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甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

正平君は、スーツ姿で就職活動かと思ったら、小学校の先生になったんですね。社会科見学で子ども達と、正典さんの仕事場を訪れて、正典さんは大喜びです。塗り箸の説明をしながら、帰りに和田塗り箸製作所にも寄るようにと声をかける様子に、すっかり和解したんだなあと思いました。

 仕事をしながら夢の実現を目指す道が見つかって、正平君もようやく本来の自分を取り戻す事が出来て、よかったですね。


 庭の掃除をしながら、木曽山君が四草さんのことを底意地が悪くてまとまりかけていた話をぶち壊したと喜代美ちゃんに話していて、木曽山君の目にはそう映っていたのかと驚きました。草々さんのスーツの件ではひどい目にあわされましたからね。

 小草若さんは落語から逃げたかったんじゃないかという木曽山君の分析は当たっています。喜代美ちゃんの方が、そんなはずはないと打ち消しますが、そこの認識のずれが問題です。こうあってほしいという願いが、現実の小草若さんを素直に見る目を曇らせているのでしょうか。


 寝床で奈津子さんに相談すると、ネタができたと、なんだかやけにうれしそうです。ジャーナリストって、人の不幸を喜ぶ所がありますね。

 喜代美ちゃんがかつて小草若さんのマンションに一緒に住む事になったのに断った事を例に出して、小草若さんの失踪を、喜代美ちゃんのせいと言い切るのはどうかと思います。「マンション女」というあだ名までつけて、咲さんと一緒に喜代美ちゃんを責めるとは、からかって楽しむにはちょっと酷な話題です。


 小浜では、巨大な塗り箸の生地が和田家の居間に横たわっています。清海ちゃんの発案で、その箸にみんなで模様をつけるイベントをしようと、正典さんと秀臣さんが話しています。小浜ブランドを全国へ宣伝すると、秀臣さんは意気込んでいます。

 そこへ小次郎さんが現れて、何か自分にも出来る事はないかと言いますが、邪魔しないようにと言われてしまいます。

 清海ちゃんも、自分の足元を見て、自分にできることを考えながら、頑張っているようですね。 


 徒然亭の仏壇の前では、菊江さんがお参りしています。喜代美ちゃんが仏壇の代金を払おうとすると、菊江さんは「仁志に払ってもらうから。」とそれを断ります。

 居間では、草原さんが、天狗芸能との関係を心配して、草々さんに後を継ぐように勧めています。ずっと、跡取りは小草若さんだと決めていた草々さんには、素直に受けられる話ではありません。


 縁側で「鴻池の犬」のネタをつぶやいている草々さんを見かけて、喜代美ちゃんは、かつて草々さんのことを思いながら小草若さんがやったネタを、今度は草々さんが小草若さんを思いながらやっていることに思い至り、涙します。どうした、と気づいて心配する草々さんに、「私が悪いんです。マンション女だから。」といきなり言う喜代美ちゃん。話が飛びすぎでしょう。


 小草若さんは、何故か小浜に姿を現します。徒然亭の人は、何か小浜に縁がありますね。心傷ついた時に、温かく迎えてくれる何かがあるのでしょうか。


 喜代美ちゃんのマンション女の話、突拍子もないようで、小草若さんのコンプレックスについて鋭く指摘していますね。肝心な所は小草若さんが自分で解決しなければいけない問題なんですが、見えていなかった小草若さんの心について、気づいてあげるきっかけになれば良いなと思います。


 小草若さんにとって、落語がやらなくてはいけないものから、やりたいものになっていくかどうか、小浜で何かが見つかるといいのですが・・・。

 草々さんが言っていたように、小草若さんが気づいていない部分で、彼にとっては落語しかないのかもしれないのですから。

 昨日は、娘の中学の卒業式でした。


 卒業証書授与式のとき、1人の男子が、卒業証書をもらって階段を下りる前に正面に向いて、「お父さん、お母さん、ありがとう。」と大きな声で言い、頭を下げた時、保護者席からどっと笑いと拍手が起こりました。

 それが、なんだか自分の子どもに言われたような気になってしまって、涙がこぼれました。周りを見ると、同じように結構泣いているお母さんやお父さんがいたので、同じような気持ちなんだなあと思いました。


 最後に子ども達が合唱していた、「大地讃領」と「旅立ちの日に」は、すごく声が出ていて、心に沁み込むようでまたポロポロ・・・。この子達の頃から、文化祭で資源ごみが大量に出るので、出し物をやめて合唱祭になったので、ちょっと淋しい気がしていたのですが、歌いこんで思い入れのある曲を、心を空っぽにして無心に歌うというのは、とても良い経験だったのではと思いました。


 思えば、この学年は、中学始まった当初からいじめが頻発して、しょっちゅう臨時集会で先生方が「いじめは絶対許さん。」と、子どもたちにお説教していました。


 心配で、2年のときに学年委員になり、各クラス1人ずつ出ているお母さん達と学年主任の先生とで、月1回集まって、学校や子どもの事を話し合ったので、クラスでどんな事が問題になっているのかや、先生がどういうことにこだわって、授業や行事に携わっているのか、学年全体が見渡せた学年でした。

 学年主任の先生が、いつも生徒の事を考えて、真剣に向き合い、時には本気で怒る先生だったので、先生達のまとまりもよくて、子ども達にも先生達の気持ちが伝わって、とても3年になってまとまったように感じました。


 不思議なのは、そういう学年の雰囲気が卒業式にそのまま出ていて、すごく先生、生徒、保護者の気持ちが通じ合った卒業式になっていたように感じたことです。


 公立の学校なんて、みんな時間内だけのやっつけ仕事をする先生ばかりではという先入観を持っていた私にとって、学校の良さを左右するのは、公立か私立かということや、偏差値とはまた別の、人の力なんだなあということを発見した日でもありました。


 校長先生の「当たり前のことを当たり前にできる人間になってください。」というメッセージは、簡単でいて大切な事だと思ったし、答辞を読んでいた子が、相田みつをを引用して、「これからはうまくいくことばかりでなく、失敗したり無様な姿をさらしたりする事もあるけれど、そういう経験をすることで、人に思いやりを持てる人間になる。」という言葉にも、共感しました。


 そういう場に立ち会えた幸せを思い、もうここに来る事もなくなるんだなあと、しばし感慨に耽りました。

  草若師匠の3回忌に突然現れた鞍馬会長。お供えしていた饅頭をいきなりむしゃむしゃ食べたり、小草若さんが会長に「がんばります。」と言ったのを、結果が出なかった時の言い訳みたいで嫌いな言葉と切り捨てたり、相変わらず、独特の威圧感と個性を感じさせます。

  憎まれ口をたたきながらも、亡き草寂師匠の遺言と、徒然亭のこれからを心配しての訪問だったのではないでしょうか。


 常打ち小屋のことを鞍馬会長が口にすると、草原さんや草々さんは、口をそろえてその必要性を話し、協力してほしいと頭を下げますが、鞍馬会長は、実現させるためには、話題づくりに、草寂の名を継ぐ者を決めて襲名披露をせよと言います。


 鞍馬会長が帰ると、誰が後を継ぐかで、びっくりするほど話がこじれてしまいます。会長が、「本来なら筆頭弟子が継ぐものだが」と言いつつ、他に目を移したのと、帰り際に冗談まじりに、「話題性ということではやってみるか。」と喜代美ちゃんに声をかけたのも、何の謎賭けかと気になります。


 常打ち小屋の実現のために、涙を呑んで草原さんに師匠になってもらおうとする草々さんに、「おれはやらん。」と草原さんはあっさり断ります。緊張して噛むからとは、ちょっと情けない・・・。

 「芸風を1番受け継いでいるお前がやれ。」と草々さんに言えば、「草原さんがやらないなら、自分にもなる権利がある。」と四草さん。「お前がそんな事を言うとは思ってなかった。」と、草原さんは驚きますが、「後を継げばご祝儀が入るし、仕事も増える。名前を継ぐというのは、師匠とは別物。」と、独特の理屈を展開します。


 本心とは違う事を言いながら、言ってほしい答えを導く四草さんのこれまでの言動から考えると、この言葉も額面どおりには受け取れない気がします。


 「誰がなってもいいのなら、若狭師匠ではどうですか。」と、まぜっかえす木曽山君。これで一通りぐるっとまわりましたね。


 「俺と師匠と小草若は20年来のつきあいで、お前とはわけが違う。」と、四草さんに言い放つ草々さん。師匠との絆はそれぞれの弟子にとって、年数にかかわりなく強く大きなものなのに、草々さんのこの言い方は、四草さんには残酷です。「自分は絶対認めない。」と心を閉ざしてしまったのも、無理はありません。ここしばらくの小草若さんの事は、四草さんが1番よく知っているのですから。


 今まで木曽山君のことで心配して、徒然亭のメンバーが力を合わせてやっていただけに、今回のいさかいは、遺産相続の争いのようでせつなくなります。


 徒然亭のみんなが、もう一度お互いの事を理解しあってことを運ぶのが、1番いいと思うのですが、やっぱり1人欠けてもだめなのかもしれません。草々さんが破門された時も、残りのメンバーがいさかいを始めて、いやな感じになっていましたよね。


 なんだかんだ言っても、みんな小草若さんのことを心配しているんだと思います。 

 こんな大事な時に、小草若さんはいったいどこで何をしているんでしょうか。


 誰か探し出して、連れ戻して~。