F1世界選手権 2024 Rd-07 エミリア・ロマーニャGP…フェルスタッペン辛勝. | チャコティの副長日誌

チャコティの副長日誌

主役になれない人生を送るおじさんの心の日記.
猫と映画、絵画、写真、音楽、そしてF1をこよなく愛する暇人.
しばし副長の心の彷徨にお付き合いを….





シリーズ第7戦はエミリア・ロマーニャGP、イタリア北部の
イモラ・サーキットでの開催.昨年は直前の大規模洪水の
為ドタキャンされたのだったね.

イタリア語での正式名称は、
アウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ
(Autodromo Internazionale Enzo e Dino Ferrari)
と呼ばれる.フェラーリ創業者のエンツォ・フェラーリと
その息子のディーノを記念して名付けられた.
1989年のエンツォの死を機に、アウトードロモ・ディーノ・
フェラーリから改称された.

日本で7月公開のアダム・ドライバー主演の「フェラーリ」
を楽しみにしている.予告ではエンツォに似せたアダム・
ドライバーの容姿と、その息子ディーノの死の事故シーンが
印象的であった.日本での公開が遅れ私には待望の一作.


エンツォのレースにかけた情熱や息子のディノの死への
哀しみはその後のフェラーリの車作りに多大な影響があった.

そのいわれのフェラーリの本拠地とも言えるイモラでの一戦.
今回チーム・フェラーリはマシンをグレードアップして臨んでいる.
フリー走行では立て続けにトップを占めていたが、残念ながら
予選は後塵をはいしてしまった.

フリー走行と予選のドライブ画像を観ていて、このサーキットは
ドライビング・センスがものを言うコースの感がある.
高い縁石に乗り上げて、宙を飛び着地時のグリップを失い
広げられたグラベルに捕まるドライバーの多いこと.

直線が多く、ハイスピードよりのサーキットだ.エンジン全開率も
高い.カーブやシケインをポンポンと切り返していくリズム感が
要求されるコースだ.好きな人はたまらないコースだろう.

思い出すに今から30年前の1994年、あのアイルトン・セナが
亡くなったのもこのイモラサーキットのタンブレロ・コーナーで
あった.今もこのコーナーの近くにセナの銅像があり、花束が
絶えない….



さて、レースの予選は土曜の午後、日本では23時からの放送.
Q1でアストンマーチンのF.アロンソが敗退、Q2ではレッドブルの
S.ペレスが敗退と波乱だらけの予選となった.フェラーリが速い、
マクラーレンが速い、されどポールを制したのはレッドブルの
M.フェルスタッペンだった.

2番手にマクラーレンのO.ピアストリが0.074秒差で付いたが、
走行妨害の違反で3ランク降格.フロントロー2番手に昇格した
のは同僚のL.ノリス.3、4番手にフェラーリ勢、C.ルクレール、
C.サインツ.6番手にメルセデスのG.ラッセル.そして7番手に
RBの角田裕毅、8番手にメルセデスのL.ハミルトン.9番手に
RBのD.リカルド、10番手にハースのN.ヒュルケンブルグ.
 

 

日曜の決勝は天候は晴れ、気温25℃、路面温度44℃のドライ.
ピレリは今レースにC3からC5までの柔らかめの陣容を準備.
全63周のレースは1ストップのタイヤ交換が予想されている.

最近のスタートは無難に始まるね.みな慎重だ.かつてみたいに
スタート時の1コーナで多重クラッシュなんて観なくなった.
上位6台はポジションに変動無く周回を重ねる.

スタートで2ポジションダウンした角田裕毅が早めに12周で
ハードに履き替える.他の首位マシンたちは26周あたりで
メディアムからハードへ履き替えた.

その後は、M.フェルスタッペン独走という、又も退屈なレース
展開に陥ってしまったのだけど、ラスト10周くらいから、突然
緊迫したレース展開に変わってきた.

2番手を走るマクラーレンのL.ノリスが徐々にトップを走る
M.フェルスタッペンの差を詰め始めた.残り3周あたりになると
DRSが効く1秒差にまで差が縮まった.逃げるM.フェルスタッペン、
追うL.ノリス…緊迫したレース展開が繰り広げられた.

結局はコンマ台の差でM.フェルスタッペンが逃げ切り優勝.
今期通算5回目のポールトゥウィン.勝負事に“たられば”は禁物
だが、あと2周レースがあれば、必ずL.ノリスが勝っていたであろう.
 

 

3位に地元フェラーリのC.ルクレール.表彰台に上がったのは見事.
4位にマクラーレンのO.ピアストリ.5位にフェラーリのC.サインツ.
6位、7位にメルセデスコンビ、L.ハミルトンとG.ラッセル.
8位に追い上げたレッドブルのC.ペレス、9位にアストンマーチン
のL.ストロール.10位にRBの角田裕毅が入賞、1ポイントを獲得.

レッドブルを追うマクラーレン、フェラーリとのマシン差が少なく
なっている.今後の展開が面白くなってくるかもしれない.

次戦は1週間後に伝統の一戦、モナコGP
モンテカルロ市街地コースでの開催.
マシン差ではなくドライバの腕で決まるレース.
さて今年は誰が勝つか?