祝!宇都宮ライトライン開業。乗って見る期待と課題② | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

ライトライン初乗りルポ(本音増し)


混雑するライトラインに揺られて、東にひたすら進む。

速度は40km/hから上がらずモヤモヤしてしまうのは、期待の裏返しと言っていいか。

ライトライン随一の郊外電停であり、また高架構造となっている飛山城跡電停。

交通広場(ロータリー)も整備され、デマンドタクシー「清南スマイル号」も乗り入れる。

電停名の由来になった飛山城史跡公園は、電停から歩いて北にある。


発車すると、南側にはものすごい竹藪が目に入ってくる。

昼間はともかくとして、夜が更けてからこのあたりを走るのはなかなか怖そうだw


次いで、清陵高校前に到着。

電停名となった県立宇都宮清陵高校のほか、作新学院大学も近接。

宇都宮大学陽東キャンパスと共に、学生の通学利用も視野に入れる路線である。


ここからは、サイドリザベーション方式と呼ばれる併用軌道に。

とはいえこのあたりは、バラスト敷きで専用軌道の趣が強い。

線路左手には栃木住友電工の工場もあり、次第に清原工業団地内に入っていく。

線路はS字カーブを描き、さらに速度はゆっくりになる。


そして、左手にJRバス関東が見えてくると清原地区市民センター前電停へ。

ここには、トランジットセンターと呼ばれるバスターミナル(交通結節点)が併設された。


かたや、ホームは1面2線に。

この形態は現在では岡山市電に、かつては名鉄美濃町線でも見られた。


ただ、ここの特徴として、各電停には現金払い用の整理券発行機が設置されている。

この辺りは各車両の各扉に設置するよりコストが下がり、かたや鉄道線の乗車駅証明書発行機と

同じと解釈しても良さそうなところで、却って目新しいポイントになっているのが面白い。


清原地区市民センター前電停からは進路を北に変え、宇都宮清原工業団地内へ。

こちらもサイドリザベーション方式の併用軌道だが、軌道敷は舗装されている。


そしてグリーンスタジアム前電停は、千鳥上に2面4線のホームを配する。

将来構想の緩急接続のほか、グリーンスタジアムイベント開催時の臨時運転に対応し折り返しの

渡り線も設置してあり、現に3日のサッカーの試合があった時には増発が行われたそうだ。


…とここで、遅延が一時5分に縮まる。

若干はダイヤに余裕を持たせているのはバスと同じであるが、効果は微減に留まった。


サイドリザベーション上での行き違い。

富山ライトレール開業の時も感じたが、日本でも海外みたいな風景が見られるのは感慨深い。


そして工業団地を抜けると、またも高架線に駆け上がり再度進路を東に変えていく。


そして、宇都宮テクノポリスセンター土地区画整理事業により誕生した「ゆいの杜」地区へ。

電停名もゆいの杜西、ゆいの杜中央、ゆいの杜東と続いていく。

当初はアクセスの悪さや東日本大震災の影響もあり、分譲住宅はほとんど売れなかったというが

ライトラインの建設見通しが立った2016年頃から人口が増加しており、県道64・69号線及び

ライトライン沿いには飲食店など店舗も増加、寄り道休憩にも良さげなエリアである。


そして芳賀町に入り、芳賀台、芳賀町工業団地管理センター前と続く。

芳賀町工業団地管理センター前電停にも、トランジットセンターが併設されている。

芳賀町内に入ると、目的上は完全に通勤利用を目論んでいることを窺わせる路線になる。

またまた針路を北に変えるところで、最後の行き違いとなる。


そして、かしの森公園までの名物勾配。

最急勾配60‰で、碓氷峠越えには及ばないもののスリリングな線形を体感できる。


そして、イベントが開催されているかしの森公園の前を通り過ぎ…


いよいよ、終点芳賀・高根沢工業団地へ。

最終的に、およそ3分延での到着となった。


運賃は全線通しでも400円。

新線としては、異例極まる安さである。

その安さが、今回の大きな肝になってきている。