レジリエンス(心の回復力)を育成する
【うつ・パニック障害専門メンタルコーチ】

メタルこと安田伸也です。

わたしが現役潜水士の頃だから、もう30数年前のこと。

3人乗りの長さ約60メートルの小型貨物船が暗礁に乗りあげる事故がありました。

その日は、確か4月3日頃だったと記憶しています。

転勤時期でした。

昼間転入者の引っ越しの手伝いをして、さあ寝ようかとした時間。


わたしの乗船している巡視船に緊急出港がかかりました。


出港してから、約2時間ほどで現場に到着。


その日は新月の闇夜、サーチライトだけが乗りあげた船を照らしだします。


外洋に面する現場は、春の強風が吹き荒れ、後ろから波を受けて激しく上下する船の船尾が浮かび上がりました。


このまま暗礁に叩かれ続けられると、船底に穴が空き沈没するのは目に見えています。

もっても数時間でしょう。


潜水班長に成り立てのわたしも、他の潜水士と共にウエットスーツを着て救助艇に乗り込みました。

救助艇を操縦するのはわたしです。


乗り込んだものの、わたしの心の中は穏やかではありません。

「この状況でホントに行くの?」
でした。


わたし達がいる場所と、乗りあげた船の間には暗礁地帯が拡がっています。


救助艇が岩に乗りあげれば、即転覆。


乗っている潜水士達は、闇夜海上に放り出され漂流するのは必至。

 

 

闇夜の外洋に放り出されたら最後、生きて見つかるとは限りません。


昼間だったら白波が立つのでどこに岩があるか解るんですが、前述のとおりその日は闇夜です。


サーチライトの光だけが頼りなんですが、そのサーチライトも波の影響で常に上下して定まらない。


救助艇に乗る前に海図を見て、ある程度暗礁地帯は頭には入れているモノの、どこに浅瀬があるか解らない状態で救助に向かうのは、自殺行為に等しいのです。


正直、わたしはビビりまくっていました。


そんな時、今日転勤してきたばかりで、昼間引っ越し荷物を入れたばかりの上司が救助班長で乗り組んで来て、一言わたしに言いました。

「やっさん、さあ行こうか」


一瞬「マジか?」という言葉が頭をよぎりましたが、その一言で腹をくくることが出来ました。


すると、不思議なことに乗揚船への道筋が頭の中に出来上がったんです。


真っ直ぐその船へ向かうと、間の暗礁に乗りあげる危険が大きい。


そこで、一旦沖合に出て乗揚船の船尾方向から接近すれば何とかなるだろうとルートが見えました。


もちろん、舳先(へさき)には潜水士を1人見張りに立てて白波が立つ場所があればすぐに報告するように伝えましたけどね。


そして、乗揚船の到着までには30分ほどかかりましたが、無事に3名の乗組員を救助して、巡視船に戻ることができました。


この体験から、学んだ事。


人間迷っている状態では行動できないということです。

この方法が良いのかな?

あっちの方が効率的かな?

などと迷っていては、何一つ物事は進みません。

「絶対に将来こうなる!」



と心に決めるから、脳はその未来への道のりをイメージできるようになるのです。


そう決めることができるのも、自分を信頼してくれる人がいるから。


わたしの上司のように、例え今日あったばかりでもわたしを信じて「さあ行こうか」と背中を押し、危険な現場へ向かう決心をさせてくれる人。

そんな人間の存在を感じられたとき、人は勇気がでます。

そして、そんな無条件でクライアントを信じる存在がコーチなのです。


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