いい卒業式だったなあ | 甲羅に似せて

甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

 昨日は、娘の中学の卒業式でした。


 卒業証書授与式のとき、1人の男子が、卒業証書をもらって階段を下りる前に正面に向いて、「お父さん、お母さん、ありがとう。」と大きな声で言い、頭を下げた時、保護者席からどっと笑いと拍手が起こりました。

 それが、なんだか自分の子どもに言われたような気になってしまって、涙がこぼれました。周りを見ると、同じように結構泣いているお母さんやお父さんがいたので、同じような気持ちなんだなあと思いました。


 最後に子ども達が合唱していた、「大地讃領」と「旅立ちの日に」は、すごく声が出ていて、心に沁み込むようでまたポロポロ・・・。この子達の頃から、文化祭で資源ごみが大量に出るので、出し物をやめて合唱祭になったので、ちょっと淋しい気がしていたのですが、歌いこんで思い入れのある曲を、心を空っぽにして無心に歌うというのは、とても良い経験だったのではと思いました。


 思えば、この学年は、中学始まった当初からいじめが頻発して、しょっちゅう臨時集会で先生方が「いじめは絶対許さん。」と、子どもたちにお説教していました。


 心配で、2年のときに学年委員になり、各クラス1人ずつ出ているお母さん達と学年主任の先生とで、月1回集まって、学校や子どもの事を話し合ったので、クラスでどんな事が問題になっているのかや、先生がどういうことにこだわって、授業や行事に携わっているのか、学年全体が見渡せた学年でした。

 学年主任の先生が、いつも生徒の事を考えて、真剣に向き合い、時には本気で怒る先生だったので、先生達のまとまりもよくて、子ども達にも先生達の気持ちが伝わって、とても3年になってまとまったように感じました。


 不思議なのは、そういう学年の雰囲気が卒業式にそのまま出ていて、すごく先生、生徒、保護者の気持ちが通じ合った卒業式になっていたように感じたことです。


 公立の学校なんて、みんな時間内だけのやっつけ仕事をする先生ばかりではという先入観を持っていた私にとって、学校の良さを左右するのは、公立か私立かということや、偏差値とはまた別の、人の力なんだなあということを発見した日でもありました。


 校長先生の「当たり前のことを当たり前にできる人間になってください。」というメッセージは、簡単でいて大切な事だと思ったし、答辞を読んでいた子が、相田みつをを引用して、「これからはうまくいくことばかりでなく、失敗したり無様な姿をさらしたりする事もあるけれど、そういう経験をすることで、人に思いやりを持てる人間になる。」という言葉にも、共感しました。


 そういう場に立ち会えた幸せを思い、もうここに来る事もなくなるんだなあと、しばし感慨に耽りました。