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昼下がりのビンカミノール

新コロナ禍で自粛生活のつれづれに、思いつくままブログに書いています。
友人たちも時々投稿して楽しんでくれています。
観点が異なるので、多重人格と思われるかもしれませんが、
大丈夫です。
安心してください。

 今年も夙川公園は桜の季節になりました。

 

 

 

 

 

 一時の寒さから急に暖かくなったため一斉に咲き誇り、ここ数年では一番の見事さです。

 

 

 

 早朝から人がちらほら見え始め、帰るころには7時前だというのに大勢の人でした。

 

 

 

 

 

 西行が桜をこよなく愛し、

 願はくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ

 

 と詠んだ気持ちが良く分かります。

 

 

 

満開の桜の木々を見ているとその美しさに圧倒され、桜には精霊が宿っているかのようです。

 

 

 

 西行と言えば待賢門院との恋が思い浮かびます。

 その待賢門院と白川上皇との関係が崇徳上皇の悲劇を生み、保元の乱に繋がっていくことを考える時、人の想いの罪深さを感じます。

 

 

 

 崇徳院の悶死の後、讃岐の白峯陵を訪れその霊を弔った西行は桜の花を見てどんな思いだったのでしょうか。

 

 

 

 花筏と呼ぶには早すぎますが、ひとひら川面を流れてゆきます。

 

 

 

 マルーンカラーの阪急電車が夙川沿いの桜並木の中を通ってゆきます。

 

 

 

 有川浩の阪急電車にこのような情景があった気がします。

 

 公園ではラジヲ体操が始まりました。

 

 

 

 桃の花も咲きました。

 

 

 

 ビンカミノールも綺麗に咲いてくれました。

 

 

 

 

 

 黄梅ソケイも綺麗です。

 

 

 

 満開の桜を見て今年も元気になりました。

 

 

 地下鉄東西線の蹴上駅を出発。

「ねじりマンボ」と呼ばれる赤レンガ造りのトンネルを潜りインクラインに進みます。

 

 

  ねじりマンボ(斜めのトンネルの意)

 

 桜にはまだ早く、満開の時期には人混みでごった返すインクラインも人影もまばら。

 

 

  インクラインの桜並木

 

 桜もようやく芽吹き始めたようで、冬が温かかったため今年は開花時期が早まると期待されていましたが、ここの所の寒さで例年通りの開花になりそうです。

 そんな中で一本だけ咲き始めた木がありました。

 

 

 

 

 

 若葉が赤く花と同時期なので、オオヤマザクラかも知れません。

 どなたか桜に詳しい方、教えてください。

 

 蹴上という地名の由来となったと伝わる義経地蔵。

 

 

 

 ここは本願寺の水源になっています。

 

 

 

 インクラインを進み大神宮橋を渡り日向大神宮の参道を10分ほど登ると日向大神宮の鳥居が出てきます。

 

 

  大神宮橋

 

 京都で最古の神社と言われ内宮の主神は天照大御神。

 

 

  日向大神宮

 

 

  日向大神宮内宮

 

 参拝をして山道を登って行くと尾根筋に出ます。右に行くと伊勢遙拝所がありそこから伊勢神宮を遙拝することが出来ます。

 

 

  道しるべ(右 伊勢神宮遙拝所 左 京都トレイル)

 

 大文字山へはそこを左に折れ、滑りやすい露岩帯を登って行くと峠に出ます。

 そこは七福思案所と呼ばれ、七方向からの道が合わさっています。

 

 

  七福思案所 (大文字山へは右の赤い横断幕の下の道を行く)

 

 赤い横断幕の下を進むのが大文字山への登山道。

 南禅寺や山科に下りる道も合流しているので間違えないようにしたい。

 

 インクラインからこの七福思案所までは参拝時間も入れて30分。

 

 そこからは所々山科が見え、快適な山道が続きます。

 

 七福思案所から一時間の登りで、大文字山四辻に出る。

 京都トレイルはそこを左に折れ、哲学の道の方に下るが、そこを真っすぐ10分ほど登ると大文字山山頂に到着。

 

 

  大文字山山頂

 

 途中粉雪が舞い始め山頂では本格的な雪に変わった。

 

 

 

 

  白い小さな粉雪が吹雪いているのがみえるでしょうか

 

 三月の下旬とは言え、この時期の天候の変わりやすさは要注意です。

 低山の方がみぞれ交じりになってくるので、却って危険な場合があります。                    

 

 山頂からは京都の南半分が見え、遠く大阪のビル街が望めます。

 丸太を横にした椅子やテーブルがあるので昼食休憩には格好の場所です。

 

 

 

 そこから下ること30分で、大文字の送り火で有名な大の字の中心部に出ます。

 意外と急な坂道があり、登りより下りの方が脚力が必要です。大の字からの下りも含め

昔の若者は登山用のスティックがあった方が安全です。

 

 大の字の中心部からは、大の字の右の払いの階段を下り急な山道を霊鑑寺の方へ下りました。

 途中、法然院や銀閣寺に下りる道もあり、迷わないようにしたいものです。

 霊鑑寺は後水尾天皇が創建された門跡尼院で、哲学の道の東になります。

 

 蹴上から霊鑑寺までゆっくり休憩を入れ3時間半の快適なトレッキングでした。

 

 折よく四条河原町の高島屋で「上村松園の三代展」をやっていたので覗いてみました。

 

 

 

 四条河原町の裏通りに「築地」という昔からのクラシック喫茶店があります。

 アンティークな家具に囲まれた雰囲気の良い喫茶店です。

 山の疲れを癒すにはクラシックを聞きながらの珈琲が一番です。

 惜しむらくは、禁煙ではなく分煙もしていないのが残念です。

 

 

  「築地」(お客さんが写らないように一部分だけ)

 

 煙草の煙を気にしない方は一度訪れてみてください。

 阪急芦屋川から高座の滝を目指します。

 

 

 

 日曜日、おだやかな晴天とあって駅の広場には数名から数十名のいくつかのグループが集まっていました。

 やはり人気のコースのようです。

 

 芦屋川に沿って5分程登って行くと芦屋川が二股に分かれており道標に従って右に折れ橋を渡ります。

 

 

 

 更に5分程登って行くと再び道標があらわれ左の道を進みます。

 

 

 

 さらに登って行くと電柱に再び道標が。

 本当に至れり尽くせりの案内で、道に迷うことはないです。

 

 

 

 この辺りは住宅街なので、過去に道に迷う人が多かったためこのような状態になったのでしょう。

 住宅街をウロウロせずに真っすぐ通り抜けて下さいと言うことでしょうか。

 

 住宅街を抜け谷沿いの左岸を山道に入ります。

 

 

 

 この道を20分程登って行くと、高座の滝手前に芦屋大悲閣があります。牡丹鍋が有名で、宿泊も手ごろな値段なので、阪神間の大学御用達の感があります。

 

 

 

 そこを過ぎると、高座の滝の茶店が二軒あり、ロックガーデン登山口に出ます。

 

 

  (茶店1 滝の茶屋)

 

 

  (茶店2 大谷茶屋)
 

 イノシシ注意の張り紙が。

 

 

 

 熊ほどではないでしょうが、イノシシも猪突猛進で怖そうです。

 

 

 

 イノシシに山中で出会った人の話では、やはり野生の動物、動物園のイノシシとは違って迫力があり急いで逃げたそうです。

 

 トイレはここに二か所あります。この先六甲山山頂手前までありません。

 

 

 

 高座の滝の横に堂宇があり、ここは昔修験道の道場として使われ、灘八十八ヶ所番外五番霊場となっています。

 

 

 

 

  (高座の滝)

 

 滝の左上には登山家藤木久三のレリーフが刻まれています。昨年槍平を訪れた時、滝谷出合にも初登攀を果たした彼のレリーフがありました。

 芦屋のロックガーデンの名付け親でもあります。

 

 

  (藤木九三のレリーフ)

 

 ここまで阪急芦屋川から30~40分。

 

 ロックガーデンへの登山口には小さな祠があり、登山の無事を祈って手を合わせます。

 

 

  (ロックガーデン登り口)

 

 

  (登り口の祠)

 

 早速クライミングです。

 

 

 

 オーストラリアから来た家族が登っていました。

 私の山靴を見て、同じKEENの登山靴を履いていると喜んでいました。

 

 鎖場もありました。

 

 

 

 登るには鎖を使わない方が登りやすいでしょうが、下る時には重宝しそうです。

 

 適度な間隔で道標があり、時には岩肌に〇や×が大きく赤い塗料で書かれていました。

 

 

 

 

 

 高座の滝から30分程で見晴らしの良いところに出ました。

 芦屋から大阪湾の方向が良く見えます。

 

 

 

 岡本から登ってくる登山道がここで合流します。

 ここまで来ればあと少しで風吹岩です。

 

 ここからはロックガーデンの全容が見えます。

 切り立った緑の樹林帯に大きな岩場が点在しており、ロッククライミングの格好のゲレンデになっています。

 

 

  (ロックガーデン)

 

 そこから10分で風吹岩に到着です。

 大きな花崗岩の岩山で、多くの人が休憩や食事を摂っていました。

 ここを目的地にしている人も多そうです。

 

 

 

 

  (風吹岩)

 

 ここから太陽と森の道を通り雨ヶ峠を目指します。

 

 

 

 登って行くと右手に芦屋カントリーのコースが見え隠れします。消えかかる記憶をたどると多分11番ホールです。

 打ち上げの長いPAR4でグリーン手前のバンカーに時々打ち込んだのを思い出します。

 

 

 

 そこを過ぎるとイノシシ除けの鉄柵が三か所出て来て、芦屋カントリーを縦断することになります。

 

 

 

 最近は行っていないのでどのように変わったか見たくて、メンバーなので関係者ということで許していただき久しぶりにちょっと覗いてみました。

 12番ホールの打ち下ろしです。

 遠く芦屋の街並みと瀬戸内海が望めました。

 

 

  (芦屋CC 12番ホール)

 

 風吹岩から登り続けること40分、やっと雨ヶ峠に出ました。

 ロックガーデンの登りと、風吹岩からここまでの登りで結構疲れました。

 ここは左に行くと本庄橋跡を経て六甲山最高峰へ続きます。

 今回は右のルートを採り、東おたふく山を目指しました。

 

 30分ほどで東おたふく山山頂に到着です。

 山頂手前には、ススキの原っぱがなだらかな稜線を見せてくれ、その向こうに六甲山の山なみが見えました。

 

 

  (ススキ草原)

 

 地元の人たちがススキ草原の再生をはかって努力をされているようです。

 前回登った時は根笹が結構繁茂していたので、努力の成果が出てきているようです。

 

 

 

 東おたふく山からは大阪~芦屋~神戸の海岸線と瀬戸内の海が見えました。

  風もなく温かいので暫し休憩、日向ぼこ。

 このススキ原は絶景です。

 

 

  (山頂からの大阪湾方向)

 

 東おたふく山からは奥池の方に下りました。

 急な下りが10分ほど続くので、杖があった方が良さそうです。

 急な下りが終わるとそのあと20分でバス停に着きます。

 

 休憩を入れて5時間ほどの山歩き。

 ロックあり、ゴルフ場あり、樹林帯ありの結構楽しい山歩きでした。

 

 

 このぐらいのカロリーは消費したよねと自分に言い聞かせ、今日の仕上げは、ザ・ショートケーキとコーヒーでした。

 

 

 群馬県と長野県境に碓氷峠があります。

 そこには倭建命(ヤマトタケルノミコト、日本武尊とも記します)伝説があります。

 

 倭建命は景行天皇の皇子ですが、日本各地の蛮族を討伐する英雄として知られています。

しかしその猛々しさから父景行天皇に疎まれ、蝦夷(えみし)征討の帰り大和に戻ること叶わず能褒野(のぼの)の地で病に伏せ亡くなります。

 その時大和の国を恋て詠んだとされるのが

 

 倭は国のまほろば たたなずく 青垣 山隠(ごも)れる 倭し美(うるわ)し

 

 その時白い鳥が能褒野から倭に向かって飛んで行ったとされます。

 

 以前奈良県の三輪山(大神神社のご神体)に参拝した時眺めた奈良の山並みの美しさを思い出させてくれます。

 

 望郷の念が切々と伝わって来て涙すると同時に、勇猛な倭建命の優しさ弱さを感じます。

 

 同じく東国征討の帰り碓氷峠に立ち、征討の途中自分を助ける為に命を絶った妻の弟橘比売命を偲んで「吾妻はや(わが妻よ)」と三度嘆いたとされます。

 そのことから、東国のことをアズマ(東、吾妻)と呼ぶようになったそうです。

 

 

 

 いずれも『古事記』や『日本書紀』にそれなりの記述はありますが、本当に実在した人物か英雄伝説かは諸説あるようです。

 関西のおばちゃん風に言えば、話の後に『知らんけど』がつきます。

 

 碓氷峠にはもう一つ名物があります。

 

 名物力餅を食べさせてくれる茶店「しげの屋」です。

 県境に位置し茶店の建物の向かって左半分が群馬県、右半分が長野県です。

 

 

 

 創業350年と書かれているから、県境が出来る前からここにあったことになります。

 これも『知らんけど』。

 

 お餅は美味しいですよ。

 

 

 

 軽井沢では「白糸の滝」が有名ですが、その下流の「竜返しの滝」はあまり知られていません。

 

 

  (白糸の滝)

 

 

  (緑の苔を縫って流れ落ちる白糸の滝)

 

 

  (白糸の滝2)

 白糸の滝のように有名ではないので、訪れる人は少ないですが湯川本流にかかる滝なので水量が多く迫力があります。

 

 

  (竜返しの滝1)

 

 その駐車場に入る道は細く分かりにくいので、白糸の滝方向から来ると見落としてしまいがちです。

 白糸ハイランドウェイの三笠入口から来る方が分かりやすいです。

 左手に「Ancient Hotel」の茶色い看板が見えたら、そこを左に入りすぐ右の脇道に入ると、その先に少し広い場所があり、そこに車を停めておけます。

 

 そこからは林間の道を10分程歩くと湯川を渡る木橋があり、渡って右に折れると「竜返しの滝」が見えてきます。

 水量が多く、滝壺に落ちる水の勢いは迫力があり、円形の滝壺に水が渦巻く様子は数珠玉を連ねたように見えたことから「すずが滝」とも呼ばれています。

 

 

  (竜返しの滝2)

 

 水の勢いが強いので竜がその滝を登れなかったとの伝承によって「竜返しの滝」と名付けられたようです。

 落差は10mほどですが、滝口が狭くそこから一気に本流の水が落とされるので、迫力があります。

 

  

   (竜返しの滝3)

 

 滝壺から先は広くなっており、水が浅く広がる様子もなかなか美しい情景です。

 

 

  (竜返しの滝4)

 

 もし、白糸の滝を訪れるなら是非足を伸ばしていただきたい名瀑です。

 

 その周辺は熊が出るらしく、熊注意の看板が出ていました。

 

 

 

 熊鈴ををつけて、スマホで音楽を鳴らしながら歩いていきました。

 一緒に行った人は、それでも心配だと山道に落ちていた適当な太さの枯れ枝を杖代わりに、熊が出てきたらそれで闘う気です。

 

 

 

 その後ろ姿は熊より怖そうです。

 

 軽井沢と言えば雲場池ですね。

 大勢の内外の観光客で一杯でした。人影を入れずに写真を撮るのが至難の業。

 何とか一枚をゲット。

 

 

  (雲場池)

 紅葉は少し終わりかけ。

 

 浅間山も雄大な姿を見せてくれました。

 

 

  (浅間山 72コースから)

 

 

 

 浅間山のハートとその右下のゴリラが良く見えました。