『ブラックサマーの殺人』M.W.クレイヴンを読んで
「ストーンサークルの殺人」の3人組がまたまたタッグを組んで、荒涼とした大地・イングランド北西部カンブリア地方での奇怪な犯罪解明に挑む「ワシントン・ポー」第二作目。
いやはや。またまた個性が突出している犯罪人(あえて敵と呼びたい)が、現れました。イギリスを代表するミシュラン三つ星シェフで、類まれな人たらし、そして性の悪いことに、これが史上最悪のサイコパス。
またまた、とんでもない悲劇に落とし込まれてしまうワシントン・ポーが、なんとかかんとか、絶対常識では考えられないトリックを解き明かそうとしますが・・・。
意外なことが次々におこり、もはや半分くらい読んだあたりで、読んでる者としては、悲嘆と絶望で投げ出したくなるくらい・・・。
ブラッドショーとエドガーという無垢の存在になんとか人心地を取りもどしながら、読了しました。
主人公や、脇役以外の登場人物がそれぞれチャーミングな側面をもっているのがなんとも読後感をよくしてくれている原因でしょうか。
それにしても、この犯人、とんでもない。
『観光業DX』廣川州伸さん著(秀和システム) を読んで
勉強したいところだけを読みました。
以下、覚書。
P14 これまでのDXはまずデジタル化の推進に力点→今後は人の「心」にフォーカス
P18 製造業ならDXは相性がいい。観光業ではDXがすべて解決することは絶対にない
P19 2019調査に基づき観光庁が作成 現場の文化を代表する本格的体験したい外国人 72%
P28 観光客は人に会いにくる。ロボットに会いに来るわけではない。
P30 みんなの「露天風呂」をあなただけの「露天風呂」にする。
貸切にする露天風呂を「一つの旅館だけではなく、地域の露天風呂のすべてをネットワーク化して管理する」仕掛けにすると地域全体がかわる。これが観光DXの成果
P30 観光DXの出番は、ストーリー化が為されそれを「個人化」して価値向上する時
P31 観光DXの前に自分の所の地域資源を徹底的に見直すこと
P33 であるから、ターゲッティングをキャラクタライズまで徹底的に落とす
P34 今は、「おもてなし」がしっかりできるように体制を整えよう
もっとも重要なのはCRM(カスタマーリレイションシップマネジメント)
P35 顧客データをブロックチェーンのシステムに安全に統合し、AIを活用して全体最適を図る展開が必要となる。観光客の動向を一人ひとり把握することで、全体として「観光地として何をしたらいいか」が見えてくる。
P35 観光DXでは電子マネー、地域通貨、ポイント還元などの仕組みを整備し、導入は地域全体で行うことが大事。また、推進する時は、予約システムからPOSレジ等、あるいは観光動向を把握するシステムその他まですべてがシームレスにネットワーク化されていることが必要となる。すると社会システムそのものを根本的に変革するムーブメントになる。
M.W.クレイヴン作『ストーンサークルの殺人』を読んで
M.W.クレイヴン作『ストーンサークルの殺人』(ハヤカワ文庫)を読了。
英国推理作家協会賞を受賞した名作らしい。
英国北西部カンブリア地方の荒涼とした地域。
主人公の国家犯罪対策庁の重大犯罪分析課の警官、ワシントン・ポー。そこに素敵なキャリアウーマン的カッコいい部下(であり、この物語では一時的に上司に逆転している)ステファニー・フリン、そして、世間知らずで純粋無垢な変人でもある天才分析家の若い娘ディリー・ーブラッドショーの3人組がカンブリアにやってきて、謎の事件の犯人を推理する。
舞台のカンブリアはポーの地元。この3人に加えて、地元からは、ポーの一番の友人で地元カンブリア州警察犯罪課の部長刑事キリアン・リードがこのチームに加わり、彼のおかげで、物語はいきいきと楽しげな雰囲気まで巻き起こり、推理はダイナミックに動き始める。キリアンの端正で進退が妙におしゃれな様子がありありと伝わり、この4人の即席のチームは実に魅力的なものとなった。
物語りは終盤に進むにつれ、この地で30年弱前に起きた哀しい過去が次々と明らかになり、チームメンバー一人ひとりの動きは一層活発になり、鮮やかなチームワーク、思いがけない発見、そして、読む者の心をしめつける悲劇の真相があきらかになり、世を呪いたくさえなるひとときもあった。
ラストのラストのポーの深い洞察、
その洞察が当たっていたら、多くの読者が安堵するであろう。
なぜなら、その犯人に多くの読者はすっかり魅せられていただろうから、私と同じで。