《前編》 より

 

 

【日本人女性の残念な歯並び】
 うちのイタリア人の旦那も様々な土地の女性を見てきている人だが、彼は妻が日本人だと言うこともあってなのか東洋人女性への嗜好が強い。彼曰く、欧米人のような殴る蹴るなどのアグレッシブな暴力性が全く感じられないことと、女性的な美しさの演出が入念だということが東洋人女性好みの大きなポイントになっているようなのだが、一つだけ残念なのは「歯」だと言う。
 たとえ雑誌から抜け出したみたいな完璧な様子の女性を見かけても、笑った時に歯並びが悪かったらそれ一つで幻滅なのだそうだ。(p.160)
 それと欧米人にとってタブーなのは八重歯。日本では「可愛い」と称される場合すらある八重歯も欧米では「ドラキュラの歯」等と称され決して素敵なものではないのである。(p.161)
 松田聖子も、デビューの頃あった八重歯がなくなっている。
 メイクまで欧米化した現在の松田聖子を今でも支持するのは、女性たちだけだろう。
 日本の男たちは、おおかた「・・・・」である。

 

 

 

【シリア人女性】
 シリアへはまず旦那が暮らしていたエジプトに短期滞在した後に移ったのだが、同じイスラム圏なのにエジプトのような砂っぽくて騒然とした雰囲気が感じられず、空港に着いた途端私はまずこの国の女性の美しさに目を見張った。エジプトでは振り返りたくなるような別嬪さんにお目にかかることはなかったが、シリアの女性は全体に色白な人が多く、濃いまつげに縁どられた大きな瞳が印象的だ。(p.217)
 今や日本人にとって外国人は珍しいものではないから、外国の空港で人に対して際立った印象を持つことはそれほどないだろう。それでも中東地域は肌の色も衣装も、日本とは大きく異なるから、よく観察してみれば印象深い点はあるはず。
 チャンちゃんはカイロ空港で出会った黒人女性の肌の色を今でもよく覚えている。それは下記リンクのコメントに書いておいた。その他で印象的だったのは、サンパウロへ向かう時に経由したマイアミ空港の女性保安職員たちが小錦ばかり(?)だったこと。
     《参照》   『イロハソニー』 麻倉怜士・監修 (日経BP)
               【黒よりも黒い 「黒」 】
 そんな美しいシリアの女性だが、日常屋外で目にする限りイスラム圏の女性らしく全体的に皆さん謙虚で、女の子同士でつるんで歩いていても決して派手に声を上げたりふざけたりといったような振る舞いはない。日本でも一世を風靡したテレビドラマ「おしん」がイスラム圏でも流行ったという話は前にもふれたが、やはりこういった国々では未だに女性は控えめで忍耐強く、日常生活の中で男性の上位に立とうという意識は強くない。(p.217)
     《参照》   『新説2012年 地球人類進化論』 中丸薫・白峰 (明窓出版) 《前編》
               【中東の女性たち】

 

 

【秘すれば花?】
「それにしてもシリアの女性を見ていると胸が高鳴るなあ」とダマスカスに引っ越してきてからやたらと表情を蕩けさせている旦那。やはり美しくて静かに男性のために尽くす女性のオーラに万国の男どもは弱いのかと思ったら、何やらそれだけがシリア女性に対する胸のときめきの要因ではないことがわかってきた。(p.218)
 顔以外全身を隠しているイスラム圏女性の姿はよく知られているけれど、
 ある日、私は街の中で自分の前を歩いていた女性のコートの長いスリットから、物凄いピンヒールの膝まで漆黒のブーツに網タイツが覗いたのを見逃さなかった。・・・中略・・・母親らしき女性と一緒に歩いていたその女性は下着屋の前で立ち止まってそこに陳列されているブラジャーやパンツを印象深い眼差しで吟味し始めたのだった。(p.218)
 中東の砂漠地帯では、長らく家畜の数が財力を意味してきたけれど、それと同様に人間も子だくさんであることに大きな価値を置いている。何人も子供を産んで育てるのが文化的役割と心得る女性たちが、社会進出を希求するということはありえないだろう。
 そう考えると、「少子化」と「女性の社会進出」と「離婚増加」と「格差社会化」は、一連のものだということがよくわかる。
     《参照》   『日本の個性』 八木秀次 (育鵬社) 《後編》
               【「日本は男尊女卑の国である」という大誤解】

 

 

【世界で一番セクシーな女性がいる国】
 ちなみに旦那に言わせると世界で一番セクシーな女性がいるのは日本なのだそうだ。(p.222)
 シリア人女性で終わってしまうと、ちょっと何だから、これも書き出しておいた。
 その理由として著者の解釈がいろいろ書かれているけれど、その中に「大和撫子」という表現は全くない。この表現を外しても世界一セクシーなのが日本人女性なら、なおのこといいんじゃないだろうか。
 最後にオチにみたいに思える理由も書かれている。
 よくわからないが、確かにアメリカみたいな、前を歩いているのが男だか女だかわからない場合もよくある国から日本を見ると、日本の女性は関西と限らず、本当にセクシーだなと私は思う。(p.223)

 

 

<了>