昔から、商人の間の話でよく言いますよね。
「お客様は神様です」って。
お客様に敬意を示すという意味では納得いくフレーズですが、僕はこう解釈しています。
「お客様は神様ではなく、王様である」と。
今日、朝から食事をする時間が無くて、夕方頃必死の思いでチェーンの定食屋に入りました。
食事時をはずした時間帯でしたが、奥のテーブルに60ちょい前と思われる人が二人。
アルバイトの店員を呼びつけては、あれこれ言っておりました。
「おい、ちょっとこっちへ来い」
「なんか酒のつまみは無いのか。刺身とか」
「定食についてる小鉢だけで持って来い」
「いいから、キッチンに聞いてこいよ」
店員を家来か奴隷と思っているように感じました。
メニューに載ってない刺身はないし、入り口の機械でチケットを買うシステムなので、メニュー外のオーダーは難しいことくらい想像に難くない。この後、禁煙の店内でタバコを吸い出したりと自分以外には興味が無い様子。これ以上悪態をつくなら、若い店員を助けに行こうと思いました。こっちもプロですから。でもジロジロ見ていたら、じいさん、おとなしくなっちゃいました。(笑)
サービススタッフは、お客様の要望をかなえてあげるのが本来の姿ですが、こんな時でも神様と思って接客しろと言っても、そのスタッフが可哀想ですよね。わがまま、要望を突きつけるだけの王様と思ったほうが気が楽です。
しかし、お客様が上、サービススタッフが下と思っている人の多いこと・・・。
代金をあげる側ともらう側の差はありますが、基本的に対等の人間同士なのでお互いが尊重すべきですね。なんでもかんでも、お客様に”全面降伏”する必要なんてないんです。サービススタッフはもっと自分に誇りを持つべきなんですね。
僕が前職の店長時代、お店の他のお客様に迷惑をかけたりする人は、容赦なくお引取り願いました。
「おい、オマエ、客に向かって帰れというんか。」
「他のお客様に迷惑をかける人は、当店のお客様ではありません。」
「偉そうに。本部に言うぞ、バカヤロー」
「どうぞご自由にしてください。僕の店長としての判断は間違っていません。勝手に電話してください。」
いい歳なのに、周りに対する言葉使いとか、気遣いとか、遠慮とかが出来ない人が増えています。
これで若い世代にどうこう言っても、説得力が無い。
経済的に豊かになっても、心が貧しくなってるのかな。(*´Д`)=з
若者の見本になれるオトナになろっと。