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我が国は先進国の中でも『引きこもり』がトップクラスに多いことで知られています。

 

このデータでは「大人の引きこもり」の平均が22年間とされていますが、10代で発症したものがそのまま大人になっても継続しているだけですから、今後もこの数字が短くなる気配などなく、数字に何の意味もありません。

 

「発達障害」や「人格障害」という言葉は、アメリカ精神医学協会(APA)の診断基準(DSM-V)からの輸入疾患概念ですが、その診断基準の活用法は日米では全く異なるものになっています。

 

アメリカでは、その人(子供)が周囲と比較して相対的に発達・達成度が遅れているものを把握して、それを補うために診断基準を活用します。

 

日本では逆に、自分の子供が人並みに何かを出来ない言い訳として病名を振りかざす親が多いことに驚かされます。

 

否、子供ではなく、自分が上手く社会適応できない言い訳を探しに精神科を受診するケースもこの十年くらいの間に爆発的に増えています。

 

発達には大きな差があることは今更ここで論を待ちません。

 

ボクは相談を受ける度に、敢えて「発達障害という病名はありません」と答えるようにしています。

 

少なくとも、ボクが医学生だった1980年代までは、「大人のアスペルガー症候群」だとか「大人のADHD」など、大人になっても周囲と上手く行かない良いわけを探すような風潮は皆無でした。

 

ボクの知人の実例ですが、

ある上場企業のご子息で、発達障害の一種と診断されたケースで、お父さんがアメリカの大学出身だったことから、自分がかつて過ごした街にホームステイさせてアメリカの教育を受けさせて、そのまま大学を卒業して帰国し、お父さんの会社を継いで立派な経営者になったケースがあります。

 

確かに、「パニック障害」や「新型うつ病」など、従来精神科の教科書にも載っていなかった病気が出現していることも事実です。

 

社会不適応の解決策として「引きこもり」以外に選択肢がない世の中をどうしたら良いのか、簡単に答えは見つからないかも知れません。

 

少なくとも言えるのは、いつの間にか、社会全体が弱者に対して優しくない方向に向いてしまった、ということだと思います。

 

〔出典〕

 

http://www.yomiuri.co.jp/national/20170122-OYT1T50120.html?from=y10

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藤田保健衛生大学医学部・救急総合内科学の岩田充永教授の投稿。

テーマ:「延命治療」とは何か? 無意味な治療と必要な治療を分けるもの
  
  
救急当直をしている後輩からの深夜の相談で、英国の天才理論物理学者ホーキング博士が罹患していることで知られるALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さん。

「急性心不全(あるいは、慢性心不全急性増悪かな?)
で救急搬送されてきたが、家族は延命治療を望まず、人工呼吸器(NIPPV)の装着に難色を示しているが、どうしたらよいか?」

と後輩救急医が悩んで相談してきたというお話しですが、
そもそも、この例えがあまり適切ではありません。
(−_−;)
  
  
ALSというのは末梢神経が上肢から徐々に麻痺して行き、最終的に呼吸筋の麻痺を来して肺の換気・ガス交換が出来なくなって死に至る病気です。

その変化は「不可逆的」で一旦そういう状態になったら、人工呼吸器なしでは生命を維持できなくなります。



そこで、患者さん本人やご家族との話し合いで【DNRオーダー】(Do Not Resuscitation Order: 延命治療拒否)を書面に残すことがあります。

そういう患者さんが急変してきたときに、
「救急医の判断で延命治療をやって家族に誹りを受けることがある」
ということを問題提起したかったのだと思いますが、この岩田教授のお話…
例えが適切ではありません
  
  
ALSの患者さんのご家族が憤った理由は、

「一旦人工呼吸器を装着してしまったら、死亡するまで外すことができなくなる。外したら殺人罪に問われる」

という明確な理由に他なりません。
確かにそれは、患者さん本人にとっても、ご家族にとっても非常に残酷なことに他なりません。

  
  
しかし、このケースは、論点がそこじゃないのです
  
  
ALSが進行した結果として出現する症状として、急性心不全は来さないのですよ

〔ALSで侵されるのは随意筋で、心臓や腸管などを司る自律神経は障害されません〕
  
  
  
この話しは、そこがポイントで、
患者さんはALSが悪化して致命的に陥って人工呼吸管理が必要になったのではなく、
単なる偶発的に急性心不全を発生したために治療が必要だったということで、「ALSに対する無理な延命治療」には該当しないのです。

だから、救急医は、その旨をきちんと説明して、人工呼吸管理は一時的で、救命率(回復率)も80%(ちゃんとやれば)以上だと説明すれば良かったのです。

それでも治療を拒否するのであれば、家族の側に「殺人教唆」が問われることになります
  
  
  
この記事に象徴されるように、医学部の教授でも、そこの線引きが曖昧で、研修医や学生の指導も曖昧になっているきらいがあります。
  
  
昔から問題になっているのは、例えば、肺癌の患者さんが呼吸不全に陥ったときに人工呼吸器の装着をどうするか?
というような「悪性腫瘍の患者さんへの延命治療」です。
  
  
主治医によって対応は三者三様で、
  
  
A医師は酸素と一緒に「塩酸モルヒネ」を投与しました。
モルヒネは、痛みを取る2/3の量で呼吸苦を取ってくれます。呼吸苦だけ取ってあとは自然経過に任せました。

B医師は「仕方が無い」と放置しました。麻酔をかけると呼吸抑制が起きて呼吸が止まることがあるので、麻酔もかけられません。軽度の鎮静剤投与だけで経過をみました。

C医師は見るに見かねて、気管内挿管をして人工呼吸器を装着してしまいました。亡くなるまでもう外せませんが、麻酔をかけてしまうので、患者さんは苦しくはない… はずです
  
  
あなたなら、どれを選択しますか?
  
  
これは実際の医療現場で目にする実際の例で、本当に対応が三者三様に分かれるのです。
  
  
生命は、その日が消える瞬間までが大切な時間です。
  
  
その大切な時間をどう過ごすか、どう使うのか? それは患者さん本人が与えられた最後の権利であり、

最期の瞬間までをサポートする家族や医療者に託された大きな責任でもあるのです。


医療チームのトップである医師に
「何が意味のない延命治療」で、
何が「回復可能な偶発症」なのかという、
きちんとした判断の基準が出来ていなければ、現場の医療チームは混乱します。

ヒトの死になぞ慣れてもいない、まして患者さんが急変して混乱・狼狽する家族や親族に、冷静な判断の統一を求めるのは非常に酷というものです。

  
患者さんの終末期医療を左右するのは、最終的に医師の判断と責任感です。

カルテに【DNRオーダー】があるかどうか? の問題では無いのですよ。
  
  
この頃の若い医師には、患者さんの病態から人生まで
深く突っ込んで関わり、
信念を持って医に携わっているケースが少なくなっているように感じます。
(−_−;)
  
  
医師は、決してお気楽な9時5時のサラリーマンであってはいけません。
高度な分子レベルの医学を理解できるだけの見識を積み上げ、
職人としての高度な医療技術の腕を磨く努力を一生継続してください。
  
  
医に携わるものは、強い信念と情熱を持って日々の診療に携わらなければなりません。
  
  
・・・なんていうと、若い頃から病棟〔hospitalist〕経験の希薄な外来専門の、
「家庭医」を標榜するサラリーマン先生達に、
あんたはもう古い と言われるのでしょうかね…
  
  
  
〔出典〕

【延命治療】救急医が台無しにしやがって…… : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20160727-OYTET50015/
  

〔ホーキング博士について〕

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0

 

 

 

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ボクは過去26件の医療過誤訴訟の被告側鑑定に携わって来たのですが、

 

その中に、肺癌を2人の医師によって3年も4年も見落とされたという事件がありました。

( ̄_ ̄|||)

  

  

大企業の産業医による事件で、裁判には、2名の被告医師とそれぞれの代理人、それに会社の弁護士という、被告が3組で、

 

その三つ巴が、責任分担を巡って、お互いの足を引っ張り合うという異様な裁判でした。

( ̄_ ̄|||)

  

  

 

裁判長がボクに、こう質問しました。

 

「レントゲン検査で、肺癌の見落としが生じないためにはどうしたら良いのですか?」

  

  

ボクはこう即答しました。

 

「健康診断での胸部単純レントゲン検査は、間接撮影という小さなフィルムに焼き付けた画像で行われます。それは細部を細かく「読む」ための検査ではなく、あくまで肺癌を疑わせる腫瘤状の陰影が目視できるか「見る」だけの検査です。

 

ですから、当然検査の精密度は落ちますが、本件でもはっきりと丸い陰影がレントゲンフィルムに映っています。その陰影が肺癌ではないから大丈夫という根拠は勿論無く、逆に肺癌かどうかも言及することは出来ません。

 

こういう丸い陰影を見つけたら、医師の義務はたった1つ! 精密検査に回すことです。

 

本件は、肺癌を見落としたことが過失ではなく、疑わしいものを精密検査に回さなかった義務に違反したということになります」

 

  

  

実際、その産業医達は、「間接撮影」の小さなフィルムだけではなく、ちゃんと実物大の「直接撮影」で取り直しもしていたのに、2人とも精査に回さなかった。

 

最初の医師が産業医長で、根拠無く「炎症性腫瘤で大丈夫だと思うけど、心配なら精査に行ってください」としか言いませんでした。

 

二番目の医師は、「部長先生が大丈夫だと言ったのなら大丈夫」という勝手な判断で、精査に回そうとも思わなかったのでした。この医師は2年連続で、胸部異常陰影を見送ってしまいました。

( ̄_ ̄|||)  

  

  

  

レントゲン写真は、「見る」と「読む」とでは大違いです。元々3次元の人体を2次元のレントゲンフィルムに投影した「影絵」ですから、色んなものが重なって、ないものがあるように見えたり、あるはずのものが消えてしまったりもします。

  

  

ボクは「気管支ファイバー検査」をやりますので、肺の中の気管支や血管の走行を把握しないと検査になりませんが、

全ての医師が気管支や血管を立体的に捉えるトレーニングを受けているわけではありません。

 

つまり、

 

  レントゲン写真をきちんと読影できる医師は、実はあまりいない

 

というのが現状です。

 

胸部レントゲンについて、「気管支ファイバー検査」に従事している医師と、画像の読影を生業としている放射線科医だけが読めるとしたら、その割合は、医師の中で100人に1人くらいでしょうか。。。

  

  

   

殆どの医師が、胸部単純レントゲン写真を「見る」だけで、「読む」ところまでは出来ていない、ということになります。

 

だからこそ、疑わしい影を見つけたら、それが誤りであっても、2次検査(精密検査)に回さなければいけないのです。

   

   

この名古屋大学医学部附属病院でも、呼吸器科医や放射線科医以外の医師がレントゲン写真を見て、勝手に「大丈夫」と思い込んでしまったというのが過失の原因です。

  

  

この医療過誤は、山崎豊子の名作『白い巨塔』に出てくるトラブルそのものでもあります。

  

  

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E3%81%84%E5%B7%A8%E5%A1%94

  

  

『白い巨塔』の医師達は、あの作品が上市された1963年から50年以上経った今日まで、延々と同じ過ちを繰り返しているのです。

   

    

    

    

胸部に限らず、画像診断全てに言えることですが、画像診断では「そこに何かがある」ということしか分かりません。

 

悪性腫瘍の確定診断を行えるのは、あくまでも『病理組織検査』だけになります。

  

  

  

50年前じゃあるまいし、1枚のレントゲン写真で職人技を気取って当て物をする時代ではありません。

  

  

医師達の心にどこか驕りがある限り、同様の事件は、あと50年後も、100年後も延々と繰り返すでしょう。

  

  

〔出典〕

 

名大病院、"肺がん"見落とし患者死亡 1年で3例目  - LINE NEWS 

 

http://news.line.me/issue/social/0a7386f0c308?utm_source=Twitter&utm_medium=share&utm_campaign=none&share_id=hAc82824436742

 

 

 

80代の母親に依存して生きてきた50代男性のケース…
( ꒪⌓꒪)「・・・」
  
    
今から15年前、横浜市の中学生(15〜17歳)だけで、いわゆる「引きこもり」の数が1万人いるとされていて、
実に当時担当していた精神科の外来でも、かなりの数が受診してきていました。
  
  
引きこもりの生徒が学校生活に復帰するのは実際のところ非常に困難で、ボクの患者さんが学校に戻った際には、校長から教務主任、担任、副担任まで大勢でハナシを聞かせて欲しいと、当時勤務していた病院まで押しかけてきたものでした。
その位、対応は難しいものです。
  
  
それから15年… 現在までに、引きこもりの数は不可逆的に安定して発生していますから、数は増えるばかりです。
  
  
同様に、学生生活は難なく乗り切っても、社会人になって職場不適応を起こすケースも増えていて、10代、20代、30代と、それぞれの世代に発生数のピークがみられます。
  
  
それがそのまま回復することなく、40代に突入しますから、定職に就いていない若年層・中高年齢層の数は高齢化のスピードに負けず劣らず増加しています。
  
  
その背景として、精神医学的にも大きな変化があって、20年前には『過呼吸症候群』などは教科書に載っていましたが、『パニック障害』『社会不安障害』などは医学部で教わらない病気でした。
あるいは、アメリカ911事件や、東日本大震災などで話題になったPTSD(心的外傷後ストレス障害)なども、一般の医療関係者に認知されていたものではありませんでした。
  
2010年代に入ると、今度は『新型うつ病』など、特殊なタイプのうつ病あるいは適応障害が問題になってきました。
近年、社会人の「うつ病」の発症には30代に大きなピークがあります。  
  
  
30代までの死因のトップが「自殺」であることはかなり周知されてきていますが、

http://www.mhlw.go.jp/tou…/saikin/…/jinkou/suii09/deth8.html
  
  
バブル崩壊以降、我が国での自殺者が毎年3万人を上回っていることは、先進諸国の中でも大きく問題視されています。
  
  
いまや、会社を辞めないで定年まで勤め上げるのが奇蹟のような印象までありますよね…💧
  
  
  
景気の低迷、社会保障制度の崩壊、高齢化などに伴い、
ストレス性の精神疾患の変遷も加わって、我が国は非常に生きにくい社会になってしまっています。
  
  
どうしたら光が見えるのでしょうか…
(−_−;)

〔出典〕

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161225-00000009-mai-bus_all

 


連日、インフルエンザが猛威を奮っているという報道がマスコミを賑わしています。

「ウイルスの型がどうのと、なんだか煩雑で理解しにくい」との質問が多いので、

基本的な理解のために、分かりづらいところだけ抜粋して、ポイントをまとめておきます。
        
          
          
★  インフルエンザは「風邪」とは違います。

・人混みでウイルスに曝露してから、3日以内に突然39℃の発熱を来したら、限りなく黒です。

・ただし、他にも同様の経過を辿る感染症が複数あります。また、迅速検査のタイミング、治療開始のタイミングが重要ですから、対応に精通した専門医による鑑別診断が望ましいです。
       
       
★  現在、A型が2種類、B型が2種類の4種類のインフルエンザ・ウイルスが蔓延しています。
       
         
★【鳥インフルエンザ】というのは、突然変異をしたら、ヒトにも感染するもので、上記の4種類とはまた別枠と考えてください。

・病毒性が強く、全身に「出血熱」を来して、死亡率が50%を超えるため厳重警戒されています。
         
          
★  インフルエンザ自体の感染だけでなく、全身的な消耗と衰弱、免疫力へのダメージに伴う細菌や真菌〔カビ〕による【二次感染】が致命的になります。

・具体的には、肺炎や腸管感染、尿路感染などから「敗血症」に至ると、致死率が20%を超えます。

・感染後、数日してから咳嗽〔せき〕、腹痛・下痢などが出現したり、一旦解熱したのに再発熱を来したら、それが「二次感染」のサインです❗️
      
       
★  感染者全体の死亡率は0.5%ですが、

・高齢者や、糖尿病や悪性腫瘍など、免疫力に問題を来す基礎疾患を有する方は、リスクが10倍以上に跳ね上がります。

・  小児はむしろ成人よりも生命力が強いので、「脱水症」さえ回避すれば、
慢性的な過労状態のお父さんなどよりも、遥かに軽症で回復します。
         
        
★  抗インフルエンザ薬の使いすぎ、誤った投与により、健常非高齢者への投与を控える医療機関が増えています。

・医療従事者の知識が怪しい場合もありますので、患者さん自らが賢くならなければいけません。

・生死を分けるのは何と言っても「脱水症」の回避をはじめとする対症療法の良否に尽きます。
         
          
         
具体的な対応については他稿に譲り、ここでは割愛させていただきます。
        
     
〔出典〕

・日経メディカル

http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/special/flu/

・国立感染症研究所
「インフルエンザ流行レベルマップ」


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