《前編》 より
 

 

【北風と太陽】
 著者は、古神道の考えに則し自分自身が光り輝くことで霊を救済することに徹していたけれど、神仙道を学ぶ過程で、違う方法を学んでしまったという。
 A神仙道は光で霊を飛ばすというよりはどちらかというと極端なところでは、霊を脅して牢獄に閉じ込めるというような戦闘的な方法さえ使用するという世界でした。「北風と太陽」の物語に例えると、太陽のみが私の考え方だったのに対し、A神仙道では北風も使えるようにする術だったのです。(p.156)
 それから私は大波乱の日々を過ごすことになり、霊能の世界の恐ろしさを身を持って体験することになりました。(p.155)
 “牢獄に閉じ込めるというような戦闘的な方法”とあるけれど、「九字の法」のことだろう。人間が戦闘的な呪法を用いたところで、霊界を自らのフィールドとしている存在に勝てる訳がないのである。北風戦法を用いたら殆どの行者の末路は即死である。愛念に帰一する以外はすべて邪法である。
   《参照》   『神界からの神通力』 深見東州 (たちばな出版) 《前編》
             【怨念霊】

 

 

【光の種を受け取る資格】
 人はかつてもっていたような輝きを失ってしまったけれども、今まさに降り注いでいる光の種を人が受け取ることにより、人が神の輝きに近づくように、光を取り戻すチャンスなのかもしれません。光の種を受け取ることで、自らが光の柱になることが、私たちの務めなのでしょう。
 このことから直感した未来を解釈すると、次の新しい時代は、神祇(かみがみ)の指導で創造されていくのではなくて、人が自ら新しくつくり出していく時代になるでしょう、神祇は手を貸してはくれますが、担い手は光を受けた、今の時代に生きる私たちなのです。日本はしばらく荒波にさらされていくでしょうが、この荒波は人の魔の心が起こします。富士神界からのメッセージは「波の底にある真を見よ」ということでした。・・・(中略)・・・。
 ここが非常に重要なことですが、その種を受け取ることができるのは、そこに意識が向かっている人、つまり祈りの気持ちを捧げている人なのです。・・・(中略)・・・。自ら光の柱となる覚悟と自覚を持っている人はどんどん受け取れるのです。光の種は受け取ろうとしなければ受け取れないからです。手を広げて天を見上げ、高く、清く、強く生きようとする精神が光の種を受け取る資格です。具体的には、自分自身を信じ、能力を磨き、行いを正しくし、他と喜びを分かち合う、という大和(やまと)の精神をもって生きていくことです。(p.205)
 「光の種」と表現されているのは、アセンション関連の人々が言っている「フォトン・エネルギー」のことだろう。これは微細な粒子であり極めて繊細な波動であるから、それに共鳴できるのは愛であり大和心による祈りの波動だけである。

 

 

【次元を一つ上昇させて】
 鳳凰は全国の霊山に現れ、光の種を降らしたのですが、最終的には白山に行き、白山にも光の柱が立ったことでしょう。 ・・・(中略)・・・ 。霊視上では、白山が開き、完全に一仕事が終わった感じが日本中にただよっています。次は人間の番だと言わんばかりです。(p.209-210)
 白山に関わる神社をリンクしておきます。
   《参照》   加賀國一の宮 白山比咩神社
 人間一人ひとりが光の柱、光の花を咲かせていくというイメージを持つと、日本はもちろん、世界にあっても人が神のように輝く魂を持つことができ、はるかに幸せな世の中に変わっていくことができるのではないか、と私は思います。
 「光輝く花が降り注ぐ」というヴィジョンについて、私は端的に「これは愛だ」とも思いました。降り注ぐ華の源となる種ですが、これはいろいろな命あるものの次元を一つ上昇させて、それぞれが持つ命をより輝かせるために天が降らせている種なのではないでしょうか。(p.211-212)
 “次元を一つ上昇させて” とあるけれど、神社の次元界を5次元から6次元へ上げる役割のエネルギー体を、著者は鳳凰として観たのだろう。それは世界がミロクの世に向かっている確かな一つの証拠である。
   《参照》   『妙のことたま』 植松愛子・選 (たちばな出版)
             【ミロクの世】

 “ミロクの世”の準備は、確かに整っている。後は「光の種を受け取った日本人が、世界のためにどうするか」ということなのだろう。

 

 

【一を鍛える】
 日本の智恵は、頑張って昇りはじめた時にしか本当の姿がみえてこない、使えないというのが特徴のようです。生きたいと思っていない人は0なので、一にさえ立てないのです。ですから、毎日気にして、常に「生」のベクトルでいることが大事で、一を鍛えることの連続が、徐々に不動に光をつくるようです。日々、精進を崩そうとする重力がかかっているようなものなので気を抜くと負の感情が増幅してきます。それを突破していくには、高く清く生きようとする強い意志が必要です。 (p.235)
 この貴重な時代に日本人として生まれながら、スタート地点にさえ立っていないとしたら余りにも勿体なさすぎる。
 神道では「怠りの罪」とい表現しているけれど、まさに「一を鍛えることのなき状態」を言っている。
 1というのは、自分を現わす数霊なのだけれど、1から10までの言霊、“ひふみよいむなやこと”の最初と最後、つまり1と10、「ひ」と「と」で「ひと(人)」になるという言霊の基本的な考え方から、1から10までを人生訓として学ぶことがきる。それも、この本の中に書かれている重要なポイントだけれど、それだけ書き出すだけでも長~~~い読書記録になってしまうから、学びたい人は自分で購入して読んでください。

 

 

【職業選択では、“「どう思われたいか」という気持ち” を大切に】
 以下は、「数霊5:自分の立場を知る」の説明の中にある記述。
 自分の性格と能力に見合った立場を目指さなければならないのです。現代では、自分の身分を選ぶことができますが、「やりたい」と思う気持ちや能力だけで職を選ばないほうがよいようです。
 より具体的に説明すると、職業を決める時期にある人に対して私はよく、「あなたが将来どのように人に思われたいか、それを考えなさい」と言っています。おしゃれに思われたい人であれば、そういう仕事をしたほうがいいのです。人には「どう思われたいか」という気持ちがあるので、それを無視してはいけないということです。もちろん、わかりやすく考えるためであって、人の目を気にすべきという意味ではありません。社会の中で、どういう存在として生きていくかを客観的に見ようとする時、そう考える方法もあるということです。(p.254-255)
 職業選択に関して、“「どう思われたいか」という気持ち” を大切に考えるって、意外にありそうでない指摘である。

 

 

【白山菊理媛とイザナミ命】
 日本神話によると、イザナミ命は火の神カグツチ命を産み、死んでしまったため黄泉の国に堕ちます。それを迎えに行ったイザナギ命が、黄泉の国から続く黄泉比良坂で死体となって腐っていたイザナミ命の姿に恐れをなして逃げてしまったため、それを恥じてイザナミ命は黄泉の国に留まることになります。黄泉の国を司る神になり、イザナギ命を恨んで彼女は一日に千人、死に導くと言います。
 そのことから、イザナミ命は女性の怒りや恨みを象徴し、また火を生み黄泉の国を司ることから、死と戦争の女神とも言われています。ですからこの女神が怒っているうちは、この世に戦争が絶えることはないのです。
 しかし、神話によればイザナミ命は白山の菊理媛の説得によって黄泉の国から脱出し、イザナギ命と和合し、神界に返るとされていますから、その時は、この世の中の恨みの念や霊たちも消えるはずです。
 そんな現象がイザナミ命と共に、現実界でもすでに起こりはじめているような気がするのです。それが続けば、未来はどんどん明るい気が蔓延してくるでしょう。ちょうど2012年頃は、未来に向けて明るく創造的な構築がはじまる時代の幕開けになるのではないでしょうか。(p.271)
 “この世の中の恨みの念や霊たちも消える”という現象は、“霊界が閉じているという現象”として、この本が出版された頃、ほぼ時期を同じくして何人もの人々によって報告されている。しかしそれらより10年以上も前の計画段階でそのことを教えてくれていたのは植松愛子先生だけだろう。
   《参照》   『生きる!!』 船井幸雄 (あ・うん)
             【この世がミロクの世に移行するうえでの全体構造】

 白山の菊理媛はククリ媛でもあるから、イザナギ命とイザナミ命の仲をもククルことで、時代の仕組みを大きく切り替えたのだろう。飛騨高山の一角をなす白山は、21世紀の人類の仕組みを担う中心地である。
 現実界においても、世界金融破綻や第3次世界大戦を目論んでいた勢力は力を失い、政治や経済に関する世界構造は近年急速に変化しつつある。それらのことは、ベンジャミン・フルフォードさんの著作を読めば、よくわかるはずである。著者が書いているように、世界では明るい未来へ向けての創造が急速に進んでいるのである。
   《参照》   『勃発!サイバーハルマゲドン』 ベンジャミン・フルフォード (KKベストセラーズ) 《4/4
             【変革の波】

 日本は、高度な神霊界のパイプが下りている国だから、先んじて「世界の雛型」をつくる役割があるらしい。現実界に先行する神霊界においてそれを実践してくれいる清明な方々がいるから、大難を小難に変えることで世界はなんとか現状に納まっている。
 2012年を超えれば全てが終わるわけではない。むしろそこからが本番。2020年までに果たさなければならない重大な使命が日本にはある。

 

   《参照》   『I LOVE YOU 2』  アーリオーン・北川恵子 (扶桑社)
             【予言を覆す日本人】

 

<了>