お雛さまが来た | みつはしちかこオフィシャルブログ「小さな恋のダイアリー」Powered by Ameba

 

手紙を開いたら、便箋の間からぽろりと一片の花びらが落ちた。それは小さな紙雛。配達の途中の揺れで、お殿さまがお姫さまに振られたように傾いている。

よく見ると、ずいぶん丁寧に美しく仕上がっている。こんなに小さいのに指で折ったのだろうか? それともピンセットで?
包みのビニールの透明な袋を裏返したら、閉じたところに「こころばかり」と書いた封がしてあって…もしかしたら買ったものかもしれない、と思った。
普通の人だったらこんなに上手に作れないよね。不器用な自分のことを思うと、とても無理だ。

とにかく、お雛さまが来てくれたのだ。玄関の狭い棚(小さな貰いものばかり並べてあるところ)へそっと置いた。春が来た。