JR九州 787系 リレーかもめに乗りました。 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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  787系とは

戦前から使われていた特急の愛称『つばめ』。

格式が高すぎて長らく使われていませんでしたが、1992年7月から博多~西鹿児島間を運行する列車に『つばめ』を復活され、その名にふさわしい車両として投入されたのが787系です。

 

水戸岡デザイン第一弾の特急車両、ガンメタリックの外観は今も昔も間違いなく斬新なものでした。

また、その多彩な車内設備が自慢であり、グリーン個室にセミコンパートメント、ビュッフェまで連結され、つばめレディと接客サービスも魅力の1つでした。
 
登場から30年が経過していますが、九州全域の第一線で活躍中です。
 
編成は主にリレーかもめで使用される8両編成、にちりんかささぎなどで使用される6両編成、ローカル線で使われる4両編成、D&S列車『36ぷらす3』用の6両編成の3種類があります。
 

 

  外観

2004年にリニューアルが施され、ガンメタからダークグレーに塗り替わったのですが、かっこよさは色褪せていないと思います。
当時は技術的に曲線を使った前面形状を作るのがまだ難しかったようで、一世代前のロボットのような直線的なものになっていますが、とても30年前の車両だとは思えないところが今まで水戸岡鋭治さんをデザイナーとして起用し続けている理由なのかなと思います。
 

 

  グリーン車

787系と言えば、グリーン車と思われる方も多いかもしれません。

特に6・8両編成の1両がまるまるグリーン車のタイプは多彩な設備が特徴です。

 

1号車のグリーン車に入ると最初に目に入るのはグリーン個室です。

787系で初めて乗ったのはグリーン個室だったので、当時6人位で乗っても大丈夫なくらい広くて驚いたのをよく覚えています。
東武鉄道スペーシアの個室も広くてソファーもフカフカで快適でしたが、落ち着いた色遣いと広大な空間は料金の違いがあるとは言え、甲乙つけがたいものです。

 

 

照明も座席下にあるスポット以外は消せるので暗くして、寝台のように使うことも可能です。

 
グリーン車は1+2配置、シートピッチは1,200mmとなっています。
貫禄ある座席で、背もたれには中折れ機能があり、リクライニングを最大限倒しても、頭の部分を上に向かせられるのでリラックスしながら読書をしたりスマホを操作したりすることが出来ます。
 
4両タイプは半室グリーン車でスペース的には少しミニですが座席は同じものにプラスして壁面にコンセントがあります。
(6・8両タイプにはコンセントはありません)
 
リレーかもめで1時間だけ乗るにはちょっと勿体ないくらい立派です。
 
一番奥にはDXグリーンと呼ばれる区画が3席設けられています。
元々はトップキャビンと呼ばれる向かい合わせにテーブルを設けた区画があった場所ですが、相席になることも多く、ハズレ席となっていました。
そこをワンランク上の座席を配置し、当初はドリンクに加えて、お茶菓子も提供していました。
 
グリーン車のさらに上のクラスということではグランクラスの
 
今ではドリンクもお菓子もなくなって、リクライニングが140度くらいまで倒れる座席のみの提供となったため、にちりんシーガイアのような長距離運用で使うのが良いと思います。
 

(当時のトップキャビン)

備え付けのテーブルが中心に置かれ、仕切り扉もあったのである程度の防音性能がありビジネス利用を想定したようです。
 
もともと博多から西鹿児島までの4時間を贅沢に移動するための空間だったので、運行区間が短くなっている現在だと普通車で十分のような感じもあります。
ただ、当時からドリンクやオーディオなどのサービスはなくなったものの重厚感は失われていないので、初期のJR九州の傑作グリーン車を体験するのも楽しいと思います。

 

  普通車

 

普通車は大きく2種類があります。

こちらは登場当時からある方で、2+2配置のシートピッチが1,000mmのタイプです。

昔の車両らしく、窓側下に張り出しがありますが、前後は広いのでちょっと気になる程度だと思います。

背面テーブルに加えて、肘掛けに小型のテーブルがあったり窓側に木製のテーブルがあった編成もあったりしたようですが、今回そういったものがなく、肘掛けを見る限り撤去されたようにも見えます。

また背面にあったフットレストバーも撤去されているので、メンテナンスを簡素にするために弄っている形跡が見られます。

どちらも大した装備ではないので私は気にしませんが、せめて化粧板で覆うくらいの見た目の配慮をお願いしたいところです。

懐事情の苦しさが見え隠れ。

 

ただ、普通車でも全面カーペット式で新幹線並に広いシートピッチなので、N700Sに乗り換えても見劣りしないどころかこちらの方が豪華に見えるのはさすが787系だなと思います。

 

もう一つは元ビュッフェ車の4号車で、こちらはシートピッチ1,200mmになっている代わりに荷物棚がありません。

また座席も885系で採用されたものを布タイプに変えたもので結構幅が広いです。

 

スーツケースの方は荷物棚に上げない人もいるかと思いますので、こちらを選択するのもアリだと思いますし、グリーン車よりも広いのでアタリ席とも言えるでしょう。

 

たまご型のドーム天井も間接照明も健在です。
 

 

  セミコンパートメント

 

4号車にはビュッフェが座席車になった部分とは別に4人用のコンパートメントがあります。
 
扱いは普通車なので追加料金は無く、通常は指定席で3人以上の利用で指定できるようですが、列車によっては自由席になるので狙ってみるのも面白いかも。
座席は似たようなものですが、リクライニング機能は無く、最初から角度が付いています。
 
ライトはスイッチで点灯できて、テーブルも展開式です。
 

 

  まとめ

 

元祖水戸岡デザインは未だに個人的にトップの存在にだと思っています。
最近の水戸岡デザインは木を多用したものが多く、車両は違えど、金太郎飴的なものになりつつあります。
水戸岡先生が悪いというわけではなく、鉄道会社が求める仕様が似たりよったりになってしまうのが原因だと思いますが、地元で走っているならまだしもわざわざ乗りに行くほどではないかなと思ってしまうものが多いです。
 
その中で787系はメタリック感のある唯一無二の外観や内装、多彩な座席と九州に行くと今も見たい乗りたいと思わせてくれる個人的に大好きな車両です。
年数的にだいぶ老朽化している部分もありますが、走りは振り子式の883系や885系と比べて、どっしりとして揺れが少なく、安定しており、リレーかもめであればこっちを狙って乗りたいと思います。