家でダラダラ過ごすのもだんだん飽きてきて、
治療費の事もあるし、職探しを始めた。
8月、たまたま取った求人情報誌に、近所で、過去の経験が活かせる仕事が載っていた。
以前もこの手の求人は見ていたが、この求人の魅力は、
"転職者は前職給与を保障します"と書いてあった点だ。
デメリットは、土日もシフトがあることと、拘束時間が長い事。
それでも、やっぱり私は”お金優先"と思い、応募した。
応募前に、「キャリアアップしていく環境があるか」と質問したところ、「あります!」との回答があり、より意欲を感じていた。
勤務先は近所なのに、面接は都心まで呼ばれた。
真夏の35℃を超える中、久しぶりのおめかしにヒール、仕方なくジャケットを持って出掛けた。
結局、この仕事、いや、この組織には絶対入らない!と思って帰ることになった。
面接は会社ではなく、ファミレスだった。
個室的な席でもなく、普通のボックス席で、メール連絡を担当した方と、取締役社長?会長?が来ていた。(もう名刺も捨ててしまった)
履歴書、職務経歴書は指示通り持参していた。
履歴書には希望年収を記載していたのだが、あいさつの後、ドリンクを取りに行って戻ってくると、
「この仕事にこの金額はあり得ない。これが最低ラインだとしたら、この話は終わりにしましょう」と言うのだ。
私「転職の方は前職年収を保障するとありましたので、希望を書きました」
相手「そもそも転職の人であって、あなたは該当しないよね」
私「これは前職年収ではありません。私なりにブランク分を調整した金額をあくまでも希望額として記載しました。忙しい職場という認識もありますので、この金額は自分のモチベーションでもあります。」
相手「10年働いて、”あなたのお陰で事業が好転した”という位の実績がつけばあるかもしれないが普通はない!」
・・・という話である。
前職給与を保障するとは、その範囲の人を採用するという事であって、良い意味で捉えてはいけないのだと思った。
更に言い方である。こんな経営者の元で働こうとは思えない。
求人票に「履歴書無しの現場見学も可能」と書いてあったため、「見学希望」と書いたら、それにもケチをつけられた。あちらの誤りであるが、「ほかの求人票と勘違いをしたかもしれず申し訳ありません。」と言うと、同席していたもう一人の人が「もしかしたら書いていたかもしれません、すみません」と2度ほど謝っていたが、その経営者は「人を見ないと仕事ができないなんておかしい。特にキャリアアップを望んでいるような人がそんなことを言うとは」...というようなことを言われ、私の事が気に入らないのか何なのか知らんが、気分が悪い。しかもファミレスで。怒られている感満載である。
結局、あちこち嫌な気持になりながら「よろしくお願いいたします。」と言って帰ってきた。
店を後にするするなりジャケット脱いで、私もバカだなー。。。と思った。
私の市場価値を知るために、結果を待ってお断りしようかとも思ったが、自分の納得いかない相手に評価されるのもバカバカしいと思い、週明けに辞退の連絡を入れた。
同席者の方から「面接辞退について承知いたしました」とメールが来た。面接を辞退したのではない、選考を辞退したのだ。ま、あの経営者の様にそんなこと突っ込まないが、きっと仕事しずらいだろうなと想像しつつ、これで終わったと思ってスッキリした。
色々細々イライラする結果となって、
仕事内容や業務時間などが希望に合っていない事を重視して応募しなければよかったと思うが、
色々分かったこともあったから、
何事も経験だな、、、と思った。