こんにちは子育て中の視覚障害者、きの子です。
視覚障碍者の調理のコツシリーズ、前回までは材料を切ったり加熱したりについて書いてきましたが。
今回は調味料の量を計ったり、重さを量ったりするときの話です。
あとおまけで油をしくときのやり方も
料理に慣れた人の中には調味料は目分量でささっと、という人も多いかもしれませんが。
目分量が難しい私は調味料をよくはかっています。見えている人よりはだいぶはかっていると思うなあ。
「はかる」と言っても、かさをはかる場合と重さをはかる場合があり。
またそんなに厳密に測らなくてもってときには指の感覚を使って適当にやっちゃいます。
計量グッズについての記事はこちら↓
①調味料のかさを計る
計量スプーンは上の記事にもあげた貝印のものを使っていますが、大さじは頻繁に使うのでもう1本を100円ショップであつらえて、こちらも活躍しています。
どちらのスプーンも深さがあるのが特徴です。
平たい形状のスプーンは視覚障碍者には使いにくくて(汗)。液体を計るのはほぼ不可能じゃないかな。
計量カップも上野記事にある大中小3点セットのものを長年愛用しています。
200ccカップはどこにでも売ってるんですが、50ccカップがないとどうにもならんのですよねー。
あと、2合(360cc)入るカップは、炊飯のときの水を計るのに重宝しています。1合カップがあれば計れるんですが、炊く量が多いと6杯、7杯と入れるうちにこんがらがってきちゃうので(笑)。
便利グッズの記事で紹介した、ワンプッシュで決まった量が出る調味料ボトルの類も便利です。
私は醤油をワンプッシュで大さじ1杯出る「さじかげん」という調味料入れに入れているので、大さじ1杯や2杯を出したいときには、計量カップを使わずにこれで済ませることが多いです。
ワンプッシュで5cc出る商品もあるのでお好みで使い分けられますね。
「さじかげん」の姉妹商品「だしかげん」には顆粒コンソメを入れています。一度傾けると5ccが出てくる仕組みです。
コンソメキューブ1個が顆粒コンソメ10ccに当たるそうなので、キューブと顆粒を併用しつつ使いやすい方を使っています。
②調味料の重さを量る
調味料や食材の重さを量るときに私が使っているのは、視覚障碍者向けに作られたデジタル音声スケールです。
6年ほど前に約6000円で購入しました。
お菓子作りに使いたくて買ったのですが、今となってはあらゆる場面で活躍しています。
レシピで何グラムと指定された材料の重さを量るのはもちろん、ccやミリリットルで指定されているときでもそれを重さに変換して量ることもあります。
100ccの醤油は115グラムだし、1カップの小麦粉は100グラムちょっと、という具合です。
液体の調味料は計量スプーンやカップで量ろうとするとこぼれやすいので、重さを計った方が性格な場合もありますし、単純に量が多いと重さを計った方が作業が楽だったりもします。
で、かさを重さに変換するときに使うのが重量換算表です。私は生活訓練の先生に一覧表をテキストデータでもらって使っているんですが。
ネットで検索してもいくつかでてきますね。そのうちの一つを貼っておきます。
重量換算表
③指ではかる
料理レシピでは、「塩 ひとつまみ」、「故障 少々」とかってよく出てきますよね。
調味料の容器を傾けて適度な量を直接入れられればいいけれど、見えていないとそれが難しい。
私の場合、小皿や掌にいったん塩や故障を出して、そこから指でつまんでよき量を投入することにしています。
ひと手間ではありますが、指を使うと量を調節できるだけではなく、まんべんなく振りかけられるという利点もあるので、しょっちゅう使うやり方です。
調味料が液体の場合は指でつまむことができないので、小さなスプーンで少量すくって投入したり。
それが面倒な時はボトルの口の下に指をかざして、指に垂らしながら投入するという技もあります。指に当てることでだいたいの量を感じることができますし、入れたつもりで入ってなかった、というミスを避けられます。
からしやしょうがなどチューブに入っているものも、量の調節が難しいのでいったん指の上に出してから使うことが多いですね。
④油をしく方法
やけどの危険を考えると、油は鍋やフライパンを加熱する前に投入する方がいいと思います。
私は適当な人間なので、油はボトルから直接どばっと入れてしまうことが多いのですが(汗)。入れすぎになることも多いし、逆に入れたつもりで入ってない場合もあります。
入ったかどうかは鍋が冷たければ指で触って確認できます。調味料同様、指に垂らしながら投入する方法もあります。
入れすぎたと思ったら、私は油ポットに戻しちゃってるかな。
できるだけ油を控えたい方は、キッチンペーパーなどに油をしみこませて鍋底に塗るとうすく油をしくことができます。
ワンプッシュで決まった量が出てくる調味料入れを使う手もありますね。
最期に今回の記事に出てきた調理グッズのリンクを改めて貼っておきます。
計量カップ3点セット
貝印の計量スプーン
さじかげん
だしかげん
デジタル音声スケール