前回マラソンのことは書かないと言いましたが、書いておこうと思います。
同日開催の東京マラソンのような華やかさはありませんが。
そうと決まれば余計なことは極力省いて(長くなるから)、早速。
鹿児島マラソンのスタートは8:30。
5:00に起きて、昨日新大阪で買って食べなかったカスクート(小)と参加賞受け取り会場で売っていた焼き芋(小)と、同じく参加賞受け取り会場で貰った野菜ジュースで朝ごはん。
テレビを点けたら、こんなのやってました。
マラソンで通過する地域に特化した天気予報。
番組自体は2,3分なんだけど、20分に1回くらいやってた。
まともに走れるかわからないし、なんなら最後尾スタートでもいいと思ってたので、7:45締め切りの荷物預けに7:30頃到着。
荷物預け会場からスタート地点まで1km以上あるのは珍しい動線ですよね。
私はこんなコンディションなのでなんでもいいですが、少しでも脚を温存したい人には痛い距離かもしれません。
スタートブロックの締め切りは8:15。
思ったより早く着いたので、ブロック内(Cでした)の日なたを陣取って待機。
ただでさえ滑らかに動かない筋肉がこの上冷えて固まったら、この後どうなるか想像もつかない。
いつも以上にぼんやり立っていたので、スタートセレモニーの千葉ちゃん(千葉真子)のキンキン声にビクっとしつつ、目が覚めた気持ちになる。
ゲストや招待選手が少ないのもあり、セレモニー自体は5分くらいだった気がします。
大規模大会の金沢も10分足らずだったし、最近はセレモニーも短く済ませる傾向なんでしょうか。
久しぶりにスタートゲートを撮りました。ロスは1分半くらいかな。(すでにどうでもいい)
いざ走り出してみると、背中の痛みは少し振動が響くくらいで思ったほど邪魔しない。
大きく呼吸すると痛いけど、マラソンで控えめに呼吸してたら死ぬし、痛いとか言っとれすか。(※言ってられるか/名古屋弁)
練習もほとんどしてないし(←)、昨日は歩き回らずゆっくり休んでるし、脚の状態は今シーズン走った大会の中でもっともいい。背中のことさえなければ…と思ったりしたけど、背中に気をとられて他を感じていない可能性もなきにしもあらず。
しかしとにかく天気がいい。
スタート時の気温は6℃でしたが、昼には14℃まで上がる予報。
海沿いのコースなので、風が強くなければ絶好のマラソン日和と言っていいでしょう。
この時期は風向きも大隅半島向きだそうで、桜島の灰も飛んできません。
噴煙を上げる桜島。
そういえば今回鹿児島を旅する中で、一番印象に残ったワードは「マグマシティ鹿児島市」でした。
前に並んでいた、おそらく地元企業のランナーが着ていたウェアに書かれていたんですが、こんなキャッチコピーが付く自治体は鹿児島以外にあるまい。
誰が考えたのか、すごいパワーワードだなと感心するやら笑えるやら。
小ネタですが、桜島のような活火山を擁しながら人口50万単位の大都市を形成している鹿児島市のような都市は世界的にも珍しいそうです。(前日飛び込んだ整骨院の方、談)
話をマラソンに戻します。
走れるところまで走ろうと決めていた私、休憩は取れるところで取る。
正確には覚えていませんが、かなり早い段階で少し横に逸れたどこかの駐車場内に大きなエイド。
丁寧にヘタを取られたイチゴが一粒ずつ紙コップに入っています。
同じように一口サイズにカットされて紙コップに入ったタンカンもありました。
個人的にはイチゴより柑橘が好きなんですが、すみません、皮剥くのが面倒で…イチゴをひとついただきました。
いくつでもどうぞと声をかけてくださったこのエイドは、おそらく地元企業の私設だと思います。(JA?)
応援も多い賑やかな繁華街を抜けて…
鹿児島市内を走る路面電車は大会中でも運行していたので、通りすがりにお客さんが手を振ってくれていたり運転手が手を振ってくれたり、それに対してランナーも手を振り返したりして、思わず笑顔がこぼれる光景でした。
そしてコースはメインの国道10号へ。
あとは30km以上海沿いを往復するコースになっています。
コミュ障の私は大会に出ていてもあまりランナーに話しかけたりしませんが、この日はどういう心境の変化か、沿道だけではなくランナーにも声をかけながら進みます。
白いジャケットの背中一面に「和田アキ子」と書いて貼っていた透明のテープが剥がれかけていた男性には、隣に並んで仮装に対する感想を述べると思いきや「ちょっと押さえていいですか」と断ってから貼り直し。
ビジネスバックにスポーツ新聞まで持って走っていた気合の入ったサラリーマン男性に、スーツの素材を尋ねてみる。
背中に「『頑張れ!』の一言で復活します!」と書かれたTシャツの女性が歩いていたので「ガンバレ!」と抜きざま声をかける。(復活した彼女に10km先で抜かれる)
殿様カツラ着用の男性の顔を覗きこんだところしっかり白塗りしたバカ殿スタイルだったので、賞賛しようと思ったその時、沿道にいた子どもが放った「おとのさま!」という声色の真剣さ(明らかに敬意が含まれていた)に意表をつかれ、殿様ランナーが意図したであろう立ち位置との温度差に笑いが堪えられなくなり、声をかけるタイミングを逃す。
道中楽しませてもらっていました。
しかしこの海沿いコース、想像はしていましたが沿道がどんどん寂しくなってくる。
前日にも書きましたが、並走するJRは2、3時間に1本と本数が少なく、応援には使いにくい。
運営も対策として「応援バス(ある地点まで送迎してくれる)」や「応援フェリー(海の上から応援)」を企画したり、大きな旗を中央分離帯に立てたりと工夫してくれていました。
でも何より、ところどころに立ってくれているボランティア(学生が8割)の声が本当に励ましてくれました。
しかし私の脚はそろそろ終わりかけている。距離はまだ15kmほど。
背中のせいか、はたまたそれを庇って他に余計な力が入っているのか、はたまた単なる練習不足か。
恥をしのんではっきり言おう、これはただの練習不足である。
アドレナリンのおかげか、懸念だった背中はほとんど痛まず思っていたより全然走れているし、呼吸問題についても体が慣れたのか、もう痛みも感じない。
つまりここまで、背中のせいにするような問題がほとんど起きていない。(整骨院の皆さんありがとう)
それに引きかえ練習量はと言えば、1月の西尾マラソンも大雨を理由にDNSして、11月の松本マラソン後ロング走を1本もしていない。
走行距離は12月、1月、2月と50km程度…1月は半分くらい体調不良だったので仕方ないにしても、12月と2月はどうした。
現場でようやく己の練習量を振り返り、これでよくフルマラソン走ろうなんて思うよねレベルだと気付く。(遅い)
背中とか以前に、フルマラソン走れる状態じゃないわ。
私、フルマラソンなめてたんじゃないの。
ハッとして恥ずかしくなりますが、時は大会の真っ最中。
ここで急に「練習してくる」というわけにもいかないので、切り替えてとにかくゴールを目指すことに。
制限時間が何時間なのかもわからないけど、まずはハーフだ、とりあえずハーフまで走ろう。
確かに今年の練習量はいつもに増して少なかったけど、健康ランナー歴(←)10年の経験値があるだろ!
数ヶ月練習量が減っていたからってここまでの経験値を無にされてたまるかと、どうにかこうにかハーフ突破。
しかし一体私は何と闘ってるのか。確かスタートまではぎっくり背中と闘ってたはずなんだけど。
第一目標のハーフを過ぎ、いつから歩こうかと考えていたら折り返しの姶良市(あいらし)に。
景色もだいぶ変わり、街中だけあってこの地区の応援がほんとに素晴らしく。鹿児島市内より多かった気が。
ここまで長く応援不毛地帯だった反動か、もう楽しくて楽しくて。
気付けば折り返しを過ぎていました。
本当に私は応援がなければ42kmなんか絶対走れない。(情けないことを堂々と自信満々に言い切る)
そんな中、また現れたどこかの駐車場に設置された大きなエイド。
多分これも企業の私設エイド。(JA?←またかよ)
水、たんかん、まんじゅう、塩おにぎり…
まんじゅうを食べながらピンクのジャンパーを着たボランティアのおじさんとおしゃべり。
「今日は桜島も錦江湾もきれいで良かったねえ」
「はい、マラソン日和でありがたいです~(しんどくて両方あんまり見てない)」
私設エイド(?)ばっかり撮ってますが、公設エイドはここまでバナナ、塩飴、黒糖、たくわん、あとパサパサしてそうだなと思った記憶だけが残ってる何か←がありました。
公設ではたくわんだけいただき、持参したエナジージェルは2袋。
当初30km過ぎに投入しようと考えていたカフェイン入りのジェルは、今すでに脚が終わりかけてるのに30kmもクソもあるかとハーフ過ぎに食べました。(もちろんあまり効果は感じていない)
さて、エイドのみなさんにお礼を言って再出発。
やっぱり長くなったので、レポは一旦切ります。