「TOEICで高得点をとっても、『英会話ができない人』、『(まともな)英文が書けない人』が沢山います。TOEICと英語の運用能力(書く・話す力)は関係ありません。」
最初から挑発的な文章ですが、よく聞かれる批判です。
ちなみに、私も一応TOEIC高得点者の端くれということになると思いますが、正直、「読む・聴く」という英語力に比べて、「書く・話す」という英語運用能力(私の場合、特に「話す」方ですが・・・)はイマイチだと感じています。上記の批判は、(部分的には)自分にも当てはまるのですが、私見を含めて、この批判を再考したいと思います。
まず、一口にTOEIC高得点者といっても2通りのタイプがいると思います。一番目は、主に試験テクニックだけでTOEIC高得点をとる人達です。いわば、TOEICの得点に見合う「英語力」がない人達です。この人たちが英会話や英文が書けないのはいわば当然であり、上記の批判がそのまま当てはまります。
二番目のタイプは、(試験対策などほとんどせず)、実力でTOEIC高得点をとっている人達です。このタイプの人たちは、基本的な英語力(読む力・聴く力)は備わっていますが、英語運用能力(書く力・話す力)が相対的に低い人も相当数いると思います。むしろ、日本人の場合、こうしたタイプが多数派かもしれません。
このタイプの人達の英語運用能力が低いのは、英語力の問題ではなく単なる練習不足の問題です。
日本で仕事をしていると、(仕事の中で)英語運用能力を向上させる機会はそう多くありません。ですから、意識して英語運用能力を向上させていく努力をする必要があります。
英語運用能力という点では、まず「書くこと」を重視すべきと考えています。
私は普段の仕事の中で、日常的に英文を読んでいますが、「英語を話す」機会というのはそう多くありません。「英語を話す」機会に比べ、「英語を書く」機会の方が圧倒的に多いです。というのも、海外とのやりとりの8割~9割はメールだからです。
海外とのやり取りをする必要のある日本の会社で働く場合、程度の差はあれ同じような状況(メールが中心)なのではないでしょうか。したがって、まずはきちんと伝わる英文メールを書くことが重要と思います。
英語の「読む・聴く」ができれば(TOEICで高得点がとれれば)、「話す・書く」という点でも、ある程度の素地はあるはずです。英語の4技能能(読む・聴く・書く・話す)は密接に関連していますから、TOEICの得点と英語運用能力に全く関係がないというのは明らかな間違いです。例えば,TOEIC900点超の人と700点位の人が同じ時間スピーキングやライティングのトレーニングをしたら、前者の方がはるかに成果が上がることは自明でしょう。
TOEIC高得点者の方、あるいは、(私を含めて)日本で英語を使って仕事をしている方で、英語運用能力(書く・話す)を向上させたい方々は練習あるのみです。そして、「英会話」よりも英文メールや英語を書く方に力を入れた方が得策ではないかと思います。
もちろん、上記の私見は、「日本語環境で仕事をしている人間が、時々英語を使うという状況」を想定していますから、「英語環境でバリバリ仕事をしている人」には無縁の話ですね。![]()
