心理学を知ると、日常がちょっと面白くなる話
社会人になってから、心理学に興味を持つようになりました。きっかけは些細なことで、職場の後輩がやたら自分を責める癖があって、「これって認知の歪みってやつじゃないかな」と思ったのが始まりです。それから本を読み漁るようになり、気づけば通勤電車の中でも、コンビニのレジでも、無意識に人の行動を心理学的に観察するようになっていました。たとえば朝、なかなか布団から出られない自分に気づいたとき。「意志が弱いから」と片付けるのは簡単ですが、実はそこには「意思決定疲れ」という現象が関わっているそうです。1日の中で人が下せる決断の数には限りがあり、朝一番はまだリソースが十分にあるはずなのに、前日の疲労が持ち越されていると、それだけで行動が鈍ってしまう。そう考えると、自分を責める前に「今日は決断のエネルギーが足りていないだけかもしれない」と一歩引いて見られるようになりました。仕事でも似たようなことがあります。会議で誰かが強く主張すると、なんとなく自分の意見が正しくない気がしてくることがありますよね。これは「同調圧力」というよく知られた現象で、アッシュの同調実験を思い出すと、自分の反応が特別弱いわけではなく、人間として自然な反応なのだと分かります。知っているだけで、次に会議室に入るときの気の持ちようが変わってくるものです。夜、SNSを眺めていて妙に落ち込むことがあるのも、比較対象効果というやつでしょう。他人の「良い部分」だけを切り取った投稿と、自分の「全部」を比べてしまえば、当然しんどくなります。これも知識として知っていると、「今、比較のトラップにハマっているな」と自分を客観視できるようになります。面白いのは、心理学を学ぶこと自体が、自分の感情との距離の取り方を教えてくれるという点です。感情を消そうとするのではなく、「今、こういう反応が起きているんだな」と観察する。認知行動療法の考え方に触れてから、この視点はかなり日常に根付いた気がしています。30代というのは、仕事も人間関係も一通り経験して、良くも悪くも自分のパターンが見えてくる年代だと思います。だからこそ、心理学の知識が単なる雑学ではなく、実生活の道具として機能するのだと感じます。完璧に理解している必要はありません。ちょっとした概念を知っているだけで、日々のイライラや落ち込みに、少し違う角度から光を当てられるのです。明日からも、電車の中で人間観察をしながら、小さな発見を積み重ねていきたいと思います。にほんブログ村