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伊勢市心理カウンセリングセンター
代表の山田靜弥@左片麻痺です。
日曜・月曜は定休日をいただいておりますので、自主リハビリに関する記事をお届けします。どうかお付き合いください。
転院してすぐにPTさんに言われた「足首の重要性」とリハビリのポイント
急性期病院から回復期病院に転院してすぐ、担当の理学療法士(PT)さんから指摘されたことがあります。
「左の足首が背屈(はいくつ)しづらくなっていますね」
「左の足首が、上げづらくなっています」
実は、片麻痺のリハビリにおいて、この「足首の背屈(つま先を上げる動作)」は、歩行や立位の安定性を左右する極めて重要なポイントで、立つ、歩くなどの姿勢コントロールに関する悩みの一つです。
今回は、なぜ足首が上がらなくなるのか、そしてその対策について整理してまとめました。
1. なぜ足首が上がらなくなるのか?(3つの原因)
片麻痺で足首が上がらなくなる原因は、主に以下の3つのメカニズムが関係していると考えられます。
① 前脛骨筋(ぜんけいこつきん)の麻痺
つま先を持ち上げる主役の筋肉(スネの筋肉)に、脳からの指令がうまく届かない状態。
② 痙縮(けいしゅく)による妨げ
ふくらはぎの筋肉が勝手に強く緊張して突っ張るため、スネの筋肉が負けて下に引っ張られてしまう状態。
③ 軟部組織の短縮(拘縮)
動かさない期間が長く、アキレス腱などが物理的に固まって動かなくなる状態。
私の場合、②と③の可能性は考えられず、「① 前脛骨筋の麻痺」が主な原因だと考えています。
2. 背屈ができないと起こる問題
足首がつま先側に垂れ下がってしまう状態を「下垂足(かすいそく)」と呼びます。これにより、歩行時に以下のような問題が生じます。
①つまずきと転倒のリスク
歩くときに爪先が地面に引っかかりやすくなります。
②着地の不安定さ
本来は「かかと」から着地すべきですが、足裏全体でベタッと着地することになり、膝がガクッと折れたり(膝折れ)、逆に伸び切ったり(反張膝)する原因になります。
③代償動作(ぶん回し歩行)
爪先をこすらないよう、足を外側に回して出す不自然な歩き方です。
幸い③には当てはまりませんが、①②は普段から実感しています
3. 具体的なリハビリと対策
足首の背屈を改善し、安全に歩くためのアプローチを3つのステップでご紹介します。
ステップ1:準備(ほぐす)
・ふくらはぎの持続的ストレッチ
椅子に座って麻痺側の足を出し、タオルを足の裏にかけて30秒〜1分ゆっくり手前に引きます。
・足首の「内外反」調整
つま先が内側を向きやすいので、手で優しく外側へ向けるようにほぐします。
ステップ2:再学習(動かし方を思い出す)
・神経・筋再教育
足の甲を軽く叩いて刺激を与えてから、1ミリでも自力で上げようと意識します。
・専門的な促通(川平法など)
療法士による特定の刺激で、神経回路の再建を狙います。
神経·筋再教育は、PTさんに相談して行おうと思います。
川平法や椅子軸法などの技法は、今後個人的に通うかもしれません。
ステップ3:補助(装具の活用)
症状に合わせて、物理的にサポートします。
・ゲイトソリューション
油圧の力で、かかとからゆっくり接地できる。
・タマラック継手
ゴムの反発力でつま先を上げ、動きを制限しすぎない。
・オルトップ
軽くて薄い。つまずき防止がメインの軽度な方向け。
私もこのタイプを使用してます。
・硬性装具 (SHB)
足首をしっかり固定し、安定感を最優先する場合。
まとめ
足首の背屈は、安全に効率よく歩くための「スイッチ」のような役割です。
最近では、ボツリヌス療法(ボトックス注射)で緊張を和らげ、電気刺激(IVESなど)で筋肉を鍛え、最適な装具で歩行パターンを脳に覚え込ませる「コンビネーション療法」も効果的だと言われています。
また、装具は一度作ると長く付き合う相棒になります。リハビリ病院にいる間に、ぜひ色々な「デモ機」を試して、自分に一番しっくりくるものを選んでみてくださいね。