リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

リングサイドで野次を聞いた ~独善的ボクシング論

マニアの隠れ家を目指します。
中津の生渇きの臭い人はお断り。

井上尚弥vs中谷潤人の対戦が迫ってきました。

規模は最大ですが、過去の大物日本人対決と比べると正直、実力は競ってると言えない様に思います。

ボクシングの完成度、攻防の幅広さ、瞬間のスピードを考えるとアップセットが起こる確率は否定出来ないものの、MONSTERが圧倒的に優位かなと思います。ただ中谷のフレームから来る距離感や独特のタイミングで打つ外側からのアッパーなどは要注意かなと。個人的には井上vsドネア2みたいなフルスロットルでの短時間決着になると予想します。井上の前半~中盤KO勝ちかな。

 

拓真vs井岡は拓真判定勝ちを予想。

井岡の攻防一体のテクニックは達人の域に達してるし、技術面は拓真を凌駕してる部分もあると思うけど、Sフライでもプーマとの連戦でパワー不足を痛感したのにバンタムでの初戦ではキツいのでは。まして天心を完封したことで自信も持った拓真に勢いがあると思うが、さてどうか。バンタムでは拓真の方がキャリアもあるし、アンカハスをKOしてる実績もあるしね。

勝者が天心の挑戦を受けるのでしょうが、拓真との再戦よりは井岡戦を観てみたいので複雑でもあります。

 

アンダーも田中空vs佐々木尽や下町vs阿部とか豪華だったので例えビジョンを観るだけになっても現地に足を運びたかったがチケットが入手に至らず残念。PPVで観るつもりですがLeminoなのでもの凄く不安で不満がありますけどね。

さて、ここで運営に関しての文句を吐き出しますか。

チケット入手出来なかった者の愚痴と取ってもらってもいいですが、この興行が終わりの始まりにならない様にしてもらいたいものです。どこの専門誌を見てもオール絶賛(太鼓持ち)記事しか見当たらないのでこれ位は言ってもいいだろう。

 

チケットは完売、唯一の専門誌はいつにも増して井上一色と賑やかです。チケットが高額で設定されたり、一般販売の分も先行で売ってしまったことに不満はありますが、まあいいのでしょう。

それでも完売して反響を呼んでるということですからね。

ライブビューイングも8000円超も入場料取って後ろ3試合しか流さないのも誰も何も不満も無さそうですしね。

何もかも上手くいってるので今の大橋興行やLemino商法に文句を付けるのはお門違いかも知れませんが、井上人気に依存していて殿様商売してるのはどうにもモヤつきを感じます。

 

ボクシング業界もドームを一杯にするのは凄いことですけどね、まずは後楽園の客入りをコンスタントに満員にすることに尽力して欲しいですね。知り合いの試合が終わったらメインも観ずに帰ってしまうなんて寂しいですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サブスクを制するものが業界を制す、とまではいかないが、最近のスポーツ・コンテンツはイベントとして巨大化してるので大手サブスクに依存しないと立ちゆかなくなってしまってる様に思います。

UFCですらパラマウント+と提携してますし、海外はDAZN、国内はamazon primeにU-NEXT、Leminoと。

そんななか異端なのがNetflixです。なんかUFCを解雇された方がプロデュースしてるみたいですが、迷惑な路線なんですよね。

カネロvsクロフォードは結果オーライでしたが、カネロにとってはベテルビエフやビボル2よりもリスクが少なく、クロフォードもこれで大金を稼いだのでコアなファンが望んでるベナビデスやエニスとの試合に向かわずに引退とか言い出す始末です。

まあ、それでもこの試合はスーパーファイトになったし、まだいいのですが問題はそれ以外の点。

 

①ジェイク・ポールという駒を使っての半エキシの実施。

ジョシュアのキャリアの無駄な浪費やタイソンを担ぎ出したり(しかも1R2分で公式戦)・・・害悪でしかない。

 

②エキシ路線の強化

レジェンド枠でのパッキャオvsメイウェザー2とか。

金に困ったメイの要求にエキシ拒否したパッキャオですが、これはエキシにしてしまった方がいいのでは。

それよりも本チャンの試合よりも引退したレジェンドのエキシの方が大きな金を生む構図が健全では無いですね。

 

③ウシクvsヴァーホーベンのタイトル認可

サウジの後押しとそれを認可してしまった統括団体が問題なのはそれとして、トゥルキを扇動したのはNetflixではないのかなと。

これが無冠戦ならまだ許容しますが、ランキングや国際式の実績無視でのタイトルマッチは駄目でしょうよ。

 

大手サブスクが業界に巨大資本を投資してくれるのはありがたいのですが、なんか間違った方向にミスリードされてると思うのは自分だけでしょうか。

ま、それでも八百長が無い分、亀田TBSよりははるかにマシと言えるかも知れませんが。

近年、一人の選手に業界は翻弄されてました。

ジェイク・ポール、インフルエンサーのyoutuberにしてプロボクサー。12勝(7KO)2敗という戦績を持つが問題はその中身。

MMAファイターやNBAプレイヤー、youtuberとのマッチアップや引退した選手とのエキシ扱いの公式戦。

ジョシュアとの対戦はあったものの、ある程度手心が加わったのではないかという内容。タイソンとの試合は逆に若いポールが手心加えて八百長説も出るくらいだし。一昔前ならガチガチのファンから糾弾されそうだが、今の時代では話題性が第一で数字が稼げればいいということから受け入れられてるのは残念なことだ。

過去にはミッキー・ロークや我が国でもアレの件があるのでポールだけを攻めるわけにはいかないが、ちょっとなあ。

試合が全部真剣勝負だと仮定しても、ポールの一番の問題はマッチメイクの過程が金と話題性ありきでボクシングという競技で上に上がって積み重ねるものではないのが明白なところだと思う。

つまりはボクシングに愛情と尊敬が感じられない。

例えばデビューした若手が4回戦を積み重ねるのも、時にはカマセと対戦して露骨な白星を付けるのも、ボクシングという競技で上を見据えていくうえでのマッチメイクだ。

より強い相手に勝って上に上がる。金と名誉は上に上がれば付いてくる。それがプロスポーツの一番のピュアな姿だろう。

金と話題性は大事だが、まずは自分のやってる競技にリスペクトがあるならばあんな戦歴のレジュメにはならないはず。

ジェイク・ポールはインターネットと配信が産んだ徒花なのかも知れないが、日本ではまだこういうのに拒否反応が出るだけマシなのかも知れない。

 

いよいよズッファ・ボクシングが形を成してきました。

ちょっと前まではズッファがボクシング業界に参入することで既存の価値観が破壊される怖れを感じてたのであまり好ましく思ってなかったのですが、最近の米国ボクシングの凋落を考えるとショック療法としてもアリかなと思い返してます。

おそらくズッファがやりたいのはUFCみたいにプロモーションがボクサーをコントロールしていくことではないのかなあと。

年に1試合ペースで試合をするスター選手。

しかも対戦相手はファンの望んだものでなく自分本位。

ファイトマネー爆上がりなのでPPVも視聴料高騰。

魅力あるカードを創ろうにも昔ほどテレビ局の後盾が期待出来ないので配信頼みだが、若いファン層に裏打ちされたUFCに契約件数は押し込まれる体たらく。

具体的にはボクシングの(未だに)アイコンたるカネロはクロフォード戦のみ。ファンが望んでるのはカネロとベナビデス、クロフォードとエニスなのに。

そしてヘビー級が動くが如くボクシング界が動くと言われたヘビー級はアメリカ人外が王者なので英国開催がデフォ。サウジの王子が米国開催を援助してくれるものの、PBCもゴールデンボーイもトップランクもサウジの威光が無ければビッグマッチも組めやしない。こんなアメリカに誰がした。

そしてズッファですよ。UFCと並行して行ってたパワースラップやUFCーBJJは正直、コケましたが、ボクシングではどうだろう?

金は出すから我が儘言うな。スター選手も年に複数試合強制、そして本人達が嫌がってもファンが望むなら対戦を実現させるマッチメイクの強権発動。さらに既存の4団体認定を無視することで王座の価値の復権・・・が望まれますね。

ただ、不安もかなりある。大部分はマッチメイクの問題だが、例えば話題作り的な意味合いの強い試合の増加。いわゆるフリークショー。例えばジェイク・ポール絡みとかレジェンドのエキシとか、そういうのはもういいから勘弁してください。

とりあえず、この状況をデイナ・ホワイトが打ち破ってくれるかも・・・知れない。たぶん。

 

 

年が明けて既に半月が経ってしまいましたが、昨年の海外のアワードです。徒然なるままに記します。

1.年間最優秀選手(MVP)

※テレンス・クロフォード(米)

 

 

階級差のミスマッチと言われたカネロとの試合を全局面で圧倒したクロフォードはまさにGOAT。昨年はこの1試合だけで引退を表明してしまったのは残念。欲をいえばSウエルターでエニスと対戦して欲しかったかな。

3階級での4団体統一はまさに偉業。

 

2.年間最高試合

※デビッド・ベナビデスvsエリック・モレル

(2月1日米国・ネバダ州ラスベガスT-モバイルアリーナ)

 

スリルと迫力の詰まった激闘でした。ビボルとの対戦が実現しなかったのは残念でしたが、年末のヤード戦も圧倒的でした。

他はベテルビエフvsビボル2やウシクvsデュボア2、バムvsマルティネスが印象に残る。

 

技能賞:ジェシー・ロドリゲス(米国)

技巧派のプメレレ・カフ、突進型のフェルナンド・マルティネスというタイプの異なる王者を冷静に捌いて仕留めたバムに死角無し。攻防兼備のスタイルと決定力の高い試合スタイルはまさに一時期のロマゴンに匹敵する存在になりつつある。

2026年中には日本人との対戦を希望。バンタムに上げる前に寺地と是非。

他には安定感が増してきてGOATに成りつつあるジャロン・エニスや試合は塩だがたまに甘ショッパイ試合をするので目が離せないシャクール・スティーブンソンなんかも候補でした。

 

敢闘賞:ラモント・ローチ(米国)

世界戦は2試合とも引き分けもいずれも際どい内容だし、特にタンクとの試合は実質勝ってたと今でも思います。

ローチと引き分けたクルスも年3試合消化していずれもフルラウンドなので考えましたが、内容の濃さではローチに軍配かな。

 

殊勲賞:アギット・カバエル(ドイツ)

2024年にワイルダーをKOして暫定ながらアジア圏で初めてヘビー級の世界王者となったチャン・ジレイ、そのチャンをボディで削ってKOしたカバエルの試合が殊勲であると同時に去年のアップセット・オブ・ジ・イヤーだと思います。

このカバエルにイタウマ、バッコーレ、一応はジャレッド・アンダーソンらが次世代の旗手としてどこまでヘビー級戦線を盛り上げることが出来るか注目です。

 

サウジや英国の盛況に反して大国アメリカがパワーを失ってる感じですが、今年は盛り返して欲しいものです。