《前編》 より

 

 

【儒教の創始者】
 老子は孔子より後に生まれた人である。孔子の死後役40年ぐらいして生まれた人であり、85歳で没している。むろん、これは中国の歴史を神霊界から垣間見た、私の過去神通という神通力によって見た結果であるが。
 また、『荘子』 や 『史記』 などには孔子が老子に会って道を教えられたとあるが、あれは頂先峰という人との出会いのことが、誤って後世に伝えられたのである。彼こそが、実質上の儒教の創始者であり、孔子とは、彼の後継者なのである。(p.61-62)

 先人と後継者が胎蔵界と金剛界、陰極の出発、定位と陽極の完成、敷衍とに役割を分担して、見事に主神の道と慈の顕現の大任を果たしておられたのだ。(p.63)
 頂先峰と孔子の関係は、ヨハネとイエスの関係に相当すると書かれている。
 ところで、頂先峰という名の易の大家が孔子の先生であったことは、中国の道院紅卍字会の扶括(ふうち:最も信頼のおける神霊直接の降臨による霊訓の壇)によって有史以来初めて明かされたことである。私は、この点に関してはさらにそれを肉付けしているだけである。(p.62)
 著者は、日本の道院紅卍字会の理事兼名誉会長である。最も繊細な神霊界を判別する能力のある人々が集まる道院紅卍字会の中で名誉会長を務めているということは、著者の霊能力が日本第一等ということであろう。深見東州先生は、「現在、香港の道院紅卍字会は閉じてしまっているし、台湾の道院紅卍字会は正しい神霊を扱えなくなっている」 とも言っていた。霊の正邪を見分ける  「審神(さにわ)の法」 は、誰でもが簡単に会得できるものではない。

 

 

【基礎的な審神の法】
 霊的に敏感な読者が、そういうことにならないように基礎的な審神の法を伝授しておきたい。まず、高級霊たちの約束事として、決して自分自身の昔の名前を前に出して、人々を信服させてはいけないという、暗黙の了解があることを知らねばならない。その理由は、人々に知ってもらったり、感謝してもらうということより、主神の命を奉じ、主神の御心を代行することを第一の喜びとされているからであり、人に知られることは、神徳、霊徳という蔭の徳を失してしまうからである。(p.76)
 「○○の霊言」 というようなタイトル書籍を出す人は、審神力がないことを公言していることになる。
 他にも審神の2大ポイントが書かれていたりする。
 チャンちゃんは学生時代、興味があって短期間であるけれど密教修業を経験したことがある。その中には他心通力程度の能力を持つ人々はいっぱいいたけれど、彼らであっても、霊界のこととなると殆ど太刀打ちできなかったのである。彼らは霊に対して、愛念で改心させるのではなく、九字を切って力で封ずるようなことをやっていたから、怨念霊の場合は壮絶な結末に至ってしまい、挙句の果ては、教えた阿闍梨から直々に実践禁止のおふれがでたような結末だった。チベット密教からたいそうな称号があたえられた阿闍梨の門下にあってすらこの程度のお粗末なものだったのである。
 それほど奥の深い霊の世界を正しく扱える人は非常に少ないということである。霊的世界の経験者ほど、深見東州先生の著作 (この本や『神界からの神通力』等) を読めば、その抜きんでた霊能力の程がよく分かるはずである。
 大抵の霊能者さんは、25年近く前に出版されていたこれらの本を殆ど読んでいるはずだけれど、一般の人が読んでも、霊との関わり方以外に、霊能者の才覚・能力の高低を見きわめる上でも役立つことだろう。
 審神という言葉は、もともと、沙庭で神を審(つまび)らかにしたという武内宿禰の古事から来ている。(p.86)
 この記述付近に、武内宿禰から出口王仁三郎にいたる、日本屈指の霊能者列伝が書かれている。
 いかに、出口王仁三郎が偉大なる影響力をもった宗教家であり、大霊能者であったのかが、お解りになることと思う。しかし、その出口王仁三郎程の大霊能者にあっても、鎮魂法帰神術を断念せざるを得なくなったのである。(p.87)
 何故かというと、術は教えられるけれど、審神する人の誠の極まりや信仰力の透徹の度合いが至らないと、魔が入ってしまうからなのだという。
   《参照》  『神仙界に行く三つの方法』 深見東州 たちばな出版
            【審神のポイント】

 

 

【「日月神示」の純度】
 出口王仁三郎の愛弟子の一人である岡本天明氏による 「日月神示」 であるが、これも、「五十鈴黙示録」 の大部分と、初期の頃のものは、さすがに正確に取り次ぎをされておられるが、人々が 「ご神示、ご神示だ」 と騒ぐようになってからのものは、巧妙に兇党霊団という魔物が入った内容となっている。故岡本天明氏もお気付きのことだったと思われる。氏のご人格が立派であっただけに、正邪の混入したものが後世に残ってしまったことが、惜しまれてならない。(p.90)
   《参照》   『ついに始まった大禊祓い 日月神示』 中矢伸一 (ヒカルランド) 《後編》
              【日月神示】

 卓抜な霊能力を持ちながら、自ら霊言によって人々を導くことをおやめになった良心的なシャーマンとして、立正佼成会の脇祖であった長沼妙佼先生のことも、ちょっと書かれている。

 

 

【ちょっと先の未来】
 大きく別けて、世界の経済は3つの大きな経済ブロックと一つの小規模な経済ブロックとに別れる。 ・・・(中略)・・・ 日本は、最初は最も大きな経済ブロックの総幹事国となってゆくが、ある事があって、一転して、一番小さな経済ブロックの長となる。文化、芸術、宗教、学術、教育、科学の研究センター及び全てのエッセンスを集めた高度で独自な文化経済国となって、GNPは世界で40番~45,6番ぐらいになる予定である。その頃、GNPがトップになっているのはカナダであり、ずい分、世界も変わっていることになる。決して、この30年ぐらいのことではない。もっと先ではあるが、そんな先過ぎないという程の未来のことである。(p.142-143)
 この本が書かれたのは、1985年頃である。
    《参照》   【鍵】バシャール 【日本へのメッセージ】

 

 

【霊界と星霊界】

 霊界はすべて星霊界にあるのである。
 すなわち、天国界は木星、金星、太陽、北極星にあり、中有霊界の中段から上段までが水星霊界、中段から下段までが月霊界や火星霊界、そして、地獄界が土星霊界と海王星霊界の一部にあるのである。(p.280)
 地上でウロチョロしていた浮遊霊や、怨念霊となっていた地獄界の霊たちは、著者の霊力によって救済された後、たいてい月霊界へ送られるのだろう。

 

 

<了>
 
 

深見東州・著の読書記録