どうにかレポが書ききれそうでホッとしてます。
危機があって平穏があって人に助けられ、マラソンってほんとに人生みたいだなと身をもって実感しながら、コースはゴールのある公園に向かっていきます。
ほぼ参加Tシャツのランナーしかいない写真…。
どの大会でもそうですけど、参加Tシャツ着てるランナー多いですよね。
応援者からすると探しづらいと思うんですけど、でも運営側からしたら嬉しい光景でしょうね。
信州スカイパークの入り口にやってきました。
松本市消防団の男性たちが、楽器でファンファーレを吹いて応援してくれています。
この辺りは応援者が少ないので、賑やかで嬉しかったです。
そういえば今回のレポはあまり沿道に触れていませんが、現地の私はいつも通りありがとうの無差別テロです。(歩いてるくせに)
松本の人は応援慣れしているのか、手を叩いたり旗を振ったりするだけでなく、声もよく出してくれていた印象。
特に印象深いのは「ガンバ、ガンバ」という声かけ。
最初にそれを耳にしたのは学生ボランティアの「ガンバです」からだったので、部活でこういう声かけしてるのかな~と思ってたんですが、42km中、老若男女問わず「ガンバ、ガンバ」が飛んできました。方言なのかな?
聞くたび、なんかあったかくてほっこりした気持ちになりました。
あと、コース沿いのお宅の住人が、庭や窓から手を振ってくれている光景も多かった。
交通規制で迷惑もかかっているだろうに、なんて優しいのか。
何より風速7M、8Mという強風の中、防寒してでも沿道に立ってくれていること自体が優しさと情熱のかたまりだと思う。
この人たちに会いたくて、ここを走ることに決めた自分は正しかった。
会えて嬉しかったです。
マラソン大会ってやっぱり異空間だとつくづく思います。
ランナーは応援してくれてる人に感謝の気持ちでいっぱいになるし、応援側も「ありがとう」と言われたら「ガンバレ!」とさらに応援したくなる。
普段、顔も知らない間柄の人とエール交換することなんてないし、何時間も感謝の気持ちが持続することも、少なくとも私にはない。(やだ、ギスギスした日常が漏れ出ちゃった)
まさにパワースポットで、私にとっては心の洗濯なので、この時間がなかったら自分は一体どうなっているのか…荒んだ心が表面化して鬼婆みたいな容貌になってるんじゃないだろうか、想像するだに恐ろしい…。
さて、ゴールのやまびこドームに向かって、いよいよ信州スカイパークの中へ。
飛行機に向かって全員が手を振っていた、思い出の公園です。
でも実は、入ったところでまだ33kmくらい。
ここから10km近く公園内をグルグル回るとか、どんな広い公園なんだよと思ったら
めっちゃくちゃ広い…
端が見えない…
入ったところに、こんな背景をバックにアルプホルンを吹いてくれてる応援団がいて、一瞬ここは外国かと錯覚しました…。
広大な公園内を、残り10km。
公式記録によると、この時間帯の風速は最速9.8M。
向かい風は進まないし、追い風は暑いし、何より着ているレインがガサガサバサバサうるさい上に風を受けて凧状態。
もう腹痛もなくなったし、最悪ショートカットでゴールには行けるから脱いじゃおう。
でも、ここまで私をかなり守ってくれたから捨てない。(ボディガード並みの信頼を得たポリエチレン)
そしてここに来てロキソニンが効いてきたようで、走るのに不都合な痛みがなくなった。
練習が足りないから脚は残ってないけど、ここまで歩きも多くてそこそこ楽してるし、走れるだけ走ろう。
ちなみに足底筋膜炎のごとき痛みを発症したこの足ですが、その後まったく痛みはありません…。
どうやら原因は足底ではなかったようです。
想像するに、おそらく靴ひも…。
この日、どうもキツ過ぎたり緩すぎたりとシューズがしっくりこず、全部で8回くらい結び直してたんです。
金沢の時も同じシューズ履いてこんなことはなかったのに、コンディションによって色んなことが起こるものですね。
35kmを過ぎると、周りにも歩いているランナーがだいぶ増えるので、遅くても走っているだけで抜けます。
が、いくら広くても公園内をグルグル回っているのは飽きる。
てか、ゴールってこの公園内にあるんだよね??
影も形もないんだけど。(広すぎる)
公園内にも、遊びに来ている人なのか元々ここで応援するつもりで来ている人なのか、ちらほらと応援者がいてくれるし、松本のボランティアは皆さんすごく声をかけてくれました。
年齢的に恥ずかしがりそうな男子学生もみんな、吹きっさらしの寒い中で看板を持って、震えながらも力強く。
38kmで一旦公園を出て、また別の入り口から入ると40km。
この辺りの風が、もういっそ笑えるほど強い。
こちとらなけなしの脚使って前に進もうとしてんだ、勘弁してくれー。
そこにコース誘導ボランティアのおばちゃんの「向かい風なんかに負けないよ!あと2kmだよ!!」という熱い応援。
非情な風にすっかり闘争心をもがれ歩きかけてましたが、その声で最後のひとふんばり。
どこを走っているのか公園内をまたしばらく走り(ちなみに公園内も小さなアップダウンあり)、林間に入ったら、ようやくその隙間からドームの姿とフィニッシュゲートがチラチラとお目見え!
ゴールならではの賑やかさも耳に入り、そして林間を抜けるか抜けないかのところには、知らぬ土地を歩いてゴールまで私を追いかけてくれたAYUの姿が。
ただいま!お待たせ!
少し前を、数少ない女子がラストスパートで駆けていくのが見えたので、私も最後の力を脚に込めてスパート。
なんのリアクションもせず、サングラスを取るのも忘れた出し切りゴールでした。
4:42:29
…あ、4.5獲り逃がしちゃったな
ゴール後は、可愛い女子高生がメダルを首にタオルを背中にかけてくれ、スポドリとりんごジュース、おにぎり(ツナマヨ、鮭、昆布、おかか、梅などから好きなのを選べた)をもらえました。
そして特筆すべきは、更衣室のガラガラぶり!
4.5だった金沢は座る場所を探すのも大変なくらい混んでましたが、ここ松本は4:42でもガラッガラ!
1人当たり6畳くらいのスペースがありました。寝ても邪魔にならない。
こんなところも松江に似てて最高。(松江4:02で、更衣室は5人くらいしかいなかった)
更衣室のやまびこドーム。
さすがに女子着替え中の様子を撮るわけにはいかないので、天井を。
AYUと落ち合い、フィニッシュライナーに乗るまでの間にランナー限定のおもてなしスポットが。
そばや山賊焼き、おやきに和菓子など、途中の「峠の茶屋」で出されたものが、ほとんどここで食べられるんです。
途中で食べないタイムガチ勢にも優しいおもてなし!
食いしん坊のくせに長距離向きじゃない胃腸の持ち主である私は、残念ながら走った後すぐには固形物が食べられないので、具なしのみそ汁をAYUと分け、和菓子を一つ貰ってポッケに入れ、その場を離れました。
フィニッシュライナーは松本駅行の他、塩尻駅行とスタート地点行が用意されていて、バスの台数もたくさん待機しています。
松本駅行は道が混むという情報があったので塩尻駅行に乗り、着いた3分後に松本行の電車が来る奇跡にあずかり、この上なくスムーズに松本駅に帰還できました。
1週間ぶりのビールは美味しかったー
馬刺しに信州サーモン、キノコのバター焼き、野沢菜など、信州名物をたくさん食べて大満足。
いろいろ揃っていていいお店でした(@新三よし)
松本マラソン。
現地までの利便性、規模、景色、沿道、ボランティア、スタッフ、エイド、スタート及びゴール地点の動線、シャトルバスの台数、どれをとってもトップクラスにいい大会でした。
唯一望むのは、10基以上あるところだけでいいから女性専用トイレ作って!一つでいいから!ということでしょうか。←
個人的には、アップダウンの多い松本マラソンを走るために2年前から小山越えコースを練習でずっと走っていたので、せめて山の神ゾーンはちゃんと走りたかったという悔いがあります。
そして「難コース」を警戒していましたが、実際走ってみて、そこまででもないような気がします。(「こんなのはじめて!」レベルではないという意味)
単にハードルを上げすぎていたのかもしれませんし、ほぼ歩いてたので走るのとは感覚が違うかもしれませんが、うちの周辺の地形とそんなに変わらないような…。
実は自慢じゃない(ならない)が、私は平坦ばかりだった前の家から引っ越して以降、3年間練習でハーフ以上走ったことがありません。
なぜならコースがキツイから!(えへん)
こんな坂しかないような土地で、到底30kmなんて走れないとずっと避けてきました。(えへん)
ということは、逆に自宅周辺でロングをきちんと積めば、松本マラソンもしっかり走れるんじゃないかと。
そんな希望が見えましたので、おそらくまた来年も走ります。
とにかく今度はちゃんと走りたい。
風はひどかったし、色々あったwけど、すごく楽しかった。
すべてに感謝です、ありがとうございました。
(41kmから完全に風に負けて進んでない。おかしいな、頑張ったのにw)
おまけ。
松本マラソンのエイドに出してくれてたスポドリ、アクエリとかと味が違って、濃すぎず口に残らずサラっと飲みやすいと思ったら、見たことないやつでした。
松本工場があるらしく、地元のものを採用してるんですね。
安曇野の水を使用してるとかでおいしかった。