[調を知る]その9*フラットの長調 | 心と体をラクにするピアノ奏法

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ピアニストでピアノ講師の荒井千裕が
ピアノの奏法、呼吸法、身体の使い方をお届けします。

こんばんは。
香港在住ピアニストdeピアノ講師の荒井千裕です。

・調を知る**フラット(♭)の長調

[調を知る]その1*調号について
[調を知る]その2*楽譜はどこから読む?
[調を知る]その3*半音と全音
[調を知る]その4*シャープの長調
[調を知る]その5*シャープの短調
[調を知る]その6*シャープの長調・短調
[調を知る]その7*シャープの調
[調を知る]その8*シャープの長調・短調
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$香港発ピアニスト/ピアノ講師*音の綴り方-1312022

「フラット(♭)」の調号での長調について


・♭が一つなら「シ」に付く=ヘ長調
(独:F dur『エフ・ドゥア』、英:F Major)

・二つ付くなら「シとミ」=変ロ長調
(独:B dur『ベー・ドゥア』、英:B flat Major)

・三つで「シ、ミ、ラ」=変ホ長調
(独:Es dur『エス・ドゥア』、英:E flat Major)

・四つで「シ、ミ、ラ、レ」=変イ長
(独:As dur『アス・ドゥア』、英:A flat Major)

・五つで「シ、ミ、ラ、レ、ソ」=変ニ長調
(独:Des dur『デス・ドゥア』、英:D flat Major)

・六つで「シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド」=変ト長調
(独:Ges dur『ゲス・ドゥア』、英:G flat Major)

・七つで「シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド、ファ」=変ハ長調
(独:Ces dur『ツェス・ドゥア』、英:C flat Major)




♭が付いて行く順番は不変です。

シーミーラーレーソードーファ

この順番です。


日本語の「変ロ長調」「変ホ長調」などに付いている
”変”とは、「フラット」を意味しています。

「変ロ」=シのフラット音。
「変ホ」=ミのフラット音。



では、♭の調の時、それが(長調だと仮定して)何調なのか?を知る方法です。

それは....

調号の最後に付いている音から「四度下がった音が主音」です。


例えば


・フラットが一つだけの調の場合
 フラットは「シ」に付いています。

「シ」から四度下がる=
  シ→ラ→ソ→ファ

 =ファが主音=ヘ長調


・フラットが二つ付いている調の場合
 フラットは「シ」と「ミ」に付いています。

「ミ」から四度下がる=
  ミ→レ→ド→シ

 ※ただし「シ」には既にフラットが付いていますので、、、

 =シ♭が主音=変ロ長調



Qではフラットが三つ付いている調は何長調でしょう?

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Aフラットは「シ」「ミ」「ラ」に付いていますよね?

最後に付いているフラットは「ラ」。

「ラ」から四度下がる=
  ラ→ソ→ファ→ミ

ミだーーー!

 あれ?ちょっと待てよ?
 ミにはフラット付いてなかった?

そうでした。「ミの♭」でした。

というわけで、変ホ長調となります。


♭が四つ付く場合、五つ付く場合、六つ付く場合なども考えてみてくださいね。



この記事は、メルマガで過去に配信したものを加筆・修正しております

お読み下さり、ありがとうございました。

            荒井千裕