田中恒成と中谷潤人 | リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

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1・23大阪と2・24両国、二つのビッグマッチが発表されました。寺地vsカニザレス、ダラキアンvsユーリ、サンティアゴvs中谷や拓真vsアンカハスなど楽しみなカードが多い中、疑問を抱くのが田中のカード。

当初は挑戦者決定戦への出場も噂されてたものの、狙ったかの様に中谷返上後のWBOのSフライ級王座決定戦。しかも井岡、井上兄に続く3人目の4階級制覇を賭けた闘いになるわけですが、これでいいんですかね?

田中に関してはミニマム、ライトフライでは王座決定戦での戴冠。4階級のうち3つが決定戦というのは・・・

WBO1位に付けてたこともあり、やろうと思えば井岡との再戦や中谷への挑戦も出来たはず。また一時期はIBFのマルティネスへの挑戦も噂されてただけにこの選択は正直ガッカリ。

山中慎介や西岡利晃の戴冠も無理矢理な決定戦だったとは思ったが、彼らは長らくその階級の防衛を続けることでファンの信頼を勝ち取ったが、田中はどうか?

数度防衛して返上という転級ありきの王座獲得ではノレないところがあるし、陣営の戦略もあるかもだが特に記録狙いを意識し過ぎるところがある様に思えるのは残念。

Sフライ級でしばらくは腰を落ち着けて防衛を積み重ねて欲しいところだ。

 

次いで中谷だが、今回のカードは単純に楽しみ。ドネアに完勝したサンティアゴに挑む構図は正しい世界戦の在り方にも思える。

しかし、これが3階級目になるとはいえ、フライやSフライで中谷は何を成し遂げたのだろう?アコスタとの海外防衛はともかく他の防衛戦の相手選びがちょっと・・・と思うところがある。

WBOのSフライは井岡にマイナス・イメージを付ける様にしてまで拘り続けた末に戴冠したものの、減量苦もあるだろうがあまりにもアッサリと放棄するのも残念というか。

 

二人とも国内戦線で十分な実績を残してから世界の舞台へステップアップした選手だし、試合も面白いので好きな選手ではあるものの、肝心の世界の舞台で両陣営がやらかしたことを考えると素直に応援する気持ちが萎えてきてしまう。

あまりにもな路線に関しては陣営が二人の力を信用してないのかなとさえ思える。残念なことだ。