ナチュラルフード生活のススメ~有機農業の話②~ | Chimyan's Workshop Blog

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こんばんは YUKI です



前回は、「有機農業」の定義について書きました。
そして今回は、「有機認証」について書いてみたいと思います。
(^^)/


まず始めに、日本における、農産物の3つの栽培方法について、簡単に説明します。

①慣行栽培

化学肥料や農薬を使用した、一般的な栽培方法。
表示の義務はなく、国内の農産物の90%以上がこれに当たります。

②特別栽培

化学肥料や農薬の使用量を、公的基準の50%以上削減して栽培する方法。
50%以上削減の対象になる期間は、前作の終了から当該作の終了までの期間に限定され、田畑の継続性は問いません。
表示は自己申告制で、認証は不要です。
「無農薬」表示は禁止で、「栽培期間中農薬不使用」との表示であれば認められています。
国内の農産物の5.5%がこれに当たります。

③有機栽培

化学肥料や農薬を一切使用せず栽培する方法。
多年生作物(地下茎や根が枯れず、毎年、茎や葉を伸ばすもの)では、最初の収穫の3年以上前、それ以外の作物は種まきや植え付けの2年以上前から、と期間が決められています。
他にも、遺伝子組み換えの種苗の使用禁止、収穫後の化学物質の使用や放射線照射なども禁止されています。
国内の農産物全体の、0.1~0.2%程度がこれに当たります。


有機栽培には、第三者機関による検査認証があり、合格した農産物には「有機JASマーク」がつけられます。

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これが、有機JASマークです♪
(^^)/

「有機」や「オーガニック」と銘打っている食品には、よくついているマークでもありますので、見たことのある方もいらっしゃるかと思います。

最近では、「オーガニック・シリーズ」的な商品を、他の自社ブランドのパッケージと区別して積極的に販売しているお店もありますね♪
(*^^*)


この「有機JASマーク」が日本で誕生したのは、2000年のことです。
意外と最近なんですよね~。

「有機JAS法」が施行されるようになるまでには、さまざまな流れがあったようです・・・が、あんまり詳しく書くのはやめますね。
(^▽^;)

私が図々しく述べる立場ではないですし、知っていただきたいのは「有機栽培農産物」の存在と、その価値ですから・・・。
(^^♪

それでは、ざっくりと行きます。


その昔、農業は当然のように有機栽培を行ってきました。
化学肥料や農薬を使うようになったのは、第二次世界大戦直後からだと言われています。

戦争によって国土は荒れ果てて、深刻な食糧難に陥ったことにより、短期間に多くの農作物を収穫する必要性があったのです。
そこで、即効性のある化学肥料が台頭してきます。

化学肥料は、植物の体をとにかく早く大きくします。
ですが、化学肥料によって「膨らまされた」植物は軟弱で、害虫や病気に負けてしまうんですね・・・そこで、農薬が必要になったわけです。

昭和46年、化学肥料や農薬が、環境や人体に及ぼす悪影響への反省から、「有機農業」という言葉が、日本有機農業研究会の発足により登場します。

有機農業は、産消(産地-消費者)提携運動の拡大とともに、日本のマーケットに広がっていきました。
人と人の、助け合いと信頼関係の上に、成り立っていったんですね!
(*^^*)

ですが、組織が大きくなると、「有機農業」という言葉が形骸化し、原点を失っていきます。
本来の目的から大きく外れ、その基準さえも曖昧なものへと変わってしまったのです。

そこで、農林水産省が「有機農産物等特別表示ガイドライン」を発表し、この混乱を収める一定の効力を発揮しました。


1999年に、世界保健機関(WHO)と国際連合食糧農業機関(FAO)の合同委員会「コーデックス委員会」で、有機農産物の世界共通基準が策定されました。

さらに、世界貿易機構(WTO)が、「国際間の有機農産物の取引における有機表示基準はコーデックス委員会の基準に基づく」としたことで、各国政府も動き始めます。

それを受けて、2000年に日本で施行されたのが「有機JAS法」というわけですね~☆
(^▽^;)


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この「有機JASマーク」、可愛らしい顔して、実はかなりの力を持っているんです。
このマークは、先述した通り、第三者の認証機関による検査認証に合格して初めてつけることができます。

そして、有機JASマークがないものに、「有機〇〇」とか「オーガニック〇〇」などの表示や、紛らわしい表示は、禁止されているんです。
ちなみに、違反すると罰金とか、あるらしいですヨ☆
(-_-;)




この有機JASマークは、日本の認証機関による検査に合格した場合につけられるマークです。

当然ですが、世界の各国にも認証機関はあり、それぞれのマークがあります♪

世界最大規模の認証機関として知られているのが、フランスに本部を置く「ECOCERT(エコサート)」です。

また同じヨーロッパで、認証基準が厳格で信頼度が高いと言われる「demeter(デメター)」があります。

アメリカでは、アメリカ農務省(USDA)が認証業務を行っています。


輸入食品が、スーパーなどの棚に並ぶことも珍しくなくなった昨今、「有機JASマーク」ではなく、他の認証マークをつけている商品も多く見かけるようになりましたね。

我が家では、一般に避けられる傾向のある「中国産」の野菜も、「有機JASマーク」がついていれば、積極的に購入しています♪

だって「有機認証は国際基準」ですもの♪
(*^^*)
上記したマークがついていることが、信頼の証ですね!