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猫の世界には 携帯も車もなかった。
通話システムも大きく発達していて
道具を何も持たなくとも 話そうと思ったら
遠くの猫とも話すことが出来る。
車も必要なかった。
２ｋｍ以上なら瞬時に移動できた。
普段に使うと 筋力の衰えなどの弊害があることから
ほとんどの猫はその存在を知らされないで過ごしていた。
なので使い方も知らなかった。
緊急時には使うことが出来るように
システム管理されていたから
とっさの出来事に 自分がどこか遠くへ行ってしまう事が
たまにあるのを 不思議がるくらいだった。
こんにちは。チャンプです。
ポチっとしてもらうと 励みになります。
さおりは何度かハロウィンホテルに遊びに来ていた。
或る日 ルー一族と出くわした。
「君たちは 何者なの？ どうして猫を襲うの？」
襲うと言われ ﾑｯとしたのだろう
ついに口を開いた。
「我々は誰も 猫を襲ったことなどない。
ただ 悲しい歴史のために
我々は 他の猫とは体が変わってしまったのだ。
爪をちょっと動かすだけで
数ｍの空を切ることが出来る。
もし誰かが怪我をしたというなら
たまたま手を伸ばした瞬間に
気が緩んで空気を切ってしまったのだ。」
「じゃあ いい猫なの？」
「いいか悪いかは 我々を見たそ猫の気持ち次第だ。
世の中に いいも悪いもない。
状況がそう思わせるだけのことだ。」
（この画像はお話とは関係ありません イメージ画）
何度か出会ううちに さおりはルー一族と
次第に親しくなっていった。
けれど彼らは さおりから距離を置くことを忘れなかった。
「ねえ、こっちに来てよ。今日はおいしいケーキを持ってきたのよ。
町一番のケーキ、奮発しちゃった。一緒に食べよー。」
「それは・・・できない。」
悲しげに答えるのだった。
「我々の先祖は 人間界へ連れ去られたのだ。
ほとんどがまだ小さい仔猫だったから
帰るすべがわからなかった。
仕方なく 人間の言うとおりに働いた。
たくさんネズミを捕り ペストから人々を守った。
我々は人の言葉がわかったが
なぜだか人には 我々の言葉がわからなかった。
あるものは畑を守る道具だと思い
あるものは言葉は通じなかったが 話し相手だと思い
あるものはおもちゃだと思った。
そしてあるものは 暴力的であった。
人間界にも猫はたくさんいたが
我々とは違った。
話はできたが それだけだった。
我々の数は少なく 細々と生きるしかなかった。」
さおりは意外な真実に
驚きで胸をばくばくさせながら聴き入るのだった。
「君の顔立ちは、我々に似てるね。」
ため息の様に ふっと漏らした。
そのことが 近づいてみるきっかけになったのだろう。
さおりはさおりで 親戚の叔父に近い顔の猫を見つけた。
隣町に住んでいる琥珀とよく似ていた。
同じ血の匂いがする。
琥珀の先祖は 外国へ連れさられたと聞いたことがある。
その子孫なのかもしれない。
そし.て・・・
制作秘話
食事に出て来たパンとミルクですが
皆さんご察しの通り トーストとカフェラテです。
でも 猫にコーヒーは駄目よねって
ミルクとしました。
猫の技術でミルクに絵が描いてあるってとこかな。
棕櫚竹（シュロチク）さんに作って頂いていた動画
ありがとう。
ハロウィン気分たっぷりです。
チャンプは ２０秒のところです。
ハロウィン素材はこちらでお借りしています。
猫cafe屋さんのにゃぶ券
配当は
かっこいい～、
今回絵から飛び出して活躍するチャンプのシーンは
割愛したけど これで物語が作れそう。
てんちゃん、ちくわちゃんと。
ありがと～～～。
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