泳いだ時には学生時代の時に泳いだのですが、

その頃から、正直、実は、水族館のイルカと野生のイルカと、まあ両方見てきて、ぜんぜん違うな、という違和感は感じていました。

感じてはいたのですが、私はやっぱり、イルカのトレーナーになることがずっと小さいころからの夢ではありましたので、

やっぱり水族館のほうに、 ずっと目は向いていましたね。

その頃から、野生のイルカはすごく生き生きしているな、それに比べたら水族館のイルカって、なんか、ぜんぜん生き生きしていないな、っていうのは感じていました。

 

坂野)そのぐらい、明らかな違いというのは?

 

○○)違いはありますね、はい。

その、違いはどういうこと?、詳しく教えて、と言われ ても何というか、感じたことなので。

実際、多分、見てみないと感じることができない感 覚なんじゃないかな、と...、すみません、思います。

 

東)イルカトレーナーに憧れていたということで、今やっぱり、そういう若い方、すごく たくさんいると思うんですね。

動物専門学校で習ったりですとか、そういう経験が先ずあ るのかというのと、

そういうところに行かれる若い方とかに、それが就職に結びついているのかということもあるんですけれど、

なんか思われていることとか、伝えたいこととか ありますか?

 

○○)そうですね、私は専門学校には通ってはいないです。

大学の水産学部を一応卒業しています。

ただ、就職活動を兼ねた中で、水族館での実習というのは何回か経験していま すね。

あと、専門学校に通われている方に対して伝えたいことですよね。

そうですね、あの、やめたほうがいいと言いたいです。

やめたほうがいいよとは言いたいですね。

私はイルカ漁の選別というのを経験しましたけど、そういう選別が経験できる人は、水族館関係者の中でも一部の人だと思うんですね。

実際、すべての水族館職員が選別 に参加するわけではないので、

おそらく、イルカのトレーナーを目指している若い人たちや、今実際にイルカのトレーナーをやっている人たちは、選別の現実を知らない人が多いと思います。

参加していないので。

選別のどこが地獄なのかと言いますと、まず、イルカは結構死んでます。

漁師さんが船で イルカを湾内まで追い込むんですけど、網で仕切ってその中から、一頭一頭、波打ち際まで持っていく、イルカを持ってきてくれるんですけど、

その持って来たイルカを、私達が、 まあ、あの、何人かで捕まえます。

そういうのを「保定」と言うんですけど。

暴れないようする ため、というか、まあ、実際、波打ち際まで持ってくるとイルカは暴れないんですよね。

パニックに陥っているのもあると思いますし、ある程度、身体を固定されてしまうと、や っぱり動けないんじゃないかな?と、思います。

で、波打ち際まで持ってきて、その後に 生簀に入れるんですけど、

その、生簀に入れた時点で、先ずショックで死んでしまう子がいます。

あとは、体長などを測定して、欲しいイルカというのが入るんですよね。

雄であったり、雌であったり、これくらいの 2 メートル前後の個体が欲しいとか、そういうのがあるんですけど、

それに適さないと、ああ、もう、いらない、食用。

この個体は食用と言ってはじかれるんですけど、はじかれた子は、尾びれをワイヤーで繋がれて、そこでやっ ぱりものすごく暴れるんですよね。

暴れて、その内力尽きてしまうんでしょうね、そのま ま息絶えて死んでしまう子もいます。

あと、せっかく生簀に入れても、今度は、施設のプ ールに持っていく時点で、

ショックで死んでしまう子もいますし、流産しちゃう子もいますし、

はい、そういった現実をたくさん見てきました。

後は、プールに入っても、その環境に適応できずに死んでしまう子もいますし、

他の個体にいじめられて深い傷を負ってしまう子もいますし、

餌を食べずに、ずっと強制給仕をする時もあるんですけど、結局餌を 食べないまま、死んでしまう子もいますし、

病気になって死んでしまう子もいます。

そういったのを全部含めて、私は、イルカ漁もイルカの選別も、イルカにとって地獄だなって いうふうに思いました。

 

東)死んだものも食用に回るんですか?

 

○○)死んだのは食用には回らないです。

施設、プールとか生簀に入れた個体が食用に回 るとは聞いたことはないですね。

捕獲頭数が決まっているっていうのもあるんだと思いますが、

あとは、一度プールや生簀に入れて、薬などを与えてしまった場合は、もう、食用にはできないので、そういったことも含まれているのではないかな、と思います。

 

東)相当死んでいるということになりますけれども、水族館まで生きて着いたっていうの は、かなり・・・・もう生き残りということですね。

 

○○)そうですね、私はそう思います。良くそこまでたどり着いたね、と、私は思います。

 

東)輸送中の事故というのは聞きます?

 

○○)ありますね。

実際に輸送して死んだ個体も見てます。

イルカを輸送する時は、専用のコンテナにイルカを入れて、身体の半分くらい水を張っているんですけど、

イルカもウ ンチやおしっこをするので、やっぱり水が汚れるので、その水を替えるために水の交換を している時に、水がなくなってしまって、

多分、それでちょっとパニックになってしまっ たのか、凄く暴れた個体がいまして、

暴れちゃまずいな...と思った瞬間、息を引き取った というのは見たことはありますね。

 

光延)捕獲をされた場合に、親子連れのイルカもいると思いますが、そういった親子は、 どういった扱いを受けるんでしょうか?

 

○○)親子はですね、先ず、捕獲して選別される時点で、親子は間違いなく離れ離れにな ります。

 

光延)離れ離れと言うのは、子供は水族館?

 

○○)いいえ、それはないですね。

 

光延)子供だけをリリース?

 

○○)リリースもしないですね。

おそらく、仮にリリースができたとしても、その子が生きていける保証もないですし、生かされることはまず無いですね。

はい、私はそのように 言われました。

 

光延)じやあ、親子共々食用、あるいは親だけが...

 

○○)食用か生存かになっていくと思います。

 

光延)間違いなく、離れ離れになると...、

 

○○)なりますね。

私が、同じ水族館関係者に言われたことは、そのイルカの選別で、親子が離れ離れになった時に、子供のイルカは、まず駄目だよねと言われました。

体力が、 死んでしまうという意味だと思うんですけど。

実際、私が選別に参加して波打ち際でイルカを保定している時に、子供が喜んで来まして、

ずーっと、私達の周りをぐるぐるぐるぐ る、バシャバシャ泳ぎながら回っていたんですけども、

必死にお母さんイルカを探していたのかな?、

それか、まあ、パニックに陥ってしまって、そのような行動をとっていたの かな、と思いますね。

その子がその後どうなったのかっていうのは、ちょっとわからない ですね。

 

坂野)イルカショーを引退したイルカというのはどういう状況だったかというのは見たこ とありますか?

 

○○)そうですね、実際、水族館で私がイルカの飼育をしていたわけではないので、水族館でのショーを引退したイルカがどうなるかというのを、現実を私が見てきたわけではないので、ちょっと、そのあたりはわからないんですが、

自分が働いていた施設で見てきた イルカは、やっぱりふれあいにちょっと向かないイルカというのがいるんですね。

人の手 を噛んでしまったりだとか、そういった個体は、狭いプールにちょっと隔離されて、ずー っと浮いている状態なので、

正に、このハニーと同じような状況ではありましたので...

 

坂野)そのイルカ達は最終的にはどうなるかっていうか、世話はやっぱりしていますよね?

 

○○)そうですね、世話はしています。

餌もあげていますし、まあ、サイン出しとかもして、一応トレーニングということは続けてはいるんですけれど、

でも、やっぱり、24 時間四六時中見ていることはできないので、

餌の時間というのが、朝、昼、夕と3回あるので、その時だけですよね、

その時だけしかトレーニングもできないですし、餌をあげられ ないですし、触れ合うこともできないですし、

私達も餌やりだとかトレーニングの仕事以外にもやることがたくさんあるので、

そういった時には、やっぱりイルカたちと遊んであげるというか、相手にすることができないので、

そういった時には、こういった感じで (ハニーの映像を見ながら)ずーっと、そういった子たちがぷかぷか浮いていました。

 

坂野)あの、実際、ハニーについては、飼育員の方が、今のところ、確認されているのが 一人だけという状態で、本当に世話するのが大変そうなんですけども、

例えば、イルカを 世話するのがどのくらい大変なのかというところはどうでしょう?

日課というか、どういう感じで...

 

○○)日課は、まず、餌作りからスタートします。

朝、餌をあげて、体温などを測定して、 健康状態をチェックして、少しトレーニングをして、朝はそれで終りますね。

その後は、 日常の業務だったり、例えば、プール掃除であったりとか、

次の、昼の、お昼ごはんですよね、お昼にあげる餌の用意をしたりだとか、

あとはそうですね、中国にもイルカを輸出 しているところだったので、そういった輸出、輸送の準備をやったり、

あとは、お客さんにイルカを触ってもらったり、一緒に泳いでもらったりというプログラムなどもしていた ので、そっちの対応もしたりだとか、そういったことですね。

で、昼間は同じように餌をあげて、トレーニングをして、また、お客さんがきてプログラムがあれば、そのプログラ ムの対応をしていたりだとか、はい。

 

坂野)かなり忙しいわけですね。

 

○○)忙しいですね。

もう、正直、お昼ご飯を食べている時間が、唯一、ほっとできる時 間と言いますか、

でも、やっぱり仕事が気になってしまうので、お昼ごはんも、ゆっくり とるというよりか、

急いでがーっと食べて、もうすぐにイルカの様子を見に行ったりだと か、次の仕事をしたりだとかいう感じでしたね。

そんな感じがずっと続きましたね。

 

坂野)ハニーみたいな、こういう、一頭だけ残されたイルカをどうしたらいいと思いま す?

 

○○)ハニーは、そうですね、私が思うには、責任を持って最後まで飼育してもらいたいと。

犬吠崎マリンパークは閉館状態ですけど。今の状態を見ていると放置状態なので。

責任を持って飼育するというのは、ただ餌を上げるだけだとかというのではなく、

やっぱり、 さっき、飼育員の人が近づいて来て触ろうとしたら、もっともっと触ってという感じで仰向けになって近づいてきたりしたので、そういったことですよね。

もっと、遊んであげたりだとか、別に触るだけじゃないですよね、

一緒に泳いであげるのもそうですし、あとは、工夫次第でおもちゃだとか、いくらでも作れますし。

今見ると、本当におもちゃすらないので...、

あとは、元々ショーをやっていた子なので、きっと、サインとか出せば、ジャン プだとか、そういったトレーニングをされた個体ではあるので、私が勤めていた時に言わ れていたことは、ショーはイルカにとって、強制的にやらせているものではなくて、生き がいとしてそういうことをやっていることなんだと言われていたので、生きがいとしてや っていることだったら、じゃあやらせることはできないのかな?と思います。

 

坂野)イルカにとっては生きがいですかね?

 

○○)う~ん、そうですね、そこは私もずっとそういうふうに言われ続けてきたので、生 きがいだと思ってはいたんですけど...。

実際に野生のイルカを見てきたり...、野生のイル カとショーをしているイルカを見てきて、思ったことは・・・、

うまく言えないんですけ ど、う~ん、ショーをしなければいけない環境だから、もう、するしかないないんじゃな いのかな、と。

結局、環境に適応していない、

人もそうですけど、動物も、イルカに限ら ず、そうだと思うんですけど、

環境に適応できないと死んじゃう、もう死が待つのみなので、う~ん、

はたして、生きがいとしてやっているというよりかは、それをしなければ生 きていけないから、選択する余地がないからっていうのではないのかな? と、ちょっと思ってしまうところはありますね。

 

参加者)ハニーの映像で一番最初に気になったのは、水の汚さなんですけど、あれ、どう 考えてもあり得ないと思うんですけど、どうですか?

 

○○)そうですね、汚いですね。

正直、私がいた施設も、あんまりきれいな施設ではなか ったんで、水の色がやっぱり同じくらい汚い時がありました。

ただ、なんでしょう、さすがに、そこは飼育員が一人という状況ではなかったので、定期的に掃除はしていましたし、 水を抜いて掃除もしていました。

そうやった時にはきれいにはなるんですけど、やっぱり、 濾過装置を一応備えてはいるんですけど、

魚と違って、やっぱり、イルカはすごく水が汚 れるんですよね。それで、あっという間に汚くなってしまいまして、

そういった水の汚さ から感染症などを起こしたりっていうことはあるので、この水の汚さは、私もひどいなと 思います。

問題ありだなと思いました。

 

坂野)今見てもらっているのは最近のなんで、だいぶ改善されたんですよね。

以前は相当ひどかったですもんね。

 

○○)これでも結構ひどいです。

 

東)これを、保健所は、問題ないと言っています。

 

佐藤)あと、傷なんですけどね、今までに、人生の中で、大体、どのくらいの頭数のイル カをご覧になられていますか?

 

○○)私が仕事をしていた時に見てきたイルカは、マックス 50 頭はいました。

 

佐藤)それで、ハニーさんの傷の状況とかを見て、その経験の中で、どういう感じです か?

 

○○)あの、ひび割れた状態は私も見たことがないです。

正直、ここまでひどいのは見た ことないですね。

ハニーと同じように浮いているイルカはいたんですけど、皮が剥けている個体はいましたけど、

そういった子には、必ずワセリンを塗ってまして、ひび割れるほどひどい状態は、私は見たことないです。

なので、正直、見て驚きましたね。

 

佐藤)今のハニーさんの状況を、この映像とかご覧になって、輸送に関しては、どんな危険性が考えられますか?

 

○○)そこですね、体力ないですよね。耐えられるかどうかというのもありますし、普段 さらされない環境にイルカがさらされてしまうと、やっぱり、パニックになってしまう個 体もいるんですよね。

ハニーは地獄の選別を乗り越えてここまできてはいますけど、それでも、もう13年も前ですし、う~ん、いろんな問題がありますよね。

 

佐藤)もしかしたら、輸送しちゃうと命の危険もあるということですよね。

 

○○)それはあるんじゃないかなと思います。

それと、あと、本当に獣医さんはいるんで すかね?

 

東)えーと、保健所は、獣医が診ているようですよと最初言っていて、あまりはっきりし なかったんですけど、

何回か確認して、やっと途中で診断書を見ましたっていう回答が5 月くらいにありまして、

でも、言わないんですよね、どういう獣医かというのは。

ただ、 ここに専属の獣医はいません、元々、開業中?もいなかったんですね。

 

○○)あー。やっぱり、そうなんですね

 

東)地域の、地元の獣医師さんが通って診ているそうなので...。 

 

坂野)水族館に専属の獣医さんていないんですか?

 

○○)専属の獣医さんて、水族館に勤めている獣医さんがもう、そこの専属の獣医師とい ことになりますので。

ただ、獣医さんと話をした時に言われたことは、大学で、イルカを専門で学ぶことはない、とは言っていたので、やっぱり現場でなんでしょうね、

その水族 館とかで勤めて、勤め始めて、少しずつ覚えていったりだとか、他の水族館の獣医師さん と意見交換したりだとか、そういった意味で、スキルを身につけてゆくのではないかな? と、

すみません、私、獣医師ではないので、詳しいことはわかりません。

 

坂野)そもそも、イルカ専門と言うか、イルカの獣医師さんていないですよね?

 

○○)そういうことになりますね。 坂野)地元の獣医さんて、例えばペットショップの獣医さんに何がわかるんだろうって?

 

○○)実は、輸送の時に、獣医師さんは必ず鎮静剤ですかね、打ちました。

ちゃんとそこ は、獣医さんが処方して、その時は精神安定剤でしたかね、それを打ってました。

人間にも処方する結構強い精神安定剤だと、たしか、その時は言われていましたけど。

そういう処置をしないで輸送するっていうのは、かなりリスクがありますよね。

 

光延)犬吠崎マリンパークの記事を読みまして、ハニーが搬入される時に妊娠していたと、それを知らなくて、大変驚いたという記事を見たんですけど、

その時の職員が、太地まで買い付けに行ったと、買い付けに行ってその時に気づかなかったというんですけど、

そういうふうに、各地の水族館が太地まで買い付けに来るということで、

彼らは、その選別に立ち合うとか、各地から来るという状況はあるんでしょうか?

 

○○)そうですね、買い付けに来る人と、選別に参加している人が、同じかはわからない ですけど、

ただ、現場の人は選別に参加するのは間違いないですね。

 

光延)この子が欲しいとか?

 

○○)そうですね、買い付けだとか選別してた時に妊娠をしていたことがわかった ら・・・と言っていましたけど、

見た目で妊娠しているかどうかは、まずわからないです。

血液検査をして、ホルモンの量と言うんですかね、そういうのを見ないとわからないので、 見た目で妊娠しているかどうかは、まずわからないので、それは言い訳のように聞こえま す。

 

佐藤)イルカの捕獲って、どういうタイミングで行かれるんですか?今年なんかで言うと 27日目ですけど、2回しかイルカ獲れてないじゃないですか。毎日行っているわけにも いかないし、遠いじゃないですか、太地町って。どういうタイミングで召集されるってい うか。

 

○○)毎日は行かないですね。イルカが捕れた時に、多分、上から...。

 

佐藤)それで一晩置くわけですか?

入り江の中で。

 

○○)そうですね。

 

佐藤)入り江の中で一晩置くのは、水族館の方が品定めにいらっしゃるのを待っていると いうことですか?

 

○○)詳しくは、私もそこは聞いてはないんですけど、そうかもしれませんね。

 

佐藤)常に行って、毎日漁が帰ってくるのを待っているというのは?

 

○○)それはないですね。

 

佐藤)ある程度、何か捕れそうだという時には、皆さんで行って?

 

○○)捕れそうだというか、捕れた時に情報が入ります。

 

佐藤)ということは、捕れたのを待って、みんなで行くっていう、そんな感じですか?

 

○○)そうですね、おそらくそうだと思います。

 

佐藤)それで保留させられる?

そのタイムラグで?

 

○○)はい。

 

坂野)少なくとも富戸はそうでした。

 

光延)前、「テレメンタリー」と言う番組で、カマイルカの群れを見つけた時、船の上か ら営業してたんですね。

「カマイルカ見つけたけどいる?」みたいな感じで。

船の上から水族館に営業をかけて、「いらないよ」と言われたらまた次にかけて、「カマイルカほし い」という水族館がみつかると、捕まえるという・・・・・?

 

光延)先程、輸出の話が出たんですけど、今太地にある施設で、イルカをまず捕まえたら、 水族館に売れる状況にしないといけない、一旦、例えば、クジラの博物館で調教して、餌 を食べるように訓練してから売るっていうよりは、そこで、すぐに欲しいって言ったら買 って連れて帰れるんですか?

 

○○)おそらく、すぐに水族館に、プールに入れるというのではなく、太地漁協が生簀を 持っているので、そこに収容していましたね。

 

光延)じゃあ、「うちは、この子が欲しい」と品定めをしたら、そこで、水族館に飼える ように調教して餌を食べるようにコマンドを教えたり...、

 

○○)まずはそうですね、死んだ餌を食べるところからですよね。

 

参加者)どうしても言うことを聞かないイルカって、どうなるんですか?

 

○○)言うことを聞かないイルカ...、そうですね、殺されることはまずないです。

ないん ですけど、そういう子は、やっぱり、今のハニーと同じような状況ですね。小さい、狭い プールとかに入れられて、餌の時間以外はずーっと浮いているような感じでしたね。

 

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いかがですか?

元イルカトレーナーのこの証言を聞くと、イルカ達が水族館の中でどれだけ苦しんでいるのかが分かるのではないでしょうか。

 

 

イルカを苦しめ、殺しているのは、水族館に行くあなたです。

水族館に行くのをやめてください。

 

 

 

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