テーマ
「失われし」
Lost
絶滅
自然破壊




初めてやるイベントで
ずいぶんテーマが究極です。
これは私が
たった1回きり
最後にこのイベントをやりたい!
みたいな気持ちだったので
こんな事はもう二度とできないだろう。
需要もないだろうし
もういい年なんだから、やりたいことやって、これで最後にしよう。

実はそんなふうに思っていました。

もうどこからも呼ばれることもないだろう。
新しい仕事もないだろう。
だからやりたいことをやるんだ!
このチャンスを逃してはいけない。

そんなふうに思って考えた内容でした。

だから本当に始まる前も
やってる最中も
手の中からさらさらと砂が落ちていく。
時間が落ちていく。
夢が流れていってしまうようで、
本当にいとおしい時間でした。

語り合いながら私たちは
みんなで作品を作っていました。
とはいっても1つのテーマに沿ってみんなが各自好きなことをしているだけなんですが

これがね
本当に不思議なんです
みんながそれぞれ自分に向き合って
自分のやりたいことをやっていくと
不思議なシンクロニシティーが起きて
誰かと誰かの動きが合っていたり
まるで配役があるようだったり
それぞれの役割が1枚の絵の絵となって
見えることがあったり

決まった振り付け踊ってるわけではないので
次の展開が全く読めません。
彼女は次どういう行動するのだろう…と
見ている方もハラハラしながら
踊っている人たちもよくわからないながら

1つの作品が出来上がっていくんです。
それも
二度と踊れない作品です。

ダンスも習ってない。
基礎もやってない。
作品を作ろうなんて言うことも
考えていない人たちが

自分に向き合って自分の世界を表現したときに
不思議な作品ができてしまうと言う
この、先がわからない感じ。

これが私がやりたかった「宇気比」です。

※宇気比とは
うけい(うけひ)は、古代日本で行われた占いである。宇気比、誓約、祈、誓などと書く。

成り行きはわからないのです。
生きているとはそういうことです。
全てを委ねることができたとき、
そこに何かが生まれるのです。
それは結果です。
生きた結果です。
生きなければわからないのです

私たちは
生きることで物語を紡いでいる。
それはああしようこうしようと考えても
どうしようもないところに流されていく

生きるということが
あなただけの物語を作っていく。








イベント前日に

いろんな手配をしてくれた方が

こんなふうに書いてくれていました。

「明日が来るのが待ち遠しいような来て欲しくないような」


すごくわかる。

すごくすごくわかる。

私も同感です。

毎日このことを考えるのが楽しくてしょうがなかった。本番が来たらそれが終わってしまう。

もうその時点で悲しくさえもなってしまう。

こんな幸せってあるでしょうか


そんな状況で

イベントは始まりまし


ランチの間もずっとおしゃべりしていたのに、

ここに来て自己紹介(笑)

でも一人一人がものすごくよく話してくれて

この時点で想定外の時間がかかりました。

でもとても良い空気でした。



最初は瞑想で静かに…と思っていたのですが、

こういうのは場所に任せるしかないです。

人に任せるしかないです。

だってとてもいい空気でした。

こういうワークショップをするときに

緊張してるのが1番良くないと思うのです。

だからこの空気は最高でした。


今回は念入りにウォーミングアップをしようと思っていました。

それは英会話をするときに英単語が必要なように

体のあらゆる部分が思うように動かなければ

心を表現できません。


体を動かす目的はもう一つ

グランディングです。

実はフリーダンスは

自由に踊ると言う事は

ブランディングできてないと湧いてこないのです。


体とつながるのはとても大切な作業です。

体とつながるとはいっても難しいことではありません。

体を動かせばいいのです。

できればちょっと激しめに息が切れる位。

そうすると嫌でも思考はなくなって、

あなたはあなたでしかなくなる。


もう汗びっしょりになる位、体を動かしました。



そして

今回初めての試みがたくさんあったのですが、そのうちの1つ

「語り合う」ということ


最初に今日踊るテーマについて話し合います。

意見を聞くこともしました。

これは踊っては語り

踊っては話し合いました。


これが楽しかった。


今回のテーマは「LOST」

喪失

絶滅


死んじゃった!

はいその瞬間から物語は始まります。

そうこれは自分が創る物語

ある程度の設定と環境とそして音楽

音楽と言うものは本当に不思議なもので、

時間の流れを表現してくれます。


死んじゃった…と思って立たずんでいても

そこに音楽が流れていると

次の展開をしなければならなくなるような感覚に襲われるのです。

さぁどうしよう。

さぁ、どうしよう。


そこに向き合います。


これはダンスで表現する心の内です。

振り付けはありません。

全くの自由です。

大切な事は

あなたの世界をあなたが見えているかということ。

どうしよう

じーっと考えこんでしまいがち

そんな暇を与えないように

私が言葉を紡ぎます。

考えるじゃなくて


衝動


体は衝動がなければ動きません。

少し戸惑っていた死を受け入れ

音楽が展開し、

私の言葉に後押しされてみんなが動き出す。



次はどうする?


音楽はまったなしです

考えているうちに1曲は終わってしまいます。

1回目はそんなふうに過ぎていきました。


つづく



秋田市羽後町にあるかまいたち美術館において

フリーダンスワークショップ「宇気比」

開催いたしました。



このWSの名前が決まらないうちは「仮想空間フリーダンス」と呼んでいました


私の講座Niaの中で

最後に踊るフリーダンス


音楽をかけて好きなように踊るのですが

皆さんが踊るのを見るうちに

フリーダンスだけ踊る…これは瞑想のような

自分に向き合うワークになるなと感じていたのです。

先延ばしにしないで、もうやりたいことをやったほうがいいんじゃないか?

そんなことを考えているうちに、誕生日が来て、私は60歳になりました。

それで目が覚めるみたいに思ったんです。

やりたい事はすぐやらなければ!


同時期に

秋田のかまいたち(かまいたち)美術館で

踊る場所を提供してくれると言う話が入ってきました。

先生、借りてみませんか?と聞いてくれた2人の生徒さんに導かれ見学に行きました。


見に行ったその空間は

さすがの美術館

異空間

おまけにそこは舞踏する方の写真を飾っている美術館で

踊る人のために場所を提供してくれると言う貴重な場所でした。



ここで温めてきたことをやりたい。

早速人集めを始めました。


今回の人集めにはこだわりがありました

迷わず即答で行きます!と言ってくれる人に来て欲しい。

なんだかもう今更

「来ていただけませんか」「どうですか?」と聞いて歩いたり

「考えてみます」「行けたら行きます」と、返されるより

「絶対行きます」「参加します」「行きたい!」と言う答えをくれる人

心が繋がっている人と大切な空間を共有したい。


私が頑張ってまとめなくても

志が同じ人が集まって欲しい。

そんな気持ちで一人一人を招待しました。

結果断る人は1人もいなくて

おまけに誘った人が誰かを誘ってくれたりして

あっという間に人は集まり

集客の手間は全く要らなかったのです。


メンバーが決まってからは

内容についてをいつも考えていました。

ご飯を食べる時も

眠る時も

朝起きてすぐも

車で移動してる時も、お風呂に入ってる時も常に常に

誰かと話してる時も

映画を見たり本を読んだり、ネットで調べ物しながらも、

このイベントのことを考え続けました。


それは本当に幸せな時間でした。


苦手なことを手伝ってくれる人も

そばにいて、

会場やランチの手配ややりとり

宿泊の宿の手配等

私はそういう煩わしさから全く離れて、

自分の仕事に没頭できました。


そして当日


ランチにみんなが集まってきました。

よく知った顔も

お互い同士は始めましての人たちも

最初から手を振って

こっちだよって集まって

ゲラゲラ笑いながらご飯を食べました。

なんでしょうこの空気


この人とこの人は知らない人同士だったはずなのに

みんな初めから友達だったみたいに

笑いが止まらない。


もうこの時点で

何の心配もありませんでした。

今日はきっとうまくいく。

というか楽しみで仕方がない。

楽しもう!


ランチを終えて

隣の鎌鼬美術館に行ってみたら

すっかり会場ができていて

照明までつけてくれていて

本当に素敵な会場でした。

ここから物語が始まるんだ



たくさんの舞踏家の精霊たちが

こっちへおいでと言っている。


自由が良い

自由がいいんだよ

お前のからだで

好きなように

ここで出してごらん


相変わらずキャーキャーと笑いながら

みんなで着替えをして

今回は仮面を装着して

普段の自分をなくして踊ろうと言う設定があったので

その仮面をあーでもないこーでもないと言いながらみんなでつけたりして


そして本番が始まります。

続く