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 受験勉強以後、「英語なんて必要ないけど、話せたら面白いだろうなぁ~」って思っている人は多いだろうけど、そんな平均的な思いの人々の気持ちを代弁し代行してくれている体験的著作である。いろんな英語教材、英語書籍、英会話学校、インターネットの英語学習サイトなどのことが書かれている。挑戦してみようかと思っている人には、情報満載だろう。書籍2004年5月初版。

 

 

【ネイティブの3歳】
 著者の旦那さんは トニー・ラズロ さん。
 トニーに聞いてみました。
「私って、ネイティブでいうと何歳くらいなんだろう?」
 ・・・(中略)・・・ 
「ん-・・・、三歳でどうかな?」
「やっぱりそれくらいかな」
「4歳や5歳よりは、おいしそうですしね、サンサイ」
 ギャグと御謙遜の兼用だろうけど、国際カップルなのに? という疑問を持つ人は多い。
 そもそも私が英語を話せないのは、彼が日本語を話しすぎるから、ということと、彼によれば「言葉を教えるようになって関係が悪くなる国際カップルはまわりに多い」ので、彼が私に英語を教えていないから、でもあります。それは私にもわかります。(p.38)
 読者にもわかります。

 

 

【ゴキブリ・アイデンティティー】
 ちょっと変わった英語学校の外国人校長先生の発言。
「パーティーのとき、日本人は壁の前にずら~っと並んでしまっている。それは本当にいけないことなんだよ!」
 実際は英語なので細かいニュアンスはわかりませんが、とにかく怒っていることはビシビシと伝わってくる。
 先生として怒るのも分かるが、問題は続いて言った言葉。
「それは、“ゴキブリ・アイデンティティ”だ。“ゴキブリ・アイデンティティ”は捨てなければいけない」
 んん? 今「ゴキブリ」って言った? 言ったよね。それはちょっとひどいんじゃない?
 確かこの人、ちょっと前までは同じことを「忍者アイデンティティ」と言ってたはず。「忍者」は許そう。バカにしてる感じはないから。いや、あるのかな。
 わかんないけど、とにかく「ゴキブリ」は明らかにダメ。・・・(中略)・・・。 もし校長が日本語を習って、日本語の先生に、
「あなたの身ぶり手ぶりは大きすぎて、死にかけているゴキブリみたいよ。そのゴキブリ・アイデンティティ、捨てなさい」
 と言われたら、どう感じるんだろう。(p.57-58)
 チャンちゃんだったらゴキブリでも忍者でも頭になんかこないけど、「死にかけているゴキブリ」に爆笑してしまった。著者の逆転一本勝ち。

 

 

【「the」と「a」の違い】
 離婚したら家がもらえる。
I got the house in the divorce.
I can get the house in a divorce.
 ※答えは離婚が決まっているかいないかの違い  (p.71)

 

 

【めんぼ】
 知らない日本語発見。
 私はめんぼ。きらわれ者にも仁義はあります。  ※ めんぼ=ものもらい  (p.92)
 広辞苑には、この単語出ていないから、著者の出身地・岐阜の固有表現なのだろう。
 サイトがあった。 ⇒ ものもらい呼び名全国分布マップ

 

 

【インターネットサイト】
 自分で勉強できる英語サイトがいっぱい紹介されている。
 これらは、2004年初版のこの本に紹介されていて、8年後の今日でも生き残っているサイトだから、活用している人が少なくない優れたサイトといえるんだろう。
 こういったサイトを活用した方が、学校で勉強するよりずっと面白いだろうしすこぶる役立つだろう。

 

 英語タウン.com     毎日コツコツe-tango     週刊ST オンライン版
 アルク     理解.com ←ズボラな人に! 辞書いらずの翻訳サイト

 

 
【爆笑英単語暗記法】
 identity = 同一性 → ああ遺伝 乳 母と同一 Aカップ
 セクハラ  (p.106)
 ああいでんちち で アイデンティティ である。

 

 

【集中できる1日15分】
 いろんな英会話学校や、マンツーマンの派遣英語教師に関しても、面白い体験内容や結果が書かれているけれど、終着点は、以下のようなもの。
 でも英語の勉強の仕方という本やサイトを見ていくと、「基本はやっぱりNHKラジオ英会話」と書いてあることがほとんど。(p.200-201)
 英会話学校だと1時間さかなくてはならないけど、ラジオなら最低15分。これくらいなら、たいて都合がつくもんです。 ・・・(中略)・・・ それにテキスト買っても1カ月350円と経済的。
 ということで、テキストも買い始めまして、本格的に聞いております。(p.202-203)

 

 

<了>
 

  小栗左多里・著の読書記録

     『ダーリンは外国人2』

     『英語ができない私をせめないで』

     『ダーリンの頭ン中』