ひらひらとつくもをぬひて落花哉 虚子
これは京都は東山七条の智積院の庭の句碑に書かれた高浜虚子の俳句です。
「つくも」とは高さ1~2mの池沼に生える多年草で、かつて智積院の池端に沢山生えていたようです。
(虚子の句碑)
虚子は正岡子規の弟子ですが、多くの名句を残しています。
白牡丹(はくぼたん)の名句として必ず紹介されるのが、
白牡丹といふといへども紅ほのか 虚子
智積院の庭園は利休好みの庭と伝えられ、中国の廬山をイメージして造られています。
(利休好みの庭)
自然石のみを用いて深い山の幽遠さを出しています。
この寺は桔梗の名所ですが、京都の中心部から少し離れていることもあり、観光客は少なく却って静かに桔梗やその庭をゆっくり鑑賞することが出来ます。
(桔梗)
桔梗はこの寺の寺紋にもなっています。
(智積院軒瓦の桔梗紋)
近くには国立博物館や三十三間堂があるので、訪れてみるのも良いと思います。