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 地球に転生してきている魂達の年齢を5つに分けて、世界中の国々の過去と未来の動向を語っている。10年前に出版された書籍で、世界情勢に関する予言的な部分では大幅にはずれていることが幾つもあることは分かっていたけれど、アメリカと中国の動向に関して思うところがあったので読み返してみた。
 

 

【青年期の魂国家:中国】
 世界の国々を、乳児期・幼児期・青年期・成熟期・老年期という5つの分類で語っている。国家の大多数を占める人々の魂の年齢に応じて、国家の停滞や成長は起こっている。
 1970年代半ばまでは、青年期の魂がすべての国で大きな割合を占めていた。現在、産業化が進んだ多くの国では成熟期の魂が政府の上層を占めている。しかし、ほとんどすべての発展途上国では、青年期の魂とそのまわりを取り巻く軍人がいまだに支配権を握っており、盛んに制令や勅令を発することで、自分たちの領土での生活をコントロールしようとしている。    (p.55)
 中国は、指導者を敬うという幼児期の魂が多かったからこそ、共産党書記長独裁の制度を受け入れやすかったのであるけれど、次第に青年期の魂が増えてきたので、経済は資本主義の要素が強く、社会主義の要素は弱くなり、間違いなく発展すると書かれている。(p.208) しかし、青年期の魂は平和をもたらさない。
 青年期の魂は生まれつき、世界に自分の影響を残して自我を充足させたいという強烈な衝動を持っている。この魂の年齢のモットーは 「力こそ正義」 だ。
 青年期の魂は、世界の中で自分たちのいる場所だけを豊かにしようと試み、決して平等をもたらさない。 (p.55)
 「力こそ正義」 だ、は、欧米の覇権主義時代のありかたそのものであるけれど、ヨーロッパとアメリカの大衆はそれを卒業している。今、「力こそ正義」だ、をもろに実行してしまいそうなのが中国である。そして、世界支配者としてのアメリカの支配階級である。
 世界の環境問題に関しても、中国とアメリカは、世界の2大トラブルメーカー。

 

 

【アメリカ政府エネルギー政策の杜撰さ】
 アメリカ政府のエネルギー政策は、昔から世界の潮流に反して、大統領の暴挙がまかり通ってきた。京都議定書を批准しなかったブッシュに始まったことではない。
 ロナルド・レーガンは新車の走行距離規制を緩和したあと、国民からの不平もまったくききいれないまま、代替エネルギー研究を中止した。(ジミー・カーターがホワイトハウスの屋根に取り付けたソーラー・パネルも取り外した)。石油屋のジョージ・ブッシュは環境のバランスが壊れやすい北極の石油採掘に食指を動かし、同じ量のエネルギーを節約できるにも関わらず、役所が使用する電球の種類を変えることには関心を示さなかった。アメリカの財界人は、・・・(中略)・・・、エネルギー有効利用に関する法案に反対して激しいロビー活動を展開している。・・・(中略)・・・。ロビイストたちは、生態系を重視する思想を、ビジネスに悪い影響を与える馬鹿げた考え方だと信じ込ませようと躍起になっている。  (p.150)
 上に記述されているジョージ・ブッシュとは、現在のジョージ・ブッシュの父親のことである。親子なのだから、石油消費型政策の継続続行なのは当然である。
 現時点における、米中指導者のエネルギー問題に関する改善なき愚策は、間違いなく地球全体の首を絞めることになる。洞爺湖サミットが、デッドラインである。

 

 

【イスラエルの変容】
 イスラエルは(成熟期らしい)協調的な態度を見せ始めている。ロシア系ユダヤ人が大量に入ってきた影響で、魂の成熟が進み、この傾向はいっそう強くなった。近い将来イスラエルは、単に武力を誇示して威嚇するのではなく、近隣の国といくらか助け合おうとする。   (p.263)
 ロシア系ユダヤ人技術者の流入によって、イスラエルには民間技術産業が興ってきており、経済的な繁栄がもたらされている。
   《参照》   『知られざる技術大国 イスラエルの頭脳』 川西剛  祥伝社

              【ソ連崩壊がイスラエルの発展を準備した】

 

 

【日本は成熟期の魂が紡いできた文化の国】
 青年期の魂はどんな犠牲を払ってでも生に執着する場合が多く、いまの肉体が唯一のチャンスだと思い込んでいる。成熟期の魂は、人生には肉体以上に重要な何かがあるかもしれないと考え、死のプロセスを人生の一部とみなして、ときには遅らせるよりは迎え入れるべきだと考える。 (p.231)
 桜の散りゆく様に潔い人生の終わりを思いつつ、生死の境を超越していた武士道などの日本文化は、成熟期の魂によって紡がれてきたといえるのだろう。
 現代の日本経済を見ても、既に過剰に物を消費しようとする段階は終えている。内需経済が飽和し減速してゆくのは何も悪いことではない。資本主義が生み出す過剰な物に執着していたことに気づきだした日本人の心が、本来の日本人の心に帰るべく価値観の再浄化を行なっている結果と考えることもできる。
 もっとはっきり言うならば、日本のみならず世界は、価値観の浄化によらねば癒されない時代なのである。

 

 

【暗黒の時代だからこそ、「炎」によるセルフ・ヒーリング】
 自分に贈り物をするといい。自分をいたわる方法はいくらでもある。炎の前に座っていると、安心して落ち着くことができる。火の成分には、第一のチャクラや生存の不安を感じている肉体を鎮めるのに優れた効果がある。火は、あなたと地球に古来から伝わるものをつなぐ扉のようなものだ。  (p.324)
 都会に住んでいたらなかなかできないけれど、田舎なら、ひっそりと焚き火をしてみるのもいい。
   《参照》  『それでも脳はたくらむ』 茂木健一郎 (中公新書) 《後編》

            【「たき火」による「癒やし」】

 

 

【あなたが傍観者でいるうちは・・・・】
 自分を悩ませる物事を解決し、自分の興味をかきたてる行動をしていけばいい。自分がただの傍観者で、取るに足らない人間だという意識は捨ててしまう必要がある。老年期の魂の怠惰な精神の影響で傍観者になってはいけない! 世界を変えるチャンスを見つけて、大きな変化を作り出していくこと、あなたはスピリチュアルな行動によって、美しいエネルギーをたくさん取り込むことができる。ただし、バランスを保つためには、そのエネルギーをもう一度外に放出しなければならない。   (p.352)
 スピリッチュアルなエネルギーは、出すことによって補充される。ペイ・フォワードの世界である。
 自らが神意の取次ぎ役となって、地球の平安と人々の幸せを祈りながら、清らかな光を地球と全ての人々に贈る。そんな祈りとイメージの組み合わせが力を持っていることを、案外、人々は知らない。
 
 
<了>