《前編》 より
 

 

【『男女同権は女性を幸福にしない』】
 女性史研究家・評論家である山下悦子氏の『男女同権は女性を幸福にしない』(PHP研究所)がしばしば言及されている。
 山下氏が『男女同権は女性を幸福にしない』の中で説くのは、時代の流れは「個人単位から家族化へ」であり、家族を中心とした「老若男女共生社会」を目指し、女性がその優れたコミュニケーション能力により、家族を再生し、次世代を育てる共生社会をつくろうということである。(p.140)
 「おひとりさま」の女性客を待っていた都心のホテルがガラガラなのに対し、ファミリーで賑わう東京ディズニーランドは不況知らずの人気であることからも、日本人の「家族重視」志向が強まっていることがうかがえる。(p.141)
 男 vs 女というような「個我」を主張していられる時代ではない。今後は、国際金融破綻が起きなくたって日本経済が上向く根拠はないのである。こんな経済状況で、親の家があるのにわざわざ若夫婦の家を新築してローンを背負い込むなんて馬鹿げているとしか言えないだろう。
 「核家族化」も「おひとりさま」同様、時代状況に合わぬ“愚かな生き方”でしかないだろう。

 

 

【「アエラ族」改造講座】
 すなわち、女性は男と同じではなく、「女」らしくあれだ。ジェンダーフリー論者の方々にはとても許せない結論がそうして生まれてくる。
 『良妻賢母 ―― 女が幸せになるヒント』(PHP新書)の中で、夫婦・家族問題コンサルタントの池内ひろ美氏は、良妻賢母になるための条件として次の5点を挙げている。(p.167)
 その5点を、あえて書き出さずにケチってしまった。池内さんには以下のような著作もある。
   《参照》   『男の復権』  池内ひろ美  (ダイヤモンド社)

 自身の小さな権利ばかり主張し、そのくせ結婚に劣等感を持ち、職場の雰囲気を暗くしがちな「アエラ族」。そんな人種は右肩下がりのデフレの時代には、存在として極めて危うい。繰り返すが、今からでも遅くはない。早く「アエラ族」の幻想を捨て、女性が本来持つ人間的魅力をつけるべきである。(p.172)

   《参照》   『じゃんけんはパーを出せ!』 若菜力人 (フォレスト出版)

             【賢女はセレブを目指す】

 チャンちゃんに言わせれば、アエラ族の皆さんは、日本文化に関する見識がなさすぎるのである。女性に限らず、「男女共同参画」を率先して推進している地方自治体のトップって、どういう見識なのか知らないけれど、おそらくはアエラ族の教養レベルとさして変わらないだろう。
 いまだに「アエラ族」に傾倒しているというのなら、以下のリンクを元に、出典となるリンクも全部辿って、日本人女性のあり方を少し考えてみてくださいね。
   《関連参照》   日本文化に関する疑問と回答

 

<了>

 

  桐山秀樹・著の読書記録

     『海外旅行の達人』

     『アエラ族の憂鬱』    ★