食べて応援、食べさせて応援

こんばんは。
イケメンです。

今年はどうやら暖冬で、からすみや干し柿がなかなか乾燥しません。
今朝くらい寒い日が続くと良いんだけどなぁ。

外食や弁当の食材に、福島県産の食材を使う。
イベントなどで販売するケースが増えていますね。

農産物や海産物を応援する。それはつまり買い支えること。
経済活動を伴っての応援というわけですね。

また、同時に売上げから同時に寄付をする仕組みを作るなど、熱意には頭が下がる取り組みをされていたりします。

情熱弁当においては東日本大震災後、東日本の食材を使った応援おせち料理を作ろうと思っていた事がありました。だって、国産食材9割以上使っている弁当屋ですからね、なにかの力になりたいと思ったからです。

ところが放射能について調べていくうちに、とても不安になった事がいくつも出てきました。

◆国の決めた100ベクレル/kg以下という基準値が、とても甘いということ。
◆仮にそれ以下でも、低線量の継続的な内部被曝によりダメージを受ける可能性が高いということ。
◆「放射能検査済み」とはいっても、測定器の種類により、検出限界地の値が大きく違うこと。
◆セシウムやヨウ素、踏み込んでストロンチウムまで計測したとしても、それ以外の核種は現状スルーされていること。

で、悩んだ末に結局やめたのです。
今では、それで正解だったと思っていますけどね。

相手は目にも見えない、色も臭いもしない放射能。
現代では、まだまだ分からないことが多すぎるのです。

「正しさ」を求めて

どの位の放射線量が危険か安全かという話題は、日本中いや世界中で議論されています。

前提として頭に置いて欲しいのは、地球は一つの大きな箱ということ。
原発を作り核実験を行った以上、世界中どこへいっても完全に逃げ切れる事ができないのが現実です。

つまり地球に住んでいる以上は、どこかで自分なりの納得できる境界線を引く必要があるのです。


情熱弁当店主としては、過去にこんなお話しをさせていただきました。

先に書いたような、福島県の食材を使った料理。
個人的に買い、応援をしたい気持ちはもちろんあります。
しかし料理人として使い、お客さまに食べさせるのは気がひけるのです。

ましてや、情熱弁当のお客さまは小さな子どもや妊婦さんも多い。
微量の放射性物質に対しても、70歳と7ヶ月の乳児とでは感受性が違う。子どもほどよりダメージを受けるのですね。


福島県産だからといって、すべてが汚染されている訳ではありません。
海だって、県ごとに海水が仕切られて居るわけではありませんしね。
どこまでが安全で、どこまでが汚染されているのか。
現実的に、すべての物を調べようがないのです。

で、ボクはこう思っています。

自分が食材を選び、自分で食べて応援するのは自由。
自分が食材を選び、お客さまに食べさせて応援する事はしたくない。

地球上において、0マイクロシーベルトの場所はありません。
「ベクレルフリー」なんていいますけど、本当の意味で検出限界値以下の「ゼロ」って計測出来ないのです。
（その心意気と姿勢は素晴らしいと思うので念のため）

また、放射性物質が体内に入るのを防ぐ他にも、必要不可欠な事があります。
入ってきた放射性物質を、出来るだけ早く体外へ出すこと。
また、放射線のダメージを減らす事も心がけないと、本当の意味でカラダは守れません。

つまり、食材の産地だけ選んでも、根本的な解決とは言い切れないのです。
個々の努力が伴わないと、放射能対策にならない。
ああ、放射能って本当に厄介だなぁ…。


こういう話題は、他人に話したがらない人も多いですよね。
2015年を生きる我々にとって、とても大切な事でもあります。
しかし、一部の人の過剰なヒートアップで、意見交換をし辛いのではないでしょうか？

原発推進派VS反対派など、意見が真っ二つに割れる事も多々あります。
ボクは、どちらの人が居ても良いと思っています。
人それぞれの顔が違うように、考え方もひとそれぞれ。

会社員なら勤め先の会社の意向にもよるでしょう。
経営者なら取引先の顔色だって伺わなきゃいけない。
所属している経済団体など、オトナの事情だってありますよね、実際。

自分の主張は認めて欲しいけど、相手の主張は一切聞き入れない。
自分と違う意見の人を、コテンパンに痛めつける必要なんて無いんだよね。
そんなカッコ悪いオトナでは居たくないんだな。

必要なのは、自分の考え方を自分の判断基準で持つこと。
人の話しを聞きつつ、後で考え方を微修正したって良いじゃないか。
自分の頭で考えた自分の意見を持つ事こそが、オトナなんだよね。

熱く議論する必要はありません。
でもね、自分の中で考え方はっきりさせておいて欲しい。

「なぜかって？」

次の世代に、できる限りの綺麗な状態の地球を残して死んでいくのが、我々の義務だからです。

放射能が危険、農薬が危ない、食品添加物は怖い。
何かを避けてばかりの人生なんて、つまらないのです。

もっと自由に、楽しく選択できる世の中になったらいいなぁ。
ボクは情熱弁当を通して実践を重ねつつ、切に願っていますよ♪

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●2015年前半の確定しているお休みについて
新年1月より、毎週木曜定休となります。
（当店は不定休のため変動します）

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