【ひとりで向き合いたいことがあるけれど、孤独はイヤな人向けの私設図書館@京都】 | コラムニスト&英語教員上野真帆の『喜びから人生を生きる方法』

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踊る英語教員&コラムニストの上野 真帆です。読んでくださっている方にとっても、ヒントや気づきを♡丁寧な暮らし・日常を楽しむ方法・より良く生きる知恵・環境問題・まちづくりなど

【ひとりになりたいけど、孤独はイヤな人向けの私設図書館@京都】

 

静かな環境で、集中してやりたいことがある。

試験勉強にしても、読書にしても、文章を書くことも、

結局は自分に向き合うこと。

 

人と会っておしゃべりするのも楽しいけれど、

誰にも邪魔されずに

じっくり集中して向き合ってみたいことがある。

 

自分と向き合って、本当の自分につながる。

 

誰かに邪魔されるのも困るが、

ひとりでポツンと家で(or自分の部屋で)取り組むよりも、

 

別に知り合いでなくてもいいので、

同じ空間に人がいてくれるほうが、

勉強や作業の励みになる場合もある。

 

他人のがんばりを見て、自分もがんばろうとしているのか、

それとも、

ただ人の存在も近くに感じていたいだけなのか。

 

公共図書館やカフェで勉強や執筆するのも好きですが、

 

今回は、京都の観光エリアの一角にある、

私語厳禁の図書館『私設図書館』に行ってきました。(2019年5月)。

 

 

 

ここには、小学生から社会人まで、それぞれの事情で、

静寂の中でブースに向かっています。

 

NHKドキュメント72時間 「京都 静かすぎる図書館」の放映後、

話題沸騰になった図書館です。(2017年10月)

動画は、こちら→ https://www.dailymotion.com/video/x6we72x

 

試験勉強している学生。

論文を執筆している人。

変化が激しい業界で生き抜こうとする人。

再就職を夢見る人。明確に将来の目標を掲げる小学生も…。

建物は、木造白壁の西洋風。

 

中に入って、受付で、まず1Fか2Fの座席番号を決めます。

ノートPC持ち込み可で、全席に電源コンセントあり。

WiFi完備。

 

2Fは、電卓も禁止されているほど、より静かな様子。

 

 

 

 

 

私が行ったときは、1Fはある程度、利用者がいましたが、

2Fはガラガラだったので、

最初は、2Fにしてみましたよ。

 

 

しばらくすると、受付の方が、そっとお茶(ほうじ茶)を持ってきてくださいました。

 

 

最初、静かでいいわ~と思っていたのですが、

やっぱ同じ空間に人がいたほうがいいわ~と思って、

 

受付に行って、1Fで空いている座席に変更していただきました。

 

利用している人を観察してみたら・・・

 

本当に、小学生から社会人まで、さまざまな人が来ていました。

 

もちろん、京大生と思われる人や、受験生たち。

おひとりさまで来て、学校や塾の宿題やっている小学生。

 

母親が自分の子ども(小学生と高校生)と来て、

それぞれのことをしていました。

 

論文を書いたり、英語を読んでいる人もいた。

 

年配の人も来て、読書してた。

新聞や雑誌やマンガも置いてあるので、

読んでいる人もいる。

 

夕方になって、会社帰りの人も、

勉強や休憩に来てたり。

 

常連さん同士は、「今日もあの人、来てる!」と

不思議な連帯感を覚えることもあるそうです。

 

観光エリアにも近いので、

静かに休憩するお茶飲みスポットとしての利用可。

銀閣寺や哲学の道に近いです。

京大吉田キャンパスも、けっこう近い。

 

2時間くらいたってから、コーヒーを注文してみた。

ここは、入館すると、コーヒーor紅茶1杯の無料チケットをくれます。

 

2杯目以降は、コーヒーor紅茶1杯は、120円。

コーヒーチケットを使わない場合は、次回に使うことも可。

 

飲食物は、持ち込み可で、休憩スペースで食べられます。

お湯の電気ポットもありますし、ほうじ茶は飲みたい放題。

マンガもたくさんあります。

休憩室でしゃべる場合でも、小さな声でしゃべらないといけないようです。

 

 

 

食べ物を買ってくるなど、途中外出して、再入場もOK。

 

 

建物全体が、静寂に包まれた図書館。

まわりに人はいるけど、しゃべり声も音楽もない空間。

読書にも勉学にも驚くほど集中できる環境です。

 

私設図書館を作ったきっかけは何だったんだろう?
どんな人が作ったんだろう?

と気になりますよね。

 

私設図書館のオーナーの田中 厚生さんは、

「京都『私設圖書館』というライフスタイル」を2018年に出版されました。

「型にはまらない生き方」に関心のある人は、読み応えのある本ですよ~。

 

 

 

学校を卒業したら、会社に入り、定年を迎え・・・・、

そういう生き方がベストだと信じて、

「型にはまった生き方」をしている人が多いのではないでしょうか。

 

私設図書館のオーナーの田中 厚生さんは、

型にはまらない生き方を

自ら、ずっと問われてきたのです。

 

大学時代には、日本最初の熱気球イカロス5号の飛行に成功した人でもあります。

 

田中さんは、学生運動がさかんだった1970年に京大工学部を卒業し、

教授からは、現新日本製鉄の内定ももらいますが、

「型にはまった生活」に疑問を持ち、

あえて就職しない道を選び、

「皆が、静かに、本を読める場所」を提供できる「私設圖書館」の経営に乗り出します。

 

 

当時、友人あての手紙に「人の役に立って生きたい」

「そのためには少々の苦労や世間的な目はいとわない」と書いた。

 

「私たち世代は、そんな気持ちを今も持っていると思う」。

その手紙の下書きは今も手元にある。

 

とはいえ、結婚し、子供もできる中、

時代の流れで「理想と現実のギャップ」に悩むことも出てきます。

 

お客さんはたくさん来ていたが、

・経費を差し引くと、夫婦2人分の生活費がやっとで、

 子どもの教育費が捻出できない。

 

・毎日の図書館の運営はできても、エアコンの取り換えや床マットの貼り替えなど、

メンテナンスに出費がかかるなど、

「経営」的にしんどくなったこともあったそうです。

 

それでも、私設図書館は継続したかったそうです。

 

そこで、私設図書館は、おおかた、奥様やスタッフに任せて、

田中さん自身は、41~56歳の間、

サラリーマン生活を送ることで解決していったそうです。

41歳にして初めて背広を着て、出勤。

それも、建設会社の営業マンをされていたそうです。

 

スタッフ任せの時間が増えて、支払う時給も増えたけど、

余裕が出てきて、

 

新しい器具や辞書の購入、取り換えに充てられるようにもなったそうです。

それが、何よりもうれしかったそう(●^o^●)

 

こんな「生き方」もあるのかと、しみじみしました(^_^)/

 

田中さんが考える、「型にはまらない生き方」とは?

 

「型にはまらない生き方とは、自分の人生を他人に預けない、

人まかせにしない生き方だと考えている。

 

会社にも預けない。

結婚してからも、夫(妻)に預けない。

神さまにも預けない。

 

自分を誰か(何か)に預けると、不平不満が起こる。

 

預けた相手が、自分が好むように処遇してくれればいいのだが、

そうでない場合、「優しくない」「会社が悪い」と不満が噴き出てくる。

 

私は、人任せの生き方はしたくなかった。

 

良くも悪しくも、自分の人生を自分で考え、自分の足で歩きたかった、

それは、おのずから、「型にはまらない生き方」となってしまうのだろう。

 

 

京都『私設圖書館』

HP:  http://shisetsu.life.coocan.jp/

驚くほど、勉強にも読書にも、集中できますよ。

 

 

2時間250円から。

8時間いても、650円(*^_^*)
ほうじ茶やコーヒー付き。

静かで、冷暖房も完備。

電源(全席)、WiFiも完備。

 

 

京阪三条駅から出町柳駅まで、

鴨川沿いを2駅歩いて行きましたよ。

 

 

 

 

 

 

サギ???

 

 

 

向こう岸に渡るのは、この石をピョンピョン飛んでみました。

亀さんも、いたよ。

 

 

鴨川は、「鴨川デルタ」 で賀茂川と高野川が合流して流れている川です。

 

鴨川デルタはその2つの川の合流部分に広がる三角州。

映画「鴨川ホルモー」、「パッチギ!」のロケ地として使用されたり、

テレビアニメ「けいおん!」にも登場する場所。

 

写真は北の方角に向いて撮ったもので、左(西側)が賀茂川、右(東側)が高野川です。

 

 

 

ヴィーガンやベジタリアンメニューも、あるということで、

イスラエル人オーナーのこのお店に、数年ぶりに行ってきました。

高野川沿いに移転していました。

 

イスラエル料理『ファラフェルガーデン』
京都府京都市左京区田中上柳町15-2
http://www.falafelgarden.com/

 

 

 

 

 

 

アボカドサンドと、マンゴーのローケーキを食べました(●^o^●)

 

 

 

 

 

みなさんは、どんな生き方がしたいですか?