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 初版は2004年3月だけれど、この本は2010年2月の第43版である。国際結婚する人が増えているから売れるロングセラーになることだろう。日本人同士の夫婦だって、それぞれの家庭という異文化で育っているのだから、このような著作は誰にとっても役立つはずである。

 

 

【敷金対策】
 これは、タイトルには関係ないけれど、知っていた方がいい。
 とにかく皆さん、入居する時も、退去する時も、日付入りで写真を撮りましょう。
 きっと強い味方になってくれます!! (p.63)
 著者の場合は、文章のやりとりで敷金が半分返ってきたという顛末が書かれているのだけれど、今は誰でもデジカメくらい持っているのだから、自分できちんと写真を撮っておけばゴタゴタもめなくて済む。
 不当な敷金請求がなされたら、写真を添えて少額訴訟を起こせばいい。
 少額訴訟は審理が一回のみその日のうちに判決が出て費用もそれほどかからないらしい。(p.62)

 

 

 

【ズボラ】
 母とトニーの会話
「「ズボラ」は「ずんべらぼん」っていう近江の方言からきているみたいですねー」
       ( ずんべらぼん = のっぺらぼう、つるつる。)
「え~~ 「ずんべらぼん」も知っとったけど・・・ そこからきとったのー? 知らんかった」 (p.87)
 どっちも、知らんかった。

 

 

 

【生き方】
 違っているところを
 「イヤだ」と思うか
 「面白い」と思うか
 そういうところで
 毎日は変わってくる
 という感じでしょうか  (p.99)
 生まれた国が違えば、距離感をこのように割り切って受け入れることもできる。
 しかし、日本人同士なら、感情一辺倒の人は、このようなことができない。
 国籍の同異に関わらず、これは、リフレーミングという当り前の知恵である。
    《参照》   『胎内記憶』 七田眞・つなぶちようじ (ダイアモンド社) 《前編》
              【リフレーミングの大切さ】

 

 

 

【スットボケ会話】
「ねぇ、お昼、何にする?」
「何がいいかなぁ?」
「そうだイタリアンにしない?」
「ん~、どーうだろう・・・」
「・・・」
「そうだ!! ボクにいい考えがあるよ! 今日イタリアンにしない!?」  (p.146-147)
 これって、古典落語のネタの応用である。
 お題は 「春」 だったっけ。
 「今、鳴いたのは鶯か~~」
 「いや、あれは鶯だ~~」
 「なぁ~んだ、鶯かと思った・・」
 ってやつ。

 

 

 

【トニーのつぶやき】
 「勘違い」で結婚して、その日の内に「や~めた」という芸能人は例外的存在として考えても、最近の離婚の数と性質は気になる。・・・中略・・・。
 離婚しなくて済むにはどうしたらいいのか。トゥルー・ラブを宣言し合うのはもちろん大事だ。しかし、それだけで間に合うだろうか。結婚前に、時間をかけて、お互いの基本的な夢や目標、考え方について確かめ合うのだ。
 一目ぼれした人は何よりの幸運だが、結婚前に重大な喧嘩一つしなかったら、どちらかが、猫どころかパンダを被っているに違いない。
 一般論はさておき、僕たちの結婚生活はどうなのか。きっと、大丈夫だ。幸いにして、やさしい家族と友達に見守ってもらえている。それに、人間として変化していきながら、自分たちの愛を養っていく力と決意があるから。(p.156)
 重要なのは、最後の一文だろう。
 または、下記リンクにあるように、「今回の人生は・・・」って考えるような人なら、安定した人生になるんだろう。
    《参照》   『イツモ。イチマデモ。』 高橋歩 (A-Works)
              【今回の人生は・・・】

 

 

 

【ダーリンが外国人な人に聞きました】
 著者のウェブサイト内でアンケートを実施したものが掲載されている。
 ※( )内は、ダーリンの出身地。
Q1 ダーリンの言動で驚いたことを教えてください。

 生理中の女性は、冷たい飲み物を飲んじゃダメ! と言ってレストランで氷の入った水から氷を取り出し、何故飲んではいけないかという健康談を熱く語り始めたこと。 (台湾 なっちゃん 26才 女性) (p.158)
 「日本よりずっと暑い国なのに・・」って思うだろうけど、台湾には中国式の食養生法が普及している。年間を通じて冷たいお弁当なんて「あ・り・え・な・い」国なのである。医学的にも、体温を高く保つことで免疫力が高まり健康維持に適しているという考えは正しいだろう。東南アジアの熱帯地域は、殺菌の意味もあって加熱は伝統的に基本というか常識。日本人のように冷やして飲むという食習慣は、世界的に見れば、むしろ例外である。

 

 

 

【マレーシアの国民的飲み物】
Q7 そのほかになにかあれば。
 マレーシアの国民的飲み物は「ミロ」らしいのですが、彼のアパートにはミロの特大の袋(日本の市販サイズの10倍はあるような)があった。しかもその大半が飲まれていた・・・。彼曰く「これだけは欠かせない」そうです。(マレーシア たえ 22才 女性) (p.163)
 都内の外国人が経営する食品店でこれを見たことがある。その時は「ウッソォ~~」って感じで意味が分からなかったけれど、これを読んでマレーシアからの輸入であったことがわかった。輸入でも日本で同じ量を買うより安いだろう。
 ところで、「ミロ」って、「オナラ製造食品」という印象がある。そんなのを頻繁に飲んでオナラが出ないなんて信じがたい。マレーシア人の食文化・体質には合っているんだろう。

 

 

<了>

 

  小栗左多里・著の読書記録

     『ダーリンは外国人2』

     『英語ができない私をせめないで』

     『ダーリンの頭ン中』

 

  トニー・ラズロ・著の読書記録

     『トニー流 幸せを栽培する方法』