あの熱かった、暑かった夏から、はや4ヶ月余。
今年のJR東日本の新幹線は、類稀なメモリアルイヤー。
その二大要素の2回目は、上越新幹線開業40周年。
7月の東北新幹線に続き、大宮で新幹線リレー号との乗り継ぎを伴うツアーが実施された。
今回の目玉は、9月に200番台が纏った緑の横帯を復元した185系C1編成。
これまで撮影会のみの登場で、団臨など営業運転が無かったためいよいよの運転となった。
…まずは、新潟からやってくる「なつかしのあさひ号」撮影から。
今回も200系リバイバルカラーのE2系J66編成が運用されたので、こちらの撮影は軽めに。
まずは到着を待つために9時過ぎに大宮に到着し、17番線で入線を待っていたのだが…
9:42。
あれ、13番線入線かい⁉️
既に16番線の発車案内には大宮発新潟行きの団臨の時刻が上がっていたから、16番線に入線して
直接折り返しをするものだとばかり、思い切り思い込んでしまっていた。
ただ、それにしては随分人が少なかったし、9:41に定期列車の発車(なすの255号郡山行き)も
あるから随分綱渡りな過密ダイヤだな、とも思ってはいたのだが。
通常の上越・北陸新幹線と同様の入線スタイルに、腰砕けになってしまった。
…まぁ、いつもと違うアングルで撮れたから、まぁいいかと割り切っておく。
この場所はこれで撮り終え、足早に新幹線構内から離れる。
結局、そのまま上野まで回送で往復したらしい。
先に分かっていたら、上野の地下ホームで撮る手もあったか。
…しかし、そんな余裕は無かった。
やはり待ちたいのは、185系。
幸いにして、早めに動いたからか8番線の北側で前回とほぼ同じポイントを確保できた。
20分近く待って、いよいよ…
リバイバル緑帯、登場。
今まで写真でしか見たことのなかった光景が、眼前に現れた。
しかも、実はこれまで、このカラーの185系自体をほとんど撮ったことがなかった。
高校に進学した1995年の秋から200番台のリニューアルが始まっているのだが、田町区配置の
0番台に比べ興味が極端に低かったらしく、今のところ上野駅で1枚撮ったのを発見したのみ。
今になってみれば、ここまで極端な扱いは一体なんだったのだろうと思う。
ただ単に遭遇のタイミングが悪かっただけなのか、それとも…
ともかく、初見に近い新鮮な気持ちでこのカラーの185系と対峙したが…
やはり周りはアツかった。
大方予想はついていたが、かなりの人出に目眩を起こしそうになりながら撮った。
40年前に思いを馳せつつしんみりと、なんて悠長なことはやっていられなかった。
こうしたイベント列車を撮るのは、一種の修行でありRPGの戦闘のようでもある。
しばらくこうしたイベント系からは離れていたので、改めて立つと体力の無さを痛感する。
上野方の先頭も、駅長による出発合図があるため大変な混雑振りだった。
警戒の駅員氏らからは、厳しめの注意喚起が度々発せられる。
4月の喧騒以降、事故防止に敏感になっているのは否定できない事実であろう。
そしてこの時、何を思ったか6・7番ホームに移動を仕掛ける。
あわよくば、先行列車で上野に向かおうと考えたのだが…
失敗。
やはり最近歳のせいか、思うようにいかない。
結局、よせばいいのに必死に人混みを掻き分けて…
10:16、大宮発車。
中途半端に見送って、まず一区切り。
HPはギリギリであったが、後続の上野東京ラインに乗り…
自分にとって曰くつきの駅、上野へ。
高校生の頃は、中間改札の存在が煩わしかったのかな。
それとも、なんかずっと居づらい感覚があったのかな。
確かに当時は薄暗い場所も多く、自分のスペックではいたく撮りづらかったけども。
そしてそれは、四半世紀過ぎてもそんなに変わってはいない。
発着本数も種類もめっきり減り、寂しさが増す一方なのだ。
せめて40年前に、この場所に立ってみたかったという哀惜の念も湧いてくる。
約3年足らずの短き任務とは言え、間違いなく輝いていたであろうあの頃を想って。
ようやく実現したカラーリングを餞に、いよいよ最終章も終盤にきたと感じるべきか。
そんなことを考えつつも、人混みを目の当たりにして40年前とまるで違う現実に引き戻される。
11:02、また大宮に向けて旅立っていく。
今回はこの1往復で運行を終え、また長い休みへと入っていった。
本来ならばギリギリ大宮からの回送入庫発車に間に合いそうだったが、上野東京ラインの遅延で
結局間に合うことはなく、この上野での見送りがとりあえずの最後となった。
またおおっぴらに見る機会があるのか、気になるところである。
さて、ここからまた大宮に戻ったのはもうひとつ理由があって。
今回はE2系リバイバルカラーの新潟行き発車見送りは取りやめたが…
今回、大宮駅独自のイベントとして入場券購入者に配布された団臨運行記念の台紙。
駅構内3ヶ所のみどりの窓口限定で、ごく僅かポスター告知があるのみでひっそりと配布。
一般利用客に混じり購入するのはなかなか時間が掛かって大いに難儀してしまったが、どうにか
試行錯誤しつつも、無事に想定枚数を入手できた由。
記念グッズ類も、今日から大宮駅NewDaysの一部店舗で販売開始。
2店舗見回った限りでは十分在庫があった模様。
写真やヘッドマークの展示など、鉄道のまち大宮として見応えのあるものも。
とにかく駅を挙げてこの慶事を盛り上げる姿勢は相変わらずで、トータルでは楽しいものに。
それだけに、参加するこちら側のそれぞれがその厚意を無にしないよう努力せねばならない。
まだまだ仕掛けていくものがあるようで、それはこれからも楽しみを持って待っていたい。