リニア・鉄道館へ行きました。 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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2011年3月に開館したリニア・鉄道館、同年9月に訪問していました。

2014年には700系が加わり、2019年7月からはN700系量産先行車が展示される一方で、117系の一部とクロ381の展示が終了するなど展示内容がいくつか変化しています。

 

屋外展示のN700系は独立した記事としてあります。

 

 

最寄り駅は名古屋臨海鉄道西名古屋港線(愛称:あおなみ線)の金城ふ頭駅となります。

 

名古屋から25分ほどで、金城ふ頭は終点となります。

 

あおなみ線は全駅にホームドアがある安全な構造ですが、写真が撮りにくいです。

名古屋発車直後は近鉄やJRの車両基地の脇を走るので景色も意外と楽しめます。

 

駅から徒歩2分ほどで到着します。

 

入場すると3つの最速の列車が出迎えてくれます。



C62 17号機。

狭軌の蒸気機関車としては世界最速となる129km/hを記録しています。


955形新幹線試験電車、通称「300X」です。

1995年、次世代新幹線の技術検証のために試験専用車として製造されました。

955-6、ラウンドウェッジ型と呼ばれる先頭形状で以前は浜松工場で保管されていました。

 

1996年7月26日、米原~京都間にて電車方式では世界最速443.0km/hを記録し、日本で最も速い新幹線です。

新幹線には速さとともに快適性や静粛性が求められるので、時速320km/hが営業運転としては現在の最速となります。

 


300Xという名前ですが、300系と似ている部分は少ないです。

700系ともあまり共通点が無いのですが、700系試作車C1編成には300Xと同じワイングラス型と言われる一見変わったパンタカバーが採用されました。

後にこのカバーが逆に騒音の原因になることが判明したため、C1編成は量産車と同じパンタグラフに交換されています。

 

300Xの中間車は廃車になっていますが、もう一方の先頭車955-1(カスプ型)は財団法人鉄道技術研究所・風洞技術センター(滋賀県米原市)に静態保存され、年1回ほど公開されていています。


MLX-01、磁気浮上式リニアモーターカー。

2003年12月2日、当時の世界最速581km/hを記録しました。

先頭車は速さを追求した結果、手でつかむことが出来るほど薄くなりました。

またリニアには運転席がなく、コンピュータ制御で走ることが出来ます。


車内には片側のみに座席が配置されています。

 

窓が小さい…と言っても、N700系もだいぶ小さくなったのであまり違和感はないかもしれません。

荷棚は飛行機のようにハットラックになっています。

新幹線と同じ雰囲気がありつつも飛行機のような雰囲気もある車内になっています。

 

先ほどまでの様子は開館当初の2011年の様子ですが、2019年に訪問したときも大きな変化は無かったです。

C62にヘッドマークがありますが、おそらく入れ替わるものだと思います。

優等列車でも活躍した機関車なので貫禄が増します。

 

奥に進むと新幹線を中心に車両が並んでいます。

東海道新幹線のかつての主力たちです。

(2011年のときは300系が2本展示されていました。)

 

2019年には300系J21編成が無くなり、700系C1編成が展示されています。

(余談ですが3連休の際に訪問しているので混み具合もだいぶ違います。)

300系は2本展示されていて、こちらは量産車です。


こちらは試作車です。

 

量産車と試作車の違いは分かりにくいですが、ライトの形状と先頭車の張り出しで判断することが出来ます。

300系は2011年の開館当時だと活躍中の車両でしたが、当時リニア館へ訪れる前日に引退がアナウンスされたのを覚えています。

 

300系は東海道新幹線の最高速度220km/hから一気に270km/hまでスピードアップし、名古屋を通過するというダイヤでも話題になりました。

 

個人的にはあまり好きな車両ではありません。

2回ほど乗ったことがありますが、高速域での揺れが酷かったです。

乗ったのが2008年だったということで、既に高性能の車両が続々と登場していたのでそれらに慣れてしまったというのもあるかもしれません。


車内は特徴のないスタンダードな車内です。

 

リクライニングは結構深く倒れます。



新幹線初のフルモデルチェンジ車両、100系です。

スピードアップという面ではあまり目立った活躍は無かったのですが、車内サービス向上に大きく貢献しました。

残念なことに私は現役時代に乗らないまま終わっています。

 

2階建て車両を連結した新幹線として有名です。

 

2階建て車両は基本的に2両連結され、2階部分にはグリーン車もしくは食堂車があり、1階部分にはカフェテリア(売店)や1~4人用のグリーン個室がありました。

 

JR西日本では4両連結した『グランドひかり』と呼ばれる車両も運転され、1階は普通席となったのですが、座席が2+2配置でオーディオやビデオ放送が行われ、ビジネスマンには人気の区画となりました。

2階のグリーン車では座席ごとに液晶テレビが設置されていたなど時代を感じさせます。

 

東京~博多間の所要時間が7時間と長時間を過ごすため設備が充実しており、新幹線としては珍しい時代だったかもしれません。

現在のようにLCCも無ければ、飛行機もまだまだ高かったこと、バブル期だったなど時代背景が表れています。


車内は普通席にも様々なグレードアップが図られています。

シートピッチは国鉄時代910mmが基本だったのが一気に1,040mmまで拡大しました。

今や当たり前である3列席の回転が出来るようになったのも100系からです。

他にも天井が高くなったり(300系は逆に低くなった)、後期になるとフットレストを装備したりするなど、高いクオリティを誇りました。

リニア館では100系の食堂車も見学することが出来ます。

料理は1階でコックさんによって作られて、2階へエレベーターを使って運ぶという仕組みでした。

 

料理は冷凍食品を電子レンジでチンではなかったので、時刻表に表示されている食堂車の運営会社で列車を選んでいた人もいたようです

 

新幹線の食堂車が営業しているときに乗ったことはないので、景色を見て、温かい食事ができるなんて贅沢が羨ましいです。

サービス面から見れば、最高の新幹線だったと思います。

 

 

2019年に訪問時はテーブルクロスが敷かれ、食器もセットされていたのでより当時の雰囲気が再現されていました。



元祖新幹線0系です。

1964年に登場し、3000両以上も製造され、高度経済成長の輸送力を支えた功労者です。

車内は転換クロスシートでした。

後に回転シートになりますが、100系が登場するまで3列席は回転しませんでした。

車両の前半分が東京方を向いていて、後半分が大阪方を向いていました。


0系にも食堂車がありました。

開業当時はビュッフェのみでしたが、山陽新幹線が開業して、乗車時間が長くなったので食堂車が登場しました。

当初、富士山側には窓が無く、苦情が多数寄せられたため、窓が設置されています。

 

2019年訪問時には食品サンプルが置かれ、クロスも敷かれていました。

 

2014年から展示をスタートしたのが700系です。

700系C1編成は量産先行車C0編成として1997年9月に登場しました。

1年半で45万kmの走行試験を行い、量産車は1999年3月に登場しています。

 

車内も公開されています。

300系に比べると車内空間こそそれほど変わりませんが、揺れや振動は圧倒的に軽減されたと当時は思いました。

最高速度は285km/hと性能は控えめ、大量に量産されたもののN700系や300系、そして500系に比べると地味な車両だったと思います。


元祖ドクターイエローである922形は『新幹線電気軌道総合試験車』と呼ばれ、新幹線の架線、線路、保安設備など検査する車両です。

 

黄色い理由は他の保安車両が黄色いことや乗客が乗り間違えないようにするためです。

車内では保安設備に関するビデオを放送しており、座席にも座ることが出来ます。

 

 

次は在来線。

381系、曲線を通過する際、車体をバイクのように傾けることでより速く通過できる振り子式を初めて採用した特急電車で主に特急『しなの』で活躍しました。

 

特急『しなの』にはパノラマグリーン車という流線型の車両を連結しました。

国鉄時代としては斬新な車両だったと思います。

 

2019年には撤去され、屋外にあった117系と入れ替わっていました。

 

非電化時代のしなのはキハ181系でした。

北海道以外の日本各地の非電化区間で活躍しました。


165系は勾配に対応した急行電車ですが、このグリーン車を見ると大垣急行のイメージが強いです。

 

同型ではないですが、大糸線を思い出す車両です。

キハ11形は1両編成の運転が普通だった気動車を1つの運転台で複数の車両を運転できるようにする総括制御ができるようになった車両です。

 

キハ82系は日本全国で活躍したディーゼル特急です。


丸い。

モハ52は戦前に京阪神の急行電車として活躍し、『流電』とも呼ばれました。

 

EF58電気機関車。

戦後の特急『つばめ』『はと』を牽引した機関車として有名です。


111系ですが、113系を見慣れていると前照灯が大きい。


検査車両だけど見た目のインパクトが強い。

オヤ31、建築限界測定車。

針のような接触式センサーで建築物に支障が無いか測定しました。


国鉄が初めてバス輸送を開始した際に使用された車両です。

 

とにかくたくさんの車両がありますが、ぜひご自身の目でご覧いただければ幸いです。

 

2階には300系のグリーン車で使われていた座席がズラリと並んでいます。

インアームテーブルなどは撤去されていますが、快適そのもので30分以上はのんびりしていました。

 

2019年にもこの座席はありましたが、最速の列車3本の真上にある暗いところへ移動していました。

眠くなりそう…。

展示コーナー。

新幹線のモデル。

 

線路幅の説明。

イラストが新幹線はN700系で、在来線は313系とはJR東海らしいです。

きっぷの発行機。


313系をイメージして作られた車掌シミュレーター。


在来線のシミュレーターはマスコンなどの機器は実際のものとほぼ同じです。

映像は「電車でGO」に毛が生えた程度です。


新幹線のシミュレーターはかなりリアルで、実際に運転士の訓練に使われるもののようです。

抽選は残念ながら当たりませんでした。

ジオラマはかなり忠実に再現されています。

名古屋をイメージしているそうですが、芸が細かいので見ていて面白いですね。

例えば、道路では事故や事件がサスペンスのように起こっています。

名古屋駅がリアルです。


リニア館も再現されています。

 

2019年に訪問した際のジオラマですが、ビルが増えています。

 

リニア館の屋外展示車両がきちんと更新されています。

117系の搬入作業が行われていてリアルです。


2011年当時、117系は野外に展示されていて、ここで休憩することができました。

家庭用のクーラーが後付けされていたのでかなり涼しかったです。

 

2019年にはN700系となっています。

 

 

リニア館限定パッケージの駅弁が販売されています。

味噌カツに天むすと名古屋めしが詰まっています。

 

2011年当時を交えつつ、2019年訪問時も合わせて紹介しました。

 

1つ1つをじっくり見て、説明を読んで、のんびり座って休憩していくと軽く2~3時間くらいにはなると思います。

シミュレーターにも当選したり家族でゆっくり見れば1日かかるくらいの充実したボリュームです。

リニアを扱っているのはリニア館と山梨の実験線だけです。

鉄道好きではない人でも分かりやすく説明されているので、普段使っている鉄道に関して、理解を深めることができる施設だと思います。