2024年5月18日(土)、群馬県谷川連峰の白毛門(しらがもん)と朝日岳に行ってきました。
湯檜曽川を挟んで、谷川岳東壁と向かい合う、絶好の展望地に位置します。
朝6時ちょうど、白毛門登山口駐車場を出発しました。
谷川連峰馬蹄形(ばていけい)縦走路の案内板がありました。
馬蹄形縦走路とは、谷川連峰のうち湯檜曽川(ゆびそがわ)を逆Uの字形に取り囲むように聳える峰々を縦走する全長20km超のルートです。
白毛門山頂まで3.1km、朝日岳山頂まで6.5kmとのことなので、それほどキツそうには見えません。
しかし、実際に歩いてみたら、標高差の大きさとアップダウンの多さに参りました。
湯檜曽川に流れ込む、白毛門沢の橋を渡りました。
ブナの木の新緑の中、急登が続きます。
樹林が開け、朝日に照らされた谷川岳が見えました。
雲一つない青空、山頂での展望の期待が高まりました。
イワウチワ(岩団扇)が咲いていました。
イワウチワにしては、ちょっと大きめの花です。
樹林帯を抜けると岩場が多くなってきます。
イワナシ(岩梨)の花です。
松ノ木沢ノ頭(1,484m)を通過しました。
白毛門山頂も見えてきました。
タムシバ(田虫葉)の木に、白い花が咲いていました。
ナエバキスミレ(苗場黄菫)です。
小さくて青い花がいっぱい咲いていました。
フデリンドウ(筆竜胆)です。
春に咲くリンドウは、青空と同じ色で目を癒してくれます。
谷川岳ロープウェイと天神平スキー場が見えました。
バブル期のスキーブームの時と、子どもたちとの家族登山とで2回ほどお世話になりました。
ロープウェイとスキー場は、東武鉄道から星野リゾートに経営権が移ったとのニュースを聞きました。今後どのように変わっていくのでしょうか。
目を転じると、谷川岳の東壁が間近に迫る絶景です。
中央の急峻な岸壁が一ノ倉沢です。
谷川岳は、世界一の死者数を出している山で、前途ある多くの登山者やクライマー達がこの岩壁で若き命を散らしたという一面も併せ持っています。
アズマシャクナゲ(東石楠花)も咲いていました。
8時26分、白毛門山頂に着きました。
標高は、1,720mです。
北側は、これから向かう笠ヶ岳と小烏帽子・大烏帽子が残雪をまとっています。
北東側、蓬峠(よもぎとうげ)方面。
馬蹄形縦走路のルートです。
東側、一ノ倉岳と谷川岳。
南側、榛名山方面。
南東、上州武尊山。
北東は、尾瀬と奥日光の峰々。
馬蹄形縦走路鞍部の奥に、苗場山と神楽ヶ峰が見えました。
笠ヶ岳へ向けて歩きました。
ショウジョウバカマです。
何度か残雪を歩きます。
アズマシャクナゲが鮮やかです。
9時22分、笠ヶ岳山頂に着きました。
谷川岳東壁の陰険な悪相の岩壁です。
山頂下に、かまぼこ形の避難小屋がありました。
青山学院大学ハイキング部のプレートがありました。
この山に消えし
若き友の
天に憩える魂を
偲びて
ここから朝日岳が遠かった・・・。
繰り返すアップダウンが寝不足の体にこたえて、だんだんバテてきました。
ここを登り切ると山頂かな・・・?、と思ったら、
違いました。
もう一回大きく下って登り返したところが、ようやく見えた朝日岳山頂です。
10時46分、バテバテの状態で、やっとこさ朝日岳(1,945m)山頂に着きました。
朝日岳山頂も360度の大展望です。
越後三山方面。
上越国境の稜線、馬蹄形縦走路の最深部分です。
遠く、長野・新潟、信越国境の山々の稜線と、志賀高原の裏岩菅山をズーム。
歩いてきた道を振り返ると、右手前は笠ヶ岳。
正面奥は谷川岳。
すそ野の広大な武尊山をズーム。
尾瀬の山々をズーム。
日帰り最難関の山の一つ、平ヶ岳。
そのうち行けるようもう少しトレーニングを重ねようと思います。
朝日岳山頂で、いつまでも飽きない展望を楽しんだ後、来た道をピストンで戻りました。
バテバテでしたが、登山道の花に癒されました。
振り返ると、左奥には巻機山。
イワカガミです。
リンドウ
この日は、終日好天で、谷川岳東壁の荒々しい姿をずっと眺めることができました。
沢の水で汗まみれの顔を洗いました。
気持ちいい~。
16時14分、ヘロヘロになりながら、何とか白毛門登山口駐車場に下山しました。
帰り道、湯檜曽(ゆびそ)温泉を通りました。
38年前、東京で就職して最初の職場旅行は、土曜日半ドンでの湯檜曽温泉だったなあ、と懐かしく思い出しました。
合計時間 10 時間 23 分 休憩時間 1 時間 38 分
距離 11.8 km のぼり / くだり 1733 / 1733 m