以下の動画の豚は、見ての通り出血しています。
すでに出血した後に撮られた映像なので、この後、残酷なことが行われるなどといったことがあるわけではありません。
この出血は、誰かに暴力を奮われたのでしょうか?
実はこの場合は、そうではありません。
この子は、自分で出血の原因を作りました。
檻にあるバーを、出血するほど噛み切ったのです。
なぜか?
母豚は種付けされると、この妊娠ストールという狭い檻で拘束されながら、飼育されます。
一生のほとんどを、転回もできない、身動きができない、何もやることがない、この狭い檻で閉じ込められて生きるのです。
食事も、トイレも、この檻の中で行います。
必然的に、檻の中は、糞尿だらけの不衛生な場所になります。
豚は本来、綺麗好きにも関わらず、自分達の体は、自分達の糞で汚れていきます。
精神的に追い詰められた豚たちは、異常行動を起こすようになります。
冒頭のように、ストールのバーを噛み切ったのは、異常行動の1つです。
精神に異常をきたし、歯が折れ、口を切り、出血するまでバーを噛み切ったのです。
異常行動によって、泡を吹く豚もいます。
餌がないのに口を動かし続ける、という異常行動により、よだれが泡となります。
これらの事実を見れば、この妊娠ストールというものが、どれだけ豚を苦しめているのか、想像に難くありません。
88%以上の養豚場で、この妊娠ストールが使用されています。
なぜ、養豚場はこのような虐待を行うのか?
閉じ込めておいた方が、職員が、母豚たちの受胎・流産の確認や、給餌管理をしやすくなるからです。
要するに、人間が効率よく業務を行うために用いています。
豚の気持ちなんてどうでもよく、いかに利益をあげるか。
養豚場からすれば、それだけが重要なのです。
母豚は、妊娠ストールで約4か月を過ごし、出産間近となります。
出産前になると、分娩ストールという檻にうつされます。
ここで、生まれた子供たちは、母豚の母乳を吸って大きくなります。
この檻も、妊娠ストールと同様、非常に狭い檻なので、母豚の苦しみは続きます。
母豚は身動きができないため、子育てはできませんし、
子供の具合が悪くても、助けることは不可能です。
母豚は、3週間程度、分娩ストールで過ごした後、子供と引き離され、また種付けされ、妊娠ストールへ。
このようなサイクルを何度も繰り返し、4~5年で生産効率が落ち使い物にならなくなれば、屠殺場へ送られます。
種付けは、人工授精によって妊娠させられることがあります。
膣に器具を挿入される、非常におぞましい行為です。
この人工授精のための精子を、種豚から採取するのです。
このように、自然からかけ離れたおぞましい行為を、当たり前のように行っている業界なのです。
生まれた子豚は、生後1週間以内に、3つの虐待が行われます。
1つ目は、歯の切断。
麻酔なしでニッパーで歯が切断されます。
言うまでもなく、激痛です。
皆さんが麻酔なしで歯を抜かれたことを想像してもらえばよいでしょう。
60%以上の養豚場がこの虐待行為を行っています。
2つ目は、尻尾の切断。
麻酔なしで尻尾が切られます。
言うまでもなく、激痛です。
自分の飼っている犬猫が、麻酔なしで尻尾を切られた時を想像してみるとよいでしょう。
80%以上の養豚場がこの虐待行為を行っています。
そして3つ目は、オスの子ブタの去勢。
麻酔なしで、切り開いて睾丸を取り出す作業を行っているのです。
血がふきでて、言うまでもなく激痛であり、子ブタは鳴き叫びます(血がふきでた画像)。
あまりの痛みに、痛みが2~3日続くと考えられています。
自分の飼っている犬猫が、麻酔なしで去勢された時を想像してみるとよいでしょう。
90%以上の養豚場がこの虐待行為を行っています。
また、赤ちゃんや子豚は、床に叩きつけて殺されることがあります。
成長不良、病気、奇形などといった理由で、業者の利益にならないためです。
殺された豚たちは、ゴミのように捨てられます。
豚の生産では、たった生後1週間で、これだけのありえない虐待が行われているんですね。
そしてこれらの虐待行為は、母豚の前で行われることがあります。
母豚は一体どんな気持ちなのでしょうかね。
また、個体識別のために、耳が切り取られることもあります。
もちろん麻酔なしです。
繁殖用の豚以外が大多数であり、その豚たちはわずか6か月の子供のうちに殺され、肉にされます。
豚たちは、短期間で大きくなるように品種改良されているためです。
写真は、生後4か月の姿。異常な大きさです。
品種改良には
・ 一日でも早く出荷するための「成長率の向上」
・ 脂肪が交雑した霜降り肉などを作るための「肉質改良」
・ より多くの子供を産ませるための「繁殖能力の向上」
などがあり、
人間都合の品種改良によって、豚は苦痛を感じたり、病気を抱えやすくなっています。
まずは、脚弱。
足が弱り、立ち上がることが困難になります。
脚弱は、床の状態、拘束飼育による運動不足など様々な要因がありますが、成長率向上による品種改良も要因の一つです。
生後4、5か月の豚の多くが四肢の関節に骨軟骨症があり、徐々に進行して、やがて脚弱という症状になって現れます。
次に、母豚の空腹による異常行動。
太るように改良されたことにより、豚たちはお腹が空きやすくなっています。
しかし母豚は、妊娠期間中、生殖能力を最適化するために、餌を制限されます。
餌を満足に食べることの出来ない母豚は、空腹に苦しみ、
目の前の柵をかじり続けたり、
口にモノが入っていないのに口を動かし続けたり(偽咀嚼)などの異常行動を起こします。
そして、子豚の死亡率の増加。
日本の母豚1頭あたりの産子数は11頭。
豚はイノシシの品種改良ですが、イノシシの産子数は4~5頭ほどなので、かなり多産になってきていることが分かります。
母豚が多産になるにつれて、離乳前の子豚の死亡率は増えます。
ある研究では、13年間で、生まれた豚が3.0頭増加し、離乳前の死亡率は5.4%増加していることがわかりました。
さらに、母豚の脱肛。
脱肛は直腸、膣、子宮が外に出てしまう疾患で、母豚は痛みで苦悩し、治癒しなければ死に至ります。
脱肛の原因は様々ですが、品種改良による繁殖率の向上が1つの要因と考えられています。
脱肛の増加により、アメリカでは2013年から2016年の間に母豚の死亡率が約2倍に上昇したというデータが出ました。
脚弱、空腹、多産、脱肛など、品種改良は豚たちに様々な苦しみを与えています。
このような苦しい生活を過ごし、時がくれば、トラックでぎゅうぎゅう詰めにされ、と殺場へ運ばれます。
ストレスで豚たちの間で闘争が起こることもあります。
当たり前ですが、水を与えるとか、暑さ寒さ対策をするといった配慮は一切ありません。
着くまでに、弱って死んでしまう豚もいます。
と殺場に着いてから、中に誘導されるまでの間にも暴力を奮われます。
と殺場では、前日搬入されることもあり、と殺されるまでありえないほど過密な場所に詰め込まれます。
もう、まともに立つことすら出来ていません。
一晩中、闘争が起こり、悲痛な叫び声が繰り返され、眠ることすらできないようです。
どうせ殺すからと、飲み水すら与えられません。
そして、最後は恐怖の中、頸動脈を切られ、出血多量で死亡します。
動画は、仲間が目の前で殺される豚の様子。
肉を食べる人や、感謝・いただきますに意味があると思っている人は、しっかりとご覧ください。
皿の上の肉は、これらのような苦しみを経た、感情があった動物達の死体の一部です。
感謝すればいいとか、いただきますと言えばいいとか、そのような中身のない言葉で正当化できるようなことは何一つありません。
もし豚のように、暴力を受けても、虐待されても、感謝されれば許しますという方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。
感謝することが大事、いただきます、ごちそうさまを言うことが大事、などと思っている時点で、
感情や意識のある命と何も向き合っておらず、目を反らしている証といえるでしょう。
命と向き合っていれば、この飽食時代に、そのような言葉は何の意味もなさないことに気づくからです。
肉からしか摂れない栄養はなく、タンパク質不足になるなど大嘘です。
あなたの美味しいという欲だけのために、豚は今も虐待され続けています。
豚を食べるのをやめてください。
※リブログ、SNSなどへのシェア、引用は、ご自由にお願いします。 確認は不要です。
12/10 ブルーコーブデイ