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 政治に興味をもっている人々は、「正義」などというものは利権をもった強者による手前勝手な「箔付け」であることなど百も承知している。インターネットの動画情報を見ている若者たちなら、9・11テロが、「仕組まれた偽装テロ」 だったことなど当たり前に知っているだろうから、このタイトルにそこそこ興味をもつかもしれない。2012年7月初版。

 

 

【 Power is Justice 】
 日本語の正義に対応する英語は、「ジャスティス(justice)」だと思っている人の多いのではないでしょうか。
 実は、ジャスティスの意味は、日本語で言う「正義」ではありません。正確に言えば、「公平」「公正」、もしくは「平等」といった意味合いになります。もし正義を英訳するとすれば、truth(真実)が近いでしょう。
 ジャスティスというのは司法(権)のこと。(p.43)
 欧米の政治文化を学んでいると「Power is Justice」という表現に出会うはずだけど、大抵は「力は正義である」と訳されている。学生時代、「戦争は、軍事力をもってする外交の延長である」とするクラウゼヴィッツの『戦争論』の考え方を知って、飛び上がったチャンちゃんは、「(軍事)力は正義である」と単純に理解してしまっていたけれど、著者が書いている正確な訳を読んで、より深く納得できるのである。
 「権力とは法律(司法権)である」と訳した方がいいだろう。
 今日存在している多くの利権は、法律によって根拠を与えられているのだけれど、いったん法律を作ってしまうと、絶大な権限(利権)が保障されるのである。アメリカにおけるその如実な例が1913年のFRB設立と所得税徴収法に関する立法だろう。戦争を計画してきた者(国際金融資本家)たちは、莫大な富を生むよう、その前後で手ぬかりなく法的備えを完成していたのである。
   《参照》   『経済大国なのになぜ貧しいのか?』 苫米地英人 (フォレスト出版) 《前編》
             【国際経済の作為事例】

 アメリカが日本を属国化する過程においては、司法権に関わり深い警察官僚上がりの政治家が鍵を握っていた。
   《参照》   『ヤクザ・リセッション』 ベンジャミン・フルフォード (光文社) 《前編》
             【日本の支配者】

 

 

【民主主義下での立法は、正しく機能するか?】
 では、法律という正義は、どのようにうまれるのでしょうか。
 民主主義国家では、多数決で決めるというルールになっています。逆に言えば、多数決以外の民主主義と言うのは見つかっていません。(p.55)
 学校では「民主主義国家は、最大多数の最大幸福を実現するために、多数決という制度によって法律を定める」って習うんだろうけど、そもそも議員も、国民も、法律を考える上で正しい情報を与えられていないのである。
 9・11偽装テロに関して、世界中の多くの人々が本当のことを知ったのは2005年以降だろう。それ以前は、国民も議員も、アメリカが流す「正義」というデタラメに洗脳され騙されていたのである。インターネット上で明白な証拠となる動画情報が流され、一般人が知っている今日であってさえ、アメリカの属国である日本の国政は「イスラムによるテロ(アメリカ自身による偽装テロではない)」という呆れたスタンスで行われているのである。テレビや新聞に関わる大手メディアも、アメリカに隷属する電通によって支配されているから、インターネットを使わない人々は、依然として出鱈目な「正義」に洗脳され続けているのである。
 こんなんで、正しい法律ができっこないだろう。民主主義など実際のところは屍状態である。
   《参照》   『日米「振り込め詐欺」大恐慌』 副島隆彦 (徳間書店) 《前編》
             【日本メディアの支配者・電通】
 広告代理店の権力集中については、『洗脳広告代理店 電通』(サイゾー)をお読みください。・・・(中略)・・・。
 マスコミの報道次第で、一国の大臣がクビになることは日常茶飯事なのです。(p.193)

 視聴率を調べる会社は、ビデオリサーチです。ところがビデオリサーチは、筆頭株主の電通が株の35%をもつ、事実上の子会社なのです。・・・(中略)・・・。
 電通は、もちろん広告価格のために視聴率を操作することが可能なのですが、それ以外にも政権を動かすくらいの権力は維持しています。「あの政治家の好感度は高い」ということを自由に言えるのです。(p.215)

 

 

【日本赤十字社】
 血液事業は、とてつもない利権ビジネスなのです。
 もちろん赤十字は寄付事業も独占的に行い、利子は配分せずに手に入れています。
 震災時、数千億円を寄付として集め、その後、数ヶ月間被災者に分配されず、その間の銀行利子はすべて日本赤十字社に入っていたことは記憶に新しいです。(p.124-125)
            【輸血は絶対にしてはいけない!】
 献血によって、ほぼ無料で提供された血液を病院に売っているのだという。
 諸外国の血液事業は国が行っているのに、日本赤十字社は皇族がトップに立つ民間団体なのだという。
 たまたま数日前に献血をしたら、ライオンズクラブの人たちが粗品を配っていたけれど、一般人の善意でぼろ儲けしている日本赤十字社のオエライさんは、ライオンズクラブのみなさんの善意まで動員して稼いでいるのである。
 結構シラケタ話である。

 

 

【電波利権のための東京スカイツリー】
 東京スカイツリーが建設されましたが、その理由も特別会計を増やすためです。
 ・・・(中略)・・・ より多くの電波を携帯電話、携帯端末に売ることで、電波利用料をたんまり取るのが目的なのです。テレビを地デジに移行するのも、アナログで使っていた周波数帯を携帯端末に売るためです。
 テレビの電波利用料は40億円しか取れませんが、携帯端末の周波数帯を増やすことで、プラス500億円くらい、特別会計(総務省が自由に使えるお金)を増やすことができます。(p.207-208)
 特別会計という言葉が出てくるけれど、国も地方も議会で議論されるのは、単年度で決算する「一般会計」だけである。「特別会計」には期の概念がないから決算報告しなくていいというアホみたいな理由がまかり通っているのである。この「特別会計」こそが、官僚や一部の政治家が勝手に使ってきた資金源であり、正に利権の巣窟そのものなのである。
 「特別会計」にどんなに資金があっても、官僚は自分の資金を減らしたくないから「増税」というのである。地方政治もまったく同じ。平成19年度に住民税を増税しておきながら、年金などの一部の特別会計の大赤字はぜんぜん補填されていないのである。利権をもっている市政のトップとその周辺のオッサン達が、チューチュー吸い上げているからである。
 「不正使用の尻尾を掴んでいるから、逮捕できる」と思うのは、残念ながら全然甘い。
 このブログ冒頭の【 Power is Justice 】にその理由は書いておいた。
 そもそも、こういう社会構造の中で行われている政治に「正義」を期待する方が「アホ臭い」ということなのである。そうは言っても、こんな状態がいつまでも続いていていいわけない・・・。

 

 

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