中小企業における人材教育は、多くの企業で共通の課題です。
「本人の学ぶ姿勢が大事」とは言っても、採用した以上は育成を避けられません。しかし、外部研修を受講させるには費用がかかり、予算の壁に直面する企業も少なくありません。

そこでおすすめなのが、チャットAIを活用して自社オリジナルの研修を作成する方法です。

1.AIに研修作成を支援させる

まずは研修テーマを決めます。新人向けなら「ビジネスマナー」が代表的です。
テーマ・対象者・研修時間などをAIに入力し、構成を作ってもらいましょう。

  • PowerPointスライド案の作成

  • 台本やナレーション例の生成

  • 音声ソフトによるナレーション吹き込み

最後にPowerPointの録画機能でスライドと音声を合体させれば、簡単に研修動画が完成します。自分で制作工程を経ること自体が、研修担当者にとっても貴重な経験値になります。

2.繰り返し練習の仕組みを作る

研修動画を一度見ただけでは、内容は定着しません。
そこで、AIに問題集を作らせて繰り返し練習できる仕組みを整えましょう。

ビジネスマナーのような基本スキルは、その人のキャリアに長期的に影響します。反復練習を通じて「知識を行動に落とし込む」ことが重要です。

AIで研修作成・練習・定着

3.最終的には対話で定着させる

AIで作成した動画や問題集は便利ですが、最後に欠かせないのは人と人との対話です。

  • 研修後に質疑応答の場を設ける

  • 先輩社員が自らの体験談を語る

  • 受講者に実践の場を与えてフィードバックする

こうしたプロセスを通じて、研修内容が「実践可能なスキル」として身につきます。

まとめ

AIを活用すれば、コストを抑えつつ効率的に研修を作成できます。
ただし、最終的な学びを定着させるのは人間同士の対話です。AIと人の両方を活かすことで、中小企業の人材育成は大きく前進します。

本日もありがとうございました。

DX(デジタルトランスフォーメーション)は推進すべきものですが、一方で急激に進めるとコストが膨らみ、現場が混乱して生産性を著しく低下させることもあります。今回は、その失敗例と、実際に成果につながる進め方について考えてみます。

1.中小企業に合わない“背伸びDX”の失敗例

皆さんはERP(Enterprise Resource Planning/統合基幹システム)をご存じでしょうか。会計や在庫管理などを統合する大型システムで、企業向けにカスタマイズされるため導入費用は数千万円にのぼることもあります。

ところが、高額なERPを導入したものの、社員が操作を理解できず、結局エクセルや紙に逆戻りするケースは少なくありません。結果として資金繰りを圧迫し、システムが“置物”になってしまう。こうした背伸びDXは、中小企業にとって大きなリスクとなります。

2.DXは小さな成功体験の積み重ねから

DXは大規模システムを入れることが目的ではありません。まずは身近な業務から改善を始めるのが得策です。

例えば、今でも日報を手書きしている企業があります。これをスマホやPCで入力できるフォーマットに変え、クラウドで共有するだけでも立派なDXです。こうした 小さな便利の積み重ね が、社員のITリテラシーを自然に高め、やがて本格的なシステム導入に耐えられる組織をつくります。

3.経営者がDXを自分ごと化する

よくある失敗が、経営者が「デジタル化を進めるぞ!」と意気込みだけで高額機器を購入し、結局オフィスの片隅で使われずに放置されるケースです。

DXは“導入したこと”ではなく、生産性を上げることが目的です。経営者自身が現場を理解し、自分ごととして判断することが不可欠です。その際には、現場社員の意見を傾聴し、実際の業務に沿った形で進めることが成功のカギとなります。

 

DX推進のイメージ図:人々が地球儀やアイコンを繋ぐ

まとめ

DXは「高度なシステムを導入すること」ではなく、便利を積み重ねて成果につなげることです。

  • 背伸びした導入は失敗のもと

  • 小さな成功体験を重ねることが重要

  • 経営者自身が自分ごととして取り組むこと

この3点を意識すれば、DXは企業の強みを高める確かな手段となります。

 

本日もありがとうございました。

権限移譲はしたいけれど、どうもうまく進まない――。
そんな悩みを抱えている経営者・中間管理職の方も多いのではないでしょうか。

こちらは任せる気があるのに、部下はなかなか動かない。
成果も出ず、イライラしてしまう……。
その原因、実は「権限移譲の仕方」にあるかもしれません。

よくあるのが「自由にやっていいよ」という丸投げ。
しかし、これは権限移譲ではなく、単なる無茶ぶりになってしまうのです。

1.枠組みを設定する

「自由にやっていい」と言われても、経験がない分野であれば人は動けません。
むしろ枠組みを与えられた方が、自由に発想できる性質があります。

だからこそ、まずは 権限移譲の範囲を明確にし、目標を示すこと
これだけで部下は安心して挑戦でき、前向きに取り組める土壌が整います。

2.フィードバックの仕組みを作る

権限を移譲したら、基本は任せきることが大切です。
ただし「野放し」にしてはいけません。

日次や週次で簡単なフィードバックを受ける仕組みを作りましょう。
進んでいなくても、期日を迎えるまでは口を出しすぎない。
けれども報告を受けることで、大きなミスにつながりそうな場合には助言し、改善に導けます。

忘れてはいけないのは権限を移譲しても最終責任は移譲した側にあるということです。

 

権限移譲が進まない原因は「任せ方」にあることが少なくありません。
枠組み」と「ゴール」を明確に示し、フィードバックの仕組みを整える。
この2つを意識するだけで、権限移譲は驚くほどスムーズになります。

 

本日もお読みいただきありがとうございました✨

「知名度って本当に大切だな」と今ほど実感していることはありません。
個人情報を守りながら活動していると、積極的なマーケティングには制限もあって、知名度アップの難しさをひしひしと感じます。

企業も同じです。
知名度があるかどうかで資金調達のしやすさは大きく変わるんですよね。

例えば、無名の会社と地元で有名な会社。
両者が金融機関に融資を申し込んだら…当然、後者のほうが信用されやすく通りやすいですよね。

では、小さな会社はどうやって知名度を上げればいいのでしょうか?
今日は「一番手っ取り早い方法」を2つご紹介します。

1. 地域イベントに積極的に出店する

祭りやマルシェは、思った以上に頻繁に開催されています。
小さなお店でもいいので、ぜひ出店してみてください。

ポイントは「自社の強みをしっかり伝えること」。
黒板のPOPや看板でアピールしたり、飲食なら試食を配る、小売なら小物を無料配布して店名やこだわりを添える──それだけで印象に残ります。
何度か繰り返すと、地域での知名度は確実に上がりますよ。

 

地域イベント出店とSNS活用で知名度アップ

2. 自社公式SNSをコツコツ更新する

食べログなどに頼るのもいいですが、やはり「自社が発信するSNS」が最強です。
ただし、続けないと意味がありません。

最低でも1年間、毎日何かしら投稿を続けてみてください。
イベント出店と組み合わせれば、相乗効果で知名度は一気に加速します。

 

まずは地域で「名前を知ってもらうこと」。
そこから信用が生まれ、やがて資金調達の後押しになります。

 

小さな積み重ねが未来の大きな力になりますよ。

事業計画を折角つくっても、目の前にあるのは数値だけ…。
なかなか行動に移せない経営者や中間管理職の方は多いものです。もし今そうなっている方がいても、まずは安心してください。

ただし計画は、行動が伴ってこそ達成できます。
とはいえ「重い腰が上がらない」のも人間らしい姿。人は基本的に怠惰ですから、その気持ちはよく分かります。

そこで大切なのは「仕組み化して習慣化」すること。
やる気は後からついてきます。仕組みによって行動を自動化すれば、気持ちも自然と伴ってきて、計画達成が現実味を帯びてきます。

習慣化のための具体的な仕組み

1)事業計画を全社員と共有し、月次でアップデートする
2)社長の日次・週次の行動を朝一で書き出し、社員にメールで共有する
3)事業計画ごとに達成度と担当者を明確化し、中間管理職に「行動計画表」を作らせる
4)行動計画表をもとに週次で進捗打合せを行い、停滞の原因を特定し改善する

これを徹底すると何が起こるでしょうか?
まず社長自身が「行動せざるを得ない」状況になります。そして成果が出始めると、逆に動かないと落ち着かない体質に変わっていきます。

ビジネスマンが事業計画について考察している様子

一方、中間管理職以下も、計画の共有と進捗報告を求められるため、事業計画が“自分ごと”として刻まれます。さらに社内からの適度なプレッシャーが働くので、行動を先送りできなくなるのです。

ただし注意点があります。


プレッシャーを掛けすぎると“ウソの報告”が出てしまう危険があります。進捗が止まっている場合は人を責めるのではなく、「仕組みをどう改善するか?」を一緒に考えてください。

これが、事業計画を達成するために必要な「行動を習慣化する仕組み」の一例です。


今日もお読みいただきありがとうございました。